期間工の値段(2)
池内ひろ美さんが削除しないと言っておきながら削除した記事を再度掲載しましたね。池内ひろ美の考察の日々: 期間工(再掲)
よほど負けん気の強い人なのでしょうね。削除した理由を「さて、件の記事を削除したのは、差別発言のコメントが入ったためです。コメント削除するところを記事削除してしまっただけです。キャッシュが残っているからいいかなと思いましたが、読みづらいため原文をアップしなおします。」と言っています。もうこうなると読んでいるこちらが恥ずかしくなる理由ですよね:)
キャッシュというのは削除した人自らの行動で残すものでもないのに、あたかもご自身が「キャッシュ残しているからそれを読んでくださいね」と言っているようなもので、削除した時点でキャッシュが残っているということをどうして判断できたのでしょうね。
「読みづらいため原文をアップ」ってのも、だからキャッシュだろうが原文だろうが同じなんですが、とにかく「削除した」と言われるのが癪に障ったのでしょうね。
ま、そんな彼女の言い訳についてはさておいて、ボクがこの問題に対して一番嫌な感じがしたのは「トヨタという漢字を書けるのだろうか」や「年収300万円以上」といったこと以上に、『「期間工のシステムは社会の不安定化に繋がる。トヨタは社会的責任として日本の規範となれ」ーーという意味の某作家コメントを読んだが、本末転倒だ。』以下の文章なのです。
「期間工の採用は正社員の安定雇用ともつながる。もしも期間工のシステムが存在していなければ、増産時に大量採用した正社員を、減産に伴って大量リストラしなければならなくなる。」
この文章になるともう「期間工は使い捨て」と言っているようなものですね。確かに生産状況によって従業員の増減を期間工で行なうというのは良い方法ですし、雇用安定ともつながるでしょうね。それに出稼ぎ労働者や短期期間労働に対しての需要もあるでしょう。しかし、それが度を過ぎているというのが昨今の期間工の問題なのです。そのあたりのことは全トヨタ労働組合(ATU) トヨタ営業利益2兆円を支える「奴隷労働」!に詳しく書かれています。
「トヨタグループは2000年代から期間労働者の採用を強め、2003年からトヨタグループの不可欠の構成部分へと組み込み、現在は製造現場の30%から40%、多いところでは50%以上が期間工従業員になっている。このトヨタの期間工従業員の年収は300万円程度で、正社員の2分の一から3分の一である。加えて現在は派遣労働者も増加している。そしてトヨタ自動車が6168億円の利益から9446億円へと一挙に利益を53%も飛躍させたのはこの2003年に当たる。そして翌2004年にはトヨタはついに1兆1620億円の利益を上げるに至る。トヨタの利益増大に生産‐販売台数の増大が寄与していることは疑い得ないが、トヨタ社の生産の約半数を作ってきた日本での非正規労働者の本格的採用が決定的な役割を果たしたことは確実である。日本の労働市場の中に産業間格差、企業間格差に加えて正規・非正規間格差がパート労働とは異なったかたちで新たに構造化された。」
というように期間従業員を増やすことによって利益を増大していきました。自動車と自動車部品の大企業の労働分配率は51%です。なにも正社員の安定雇用ということではないのが分かると思います。そして期間従業員の長期雇用化も法改正されました。安い賃金で長く雇うということです。3年という長期に渡って雇用することが労働者側にそれほどメリットがあるとは思えないのです。
真面目に働き企業の求める基準を満たす期間工については、正社員への登用も行なっている。その意味でトヨタは社会的責任を果たしている。
果たしてそうでしょうか?
先日エントリーした記事「技能水準が高い期間従業員」で書いたトヨタ自動車は「生産ラインで働く技能水準が高い期間従業員の正社員登用候補者について、来年から系列メーカーに即戦力となる人材として情報提供を始める。」ということで、正社員への登用は「定員オーバー」で、「真面目に働き企業の求める基準を満たす期間工」についても、正社員登用も行なっていないのが現状なのですよ。そして系列メーカーに斡旋する。
先日もコメント欄に書きましたが、有期雇用法を改正し期間従業員を3年間という長期に渡って雇用し続けた理由は一体なんだったのでしょうか?「真面目に働き企業の求める基準を満たす期間工」は3年間「社員登用もあるかも」と働き続けて何になるのでしょう。それはトヨタとして結論を出さなければならなかったのでしょうね。その答えが「就職斡旋」ですよ。
3年間、期間工は騙され続けたのでしょうか?そんなシニア期間工がボクの回りにもいますよ。同一労働同一賃金で直接雇用というのが本来の姿ではないのでしょうか?同じことをしているのに、社員と期間工だと数倍もの賃金がひらきがあって当然だと考えているのでしょうか。
ま、しかし、ボクたちもそうした年収300万円という値段を契約の条件として結んだので、その賃金にボクたちは納得しています。他人にとやかく言われる筋合いのものでもないんですよ。トヨタもボクたちにそれぐらいの価値はあるし、上記のようにその年収300万円のボクたちのおかげで利益が倍増したのですから、十分過ぎるほど価値はあったと思っています。これも他人がとやかく言う問題でもありません。
そういったことな全く考慮しないで、そして調べようともせずに書いてしまう厚顔無恥さにボクは怒っているのですよ。
確かに、ボクたち期間工自身にも、期間工のことを「ダメだ」と思っているところもあると思います。unskilled workerということに対して自己嫌悪があるかもしれません。だから「ここから抜け出したい」と思っているのです。だから「期間」だけの工員でありたいと思っているのですよ。
そして抜け出す方法として「真面目に働き企業の求める基準を満たす期間工」になって、社員登用を目指すひともいるのですが、なかなか報われないのが実情なのです。中には学費を貯めて満了後に進学する人もいるでしょう。そしてボクのように就職浪人もいるでしょう。
そして格差がもたらすいろいろな問題が取り上げられています。しかしながら期間工などの非正規雇用者の数は増え続けています。その増加を容認するということは「真面目にやっても報われない社会」を認めるということになりはしないのか、と思っているのです。
そういった点で今回の「期間工のシステムは社会の不安定化に繋がる。」という意見を「本末転倒だ」と、単純な視点からしか捉えられない評論家の意見が拡がっていくことのほうが、社会の不安定化に繋がるのではないかと考えているのです。
こんばんは。
ありがとうございます。
また、なんか情報があったらお願いします。
どんどん引用してくださってかまいませんよ。
多少の誤変換・誤入力はご愛嬌ということで・・・。
combiさん、おはようございます。
あ、ちょっと終わり方に驚いています。
結局、こういう終わりかたしか出来なかったんですね。最後まで、不幸を食い物にしたって感じで、どうも、後味の悪い事件になったような。
記事に引用しました。
この、世間知らずで、他人の不幸を食い物にしているおばさん、結局、脅迫されて、逮捕者が出たのをいい口実に、ブログを閉鎖しました。
一度大ミエを切ったものの、記事を削除して、さらに追加炎上した挙句、こんな口実しかないですおう、という感じですかね。
所詮、額に汗して働いたことのないオバさんの、戯言だったということかな?
http://ikeuchihiromi.cocolog-nifty.com/ikeuchihiromi/
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/hiromi_ikeuti/story/20070227jcast200725819/
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/hiromi_ikeuti/
それにしても、有名人になりましたね、このオバさん・・・。
ま、別の意味ですけど・・・。
これから先も、おかしな事をしながら食っていくんでしょうか?
どうせ、時給何百円の世界では働くことなんてない人でしょうからね、講演依頼が今後激減することを願ってやみません。
結局、自身の記載内容については、どんなことがあっても自説を曲げなかったですから、生粋の愛知賢人ですね、トヨタと一緒(笑い)。
トヨタの場合、どんなことがあっても、車は悪くなくて、使うほうに問題があるということになってますから・・・。
自動車関連~4~
自動車関連~4~自動車関連のサイトを紹介しているリンク集な訳ですが・・・マイカーローンやオートローンについてやユーザー車検の事・ETCカードに自動車保険やら自動車整備士まで多種多様ですね~自動車関連とはいえ・・・自動車保険の満足度ランキング自動車保険
三里塚さん、こんばんは。
木に登ったネコや、がけに取り残された犬にはとても優しいこの国の人たちですが、格差問題に対してはどうも同じ国民の意見とは思えない論調のものが多いのも事実ですよね。
企業は株主のもの、というのは例のフジテレビのTOBの時に毎日のようにテレビで言われていましたよね。あのホリエモンや村上何某と言った人たちによって。
利益優先、コストダウンの一番手っ取り早いのは人件費削減なのでしょうね。そうしたつけも回ってきそうなのは、今日のエントリーで記事にしたcombiさんのコメントのようなことだと思います。
ま、また、ご覧いただいて、コメントしていただければ幸いです。ありがとうございました。
おひさしぶりです
>管理人さん
前回は少しの差ですれ違ってしまいましたね。もう少しここにいればよかった。
個人投資家のことは考えていませんでした。たしかに、個人投資家の多くは企業を育てることより自分が儲けることが優先でしょうから、個人投資家の増大と企業が無理してでも利益を出す傾向は関連があるかもしれません。
労働者が資本家であるという現象は、まさにご指摘のとおりだと思います。
ともかく、企業は株主のものという論調、最近はようやく批判的な風向きになってきましたが、企業は従業員のものでもあるという視点にもっと注視されないと非正規従業員問題の本当の解決にも繋がらないように思えます。
ご指摘のとおり、若い頃はマスコミの末端で働いていました。その後、さまざまな仕事を経ていますが、今は扱っている商品の宣伝・広告という職務上、マスコミや広告代理店とつきあってますから、一般の方たちよりはこの業界について知ってることも多いでしょうね。
聞き上手というお言葉は過分に過ぎて恐縮です。
今後もちょくちょく来て勉強させていただきます。
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こんにちは、一期間工さん
私のコメントに熱いレスをいただきありがとうございます。
一期間工さんのご指摘通り、人さまのブログで長々とやり取りするのも失礼かと思いますので簡単に。
>これを持ち出されたら、業界内にいない者は、ぐうの音もでません。
マスコミでも何でも、業界内にいない人間だからタブー視せずに見えてくるものがあると思います。私もあらゆる業界の事情に精通しているわけもないですが、雑誌の記事やテレビの報道番組を見ていると、何か特殊な背景があるなと思えることがあります。
「業界では常識」という発言をするときは、その常識が世間では通用しないと分かって言ってることが多いかと思います。あまり上等な発言だとは思いませんが。
>ですので、状況は異なりますが、理屈は生きていると思います。
まだ生きていたのですね。
私にとっては貴重な情報です。ありがとうございました。
>その表現としては、やはり池内さんという人間の中に、何らかの差別意識があると受け取りました。
差別意識があるとして、その意識がどこから生まれたものかということを、もっと多くの人に考えて欲しいのです。誰かが差別発言をした。みんながそれを糾弾した。泣いて謝った。これにて一件落着、では差別意識はなくなりません。2ちゃんねるで騒いでいる人たちにはそこがまったく見えていない。
誰かが差別発言をした。それは、差別の構造を明らかにする出発点だと思います。その点、こちらのエントリーでは、期間工問題の本質の、ある側面を指摘されていると思われたのでコメントさせていただいた次第です。
私のコメントも言葉足らずの箇所が多々あると思いますが (^^;)
一期間工さんのレスについても考えさせられる指摘が多く、感謝しています。
>管理人さん
ブログのコメント欄としては少し長い意見交換になってしまいました。
お詫びいたします。
こんばんは。
>三里塚さんへ
えっと、コメントを拝読しまして考えたのですが、会社は株主のもので、経営者は株主に向って仕事をするようになり、そしてこれだけ株取引が一般化されてしまったら、労働者よりも資本家の方が多くなるということが現実に起こっていることが問題なのでしょうね。
非正規雇用の増大がここ10年間で加速的に増加したとおっしゃられるように、その10年間というのはwebが進化した10年間であると思います。そして個人投資家が増加した10年間でもあり、両者には因果関係があると思っています。
労働者が資本家であるという現象も起こっていて、実は非正規雇用容認論が出るのはなにも経営側だけではなくて、資本家である労働者本人たちということになってしまっているのではないかと考えています。
自分を食べて成長するような社会が始まっているように感じます。ま、そういう意味では期間工を含む非正規雇用の問題は、なにも経営者だけの問題ではなくて、実は非正規雇用者本人を含むほとんどの国民が利益を獲得のために必要だと考えているところに根深さを感じます。
ようするに、利益のために作られた職業層と言うか…。
また、トヨタは「極端に利益を上げることはない」というわけにはいかない状況にあるとも思います。それはなにも資本家のためとかではなくて、関連会社を含むと数十万人になるだろう従業員と、愛知県や日本の経済にも影響することですからね。そうなると誰もが見て見ぬふりをするのだろうし、トヨタの意見が全てとなってしまっているのではないかと思っています。
トヨタについて、そしてトヨタが雇用する人たちについても、いろいろと考えているのですが、やはりそのタブーみたいなこともあるし、実際根拠もない妄言を記しても…。
「今後も幅広い視点から期間工問題の本質をえぐる論考を期待する次第であります」ということもなかなか出来ないかなあなんて思っているんですよ。
てか、三里塚さんて、どっかの出版社かマスコミの人かもしれないですね。だってとても聞き上手ですし、ついつい「聞いて下さい」なんて言いそうになりましたから。
>一期間工さんへ
えっと、コメントが長くなってもかまいませんよ。おふたりのコメントだけをエントリーしたいぐらいですから。短くても「ウザイ」のもありますから…。
>こに、池内さんの背景が見えておもしろいのですが、いかがでしょう?
既に、2ちゃんねるでは、期間工(労働者全体としての)への、蔑視的表現は切欠に過ぎず、池内さん個人の疑惑に論点が移りつつありますしね。
そういう風に言われると、今回の件でしか、池内さんを知らない立場としては、普段の社会的立場や発言の背景を知らないので、あのブログ以外で、言及するべきソースを持っていませんと答えるしかありません。その後、知った情報は、既に先入観や偏見のフィルターが掛かっているので、彼女を語るには、少しばかり公平さに欠けると思いますし。
ですので、あのブログから感じたものになるのですが、普段から公平、中立な意識を持っている人間が、敢えて「期間工はトヨタを漢字で書けるのか」という、文章表現を用いるかという事に尽きます。彼女の普段の社会的背景(何かの思想、信条、差別意識に偏向していたり)や立場(会社側や資本家より)が、そう言わせたならば、評論家が公平、中立じゃないといけないという決まりはないですし、論旨全体としては、許容出来ますが、その表現としては、やはり池内さんという人間の中に、何らかの差別意識があると受け取りました。それこそ、本心はどうであれ、ストレートに表現してはいけないタブーのように思います。例え、期間工を差別するなという言葉が、期間工を差別しているというパラドクスを含んでいたとしてもです。ま、このパラドクスは当事者には当てはまらないので、期間工である私が発した場合は、別に論理的には差別発言じゃないんですけどね。じゃないと、主体の存在しない権利運動(誰の権利が侵害されているのか)という矛盾した状態が生じますし。
ブログのコメント欄にしては、少し長くなりました。管理者様、すみませんです。不特定多数の人が、目にするからには、これ以上のやり取りは場を移したほうが良いのでしょうか?
では、言葉足らず(皮肉じゃないですよ^-^;)ではありますが、失礼致します。
♯あまりに長すぎて、途中で切れちゃいました。客観的に見ると、第三者が読むには、このコメント欄では冗長に過ぎますね。若者風に言うと「ウザい」とか言われそうです^-^ゞ すみません。
こんにちは。三里塚さん
本旨からは脱線しますが、「三里塚」で連想するのは映画「パッチギ」です^-^; 学生運動の雰囲気は、様々な大学の入り口に未だ掲示されている、「棒やらヘルメットはダメだよっ」ていう立て看板や、ある種の大学の構内にある、その手の立て看板で、知るくらいの世代です。ちなみに私が通っていた大学は、学内にも学外にも看板は確認出来ず、ノンポリの私としては、その辺は居心地が良かった記憶があります^-^ゞ
>今の言論界やマスコミ界には、いまだにタブーとされていることが多く、以前に比べればマシになったとは思いますが、ストレートに言及できないこともあります。何がタブーなのかについては、それぞれの評論家やジャーナリストのテーマと置かれた立場によって微妙に違いますので一概には言えませんが、世間の常識からかけ離れていることも多々あります。
これを持ち出されたら、業界内にいない者は、ぐうの音もでません。でも、PS3の下位機種との互換性問題に於けるソニーの対応のように「業界では常識」ですってのは、消費者や読み手にとっては、それこそ納得出来ないのではないでしょうか。その、それは、一般人に向けるメッセージとしては、それこそ禁じ手になるのではないでしょうか。でなければ、評論家の発言に意見を言うには、その本意や行間を知るために、かなり広範な規模の業界内外の知識や実態を知らなければならず、発言の機会を不合理に奪われてしまうのではないでしょうか。
>「部落差別はいけない」という発言は差別を認めることになり、それを言った人間は差別意識を持っていると理屈です。それで何時間も延々と糾弾され、自己反省を強いられるわけです。今の若い人には分かりにくい理屈と状況ではないでしょうか?
私は、障害者福祉の分野で働いていましたが、その理屈は、度々、目にしました。「障害者を差別してはいけない」という言葉が、既に差別しているというものです。流石に、それで何時間も糾弾され、自己反省を促される時世ではないので、それぞれの自由な意見として、認められてはいますが、はっきりと衝突しない分、内側に抱えて、やがて方向性の違いから、袂を分かつような世界だったように思います。
例えば、各障害者団体でも、それぞれの利益や方向性が違うので、厚労省が法案(身体障害者などの社会保障が、措置から契約に変った時です)を通そうとする時に、個別協議を行い、特定の団体の利益(同じ身体同士や知的、精神)を誘導することで、結束をバラバラにしようとしているのも、辺縁からですが、目にしました。
ですので、状況は異なりますが、理屈は生きていると思います。
>評論家が言葉足らずというのは致命傷ではないかというご意見は、正論のように思えるでしょうが、一般的にプロが書くときに言葉が足りてない部分にこそ、その人の本当のメッセージが隠れていることが多いと思います。
まず初めに、全文が引用はされていませんが、「小説家なら、それもいいですけど、評論家として、それは致命的ではないのでしょうか。 」で、小説家と評論家として対比して述べているので、前項を削除されると意味が通りません。ですので、改めて。
小説は読んだ人の数だけ、感想や解釈があっていいと思うんですよ、創作ですし。でも、評論に、言葉足らずの部分に何らかのメッセージが隠れていたとして、それをこれだけミスリードするというのは、評論家の存在意義としては致命的ではないでしょうかという事を言いたかったのです。
また仰っているように、それが一般論だとしても、やっぱり素直には同意出来ない部分ではあります。例えば憲法の解釈で、正反対な学説が出るように、文章自体ではなく、憲法が求めている本当の利益。法律ならその、法律の文章自体ではなく、なぜその法律が作られたかという、法の目的に沿って解釈、運用していくという論理に近いのでしょうか。司法の世界では、解釈をするのは裁判所ですが、池内さんがいらっしゃる世界では、評論家がそれに当たるという事でしょうか。
しかし、冒頭に述べた業界のタブー等によって、ストレートに表現出来ない部分が、言葉の足らない箇所に相当するなら、逆説的ですが、そこがプロの物書きのプロ足る所以で、評論家の解釈によって、その筆致力を発揮して伝えられるものなのではないでしょうか。例えば、専門職として一般人よりその行為に重い責任が生じる裁判官のように(一つの解決策としては、評論家は特定の職能や職権、専門職ではなく、全て自称であるなら、誰も突っ込まないかも知れません)。
>今回、私が言葉足らずと指摘した部分は、2ちゃんねるではほとんどまったく話題となっていない、しかしこちらの管理人さんが鋭く指摘した部分です。私にはそ
こんにちは、一期間工さん
また池内擁護かと思われるかもしれませんが、一般論としてコメントさせていただきます。
今の言論界やマスコミ界には、いまだにタブーとされていることが多く、以前に比べればマシになったとは思いますが、ストレートに言及できないこともあります。
何がタブーなのかについては、それぞれの評論家やジャーナリストのテーマと置かれた立場によって微妙に違いますので一概には言えませんが、世間の常識からかけ離れていることも多々あります。
私は学生時代に、部落問題に関する学習会を毎週開くサークルに属していましたが、正義感にあふれた新入部員などが学習会で「部落差別は行けないと思います」と言った瞬間に、先輩部員から「オマエは差別意識を持っている」と糾弾されたりしていました。
「部落差別はいけない」という発言は差別を認めることになり、それを言った人間は差別意識を持っていると理屈です。それで何時間も延々と糾弾され、自己反省を強いられるわけです。今の若い人には分かりにくい理屈と状況ではないでしょうか?
私はプロの物書きではないですが、このような体験から、自分のブログでは差別ネタはいっさい書きませんし、友人たちとの酒飲み話で食肉問題や日韓問題に関する話題の時にはついつい言葉足らずになってしまいます。
雑誌の記事や、評論家やジャーナリストの発言でも、言葉足らずだなと思われることはよくありますが、私はそのような時には、その記事を書いた雑誌や記者、評論家の立場を考えて、足りない部分を補って読んでみます。そうすると、その記事の別の本質が見えてきたりして楽しんだりしています。
評論家が言葉足らずというのは致命傷ではないかというご意見は、正論のように思えるでしょうが、一般的にプロが書くときに言葉が足りてない部分にこそ、その人の本当のメッセージが隠れていることが多いと思います。
今回、私が言葉足らずと指摘した部分は、2ちゃんねるではほとんどまったく話題となっていない、しかしこちらの管理人さんが鋭く指摘した部分です。私にはそこに、池内さんの背景が見えておもしろいのですが、いかがでしょう?
こんにちは、管理人さん
丁寧なレス、ありがとうございます。
>あの三里塚に因んでいるのでしょうね?
いつもこんなハンドルを使っているわけではないのですが、今回の件で過去の労働争議とか学生運動のこととかを振り返って考え直してますので、そのひとつの象徴としての三里塚であります。分かってもらえてうれしいです。
「再チャレンジできません」も拝読しました。
あのエントリーで書かれている主張は正しいと思います。しかし、今の期間工問題をめぐる議論、ネットでの議論も雑誌の記事を見ても、どうしても違和感を感じるところがあるのです。
それは、今の期間工問題は一般的に経営者側の責任論とされていると思うのですが、単純に経営者側だけの問題なのかということです。期間工を拡大して考えて、契約社員も部門の子会社化による転籍者も同種の労働者だと解釈すると、メーカーだけでなくあらゆる業種で契約社員、転籍者が急速に増大しています。個人的な実感としてはここ10年くらいで急速にこの傾向が強くなっていると思います。その理由はもちろん、経営の効率化ですが、私が問題視するのはこのような風潮がここ10年で強くなったことなのです。
労働者を搾取することで資本家が利益を得るという構図は今でもそのとおりですが、現代の大企業においては経営者=資本家ではありません。資本家とは株主のことですが、企業は株主のものであるという主張が強くなるにしたがって、経営者は労働者よりも株主に向かって仕事をせざるを得なくなったという状況はあると思います。従来、日本の大企業は赤字にさえならなければ極端に利益を上げる必要はなかったのですから。むしろ、大きな利益を上げない方が経営者としては優秀とされていた時代もありました。それが、なりふり構わず利益の額を競いだしたのはここ10年くらいの傾向だと思います。また、長引く不況により労働運動の質が変わったという側面もあるでしょう。言いたいことは、期間工問題は経営者だけの問題ではないということです。経営者も所詮、資本家に雇われている従業員に過ぎませんし、自分たちの評価を上げるためには世間の評価基準を元に行動します。期間工問題の解決には、企業経営というものへの評価基準を変えていく必要があると思いますし、一方で、労働運動の高まりを促す必要もあるでしょう。しかし、ネットやマスコミの論議にはこのような視点からの論議がまだまだ少ないように思えます。
管理人様には、今後も幅広い視点から期間工問題の本質をえぐる論考を期待する次第であります。
私の質問へのご回答については
>ボクとしては、常に「期間工ではなくて、社員でなければできないこと」を考えなければならないと思います。社員になって出来ることを考えなければ、それこそ「向上心がない」と言われてもしかたないかもしれませんね。
これはよく分かるのですが、お聞きしたかったことはもう少し具体的なことであります。
期間工が現状の中でできる努力として、私が考えつくことといえば、
「お金を貯めて学校などに行き資格と取る」とか「工員として特に優れた技術を取得して指導者的立場になる」とか「期間工としての経験を生かして派遣会社を自分で作る」くらいのことですが、期間工としての経験も無いものですからどうも現実味に乏しいように感じます。
それで、管理人様に具体的なアイデアを頂戴できればと考えた次第です。
さて、余談ですが
>池内氏の読者の方は、ま、今回は被害者なのかもしれないと思っているのですよ。たぶん、よそで池内擁護みたいなこと書いたら叩かれるかもしれないですからね。
私も読者のひとりですが、個人的には今回のことを被害者とは思ってないのですよ。
物を言えば批判されるのは当然ですし、今回の記事に関しては批判する方々の意見にも理があるとは思います。
ただ、インターネットの批判の場としての質の低下には嘆かわしく思っています。2ちゃんねるはすでに批判の場ではなくなってますからね。昔の、たとえばNIFTYのフォーラムや初期のインターネットの各種掲示板では、紛糾することはあってももう少しまともに議論する場ではありました。
池内擁護をよそで書かないのは叩かれるからではなくて、ちゃんとものを考える場になってないからなんですよ。
こちらでは、短いやりとりではありますが、管理人さんのご意見に考えさせられることもあり、私とは違った視点で考えればなるほどそうなのかと得るところもありました。感謝しております。
>三里塚さんへ
#あの三里塚に因んでいるのでしょうね?
ボクはその期間工たちの行動にも疑問はありますし、最近のエントリーでお分かりのように「期間工」という人たちをボクたち期間工が一番嫌悪しているのかもしれないと考えているのです。ですから、池内氏が感じた嫌悪感というのもボクたちだからこそ分かるとも思っています。
ただ、ボクが当初「期間工の値段」に『そういうことを何も書かないで(知らないで)「向上心もなくて勉強もせず」と断定してしまうほど彼女にとってこの事件は腹立たしいものだったのでしょうね。』と書いたように、ボクの池内氏に対する嫌悪感というものは、一期間工さんのコメントにもあるように「言葉足らずというのは評論家として致命的」だし「評論家ならば公表する前に少しぐらいは調べるもの」だと思ったことですし、評論家でないボクでさへ行なっていることですから、それが世間に公表する責任ってもんだろうと思っています。
昨日のエントリー「期間工はオアシスなのか荒野なのか」に書いたことも含めて、いろいろな期間工がいて、深遠なる問題も実は本人たちだけが知っていることなのかもしれませんね。
期間工は何度もブログで書いているのですが、自己嫌悪や自己矛盾を感じながら生きていると思います。でも「そこまで言うことじゃないんじゃないか」とボクたちは今回の問題について考えているのだと思います。
ご質問に関しましては、今日のエントリー「再チャレンジできません」にも書きました。それに「涙ぐましい努力」をしなければ登用してもらえないのかということ自体が問題であるとも思います。
そして期間工として再チャレンジしようと思って、期間工にやってくるということだけでも努力だと思います。
面接の時に「社員希望です」と言い、延長理由に「社員希望」と書いて、毎日試用試験のような日々を、不平不満を言わないで働き続けるということだけではダメですか?
ボクとしては、常に「期間工ではなくて、社員でなければできないこと」を考えなければならないと思います。社員になって出来ることを考えなければ、それこそ「向上心がない」と言われてもしかたないかもしれませんね。
ただ「再チャレンジできません」に書いたように企業側がどうもそんな努力が報われない方向にしているようでもあり、そうなると期間工たちも「どうすりゃいいんだよ」なんて迷っている時期なのかもしれませんね。
池内氏の問題は、なにも期間工についてというよりも、氏の「削除問題」や「自作自演問題」「創作疑惑」などを含んでいることだと思っています。ただ、ボクたち期間工の中には「この期間工たち、もっと酷い行動だったに違いない」と言う人もいて、「腹立つの分かる」などと言う人もいます。そしてボクも期間工たちの「不躾さ」を書きました。
がしかし、ま、もう少し冷静な文章であったならと、今回の「期間工」を再度読み返しています。ありがとうございました。
>一期間工さんへ
まったくその通りですね。それにネット関連の著書もあるようですから、ネットを使えば調べるということも数分あれば出来たはずですから、なんとも軽率だったのではないかと思っています。
池内氏の読者の方は、ま、今回は被害者なのかもしれないと思っているのですよ。たぶん、よそで池内擁護みたいなこと書いたら叩かれるかもしれないですからね。
そういう意味で、ボクはボクが逆の立場だったらと、思っているのですよ。
>実は、池内さんの文章には言葉足らずの部分が多々あり、私のような池内さんのブログの読者でも時々、真意が見えにくくなることがあります。
小説家なら、それもいいですけど、評論家として、それは致命的ではないのでしょうか。
こんにちは
私も池内さんのブログの件から、こちらにたどり着きました。
池内さんのブログの読者であります。
田原さんのエントリーは知見に満ちており、端正な文章で感じるところが多いです。
ただ、池内さんのあの文章に関して、田原さんとは少し違った印象を持っておりまして、それをお伝えしたくてコメントさせていただきます。
田原さんが池内さんの文章の中で、最も嫌な感じがした部分を引用されています。しかし、ここは、この部分だけ抜粋したのでは見えなくなることがあります。
もう少し長く引用してみましょう。
期間工の採用は正社員の安定雇用ともつながる。もしも期間工のシステムが存在していなければ、増産時に大量採用した正社員を、減産に伴って大量リストラしなければならなくなる。これは、期間工に犠牲となれというものではなく、一人でも多くの人材が正社員として役割を担ってほしいと望むことでもあり、包括する問題は深遠である。
前半の部分はわかりやすいですが、後半は少しわかりにくいかと思います。正社員の安定雇用のために期間工の犠牲が必要という主張であれば話は簡単で、包括する問題は深淵でもなんでもないからです。何故、包括する問題は深淵なのか。
実は、池内さんの文章には言葉足らずの部分が多々あり、私のような池内さんのブログの読者でも時々、真意が見えにくくなることがあります。雑誌や単行本の原稿なら編集者の手が入りますが、ブログではそうもいかないという理由もあるのでしょう。
引用した文書は、ある視点、ある論理から見ると、単に期間工の実態に対する無知から書いたものでないと読めてきます。その視点が何かについては、血眼になって池内さんの過去を探ろうとしている2チャンネルの人たちに、ヒントを与えてしまうことになるので残念ながら書けません。ただ、期間工の問題は単に経営側と期間工だけの問題ではないということ、期間工問題の解決には期間工を正規雇用すればよいというのは正論としても、なかなかそういかないのは単に経営者だけの事情ではない、そこに池内さんが言う問題の深遠さがあると思います。
賢明な田原さんならすでにお気づきかもしれませんが、そうであるならば、この深遠なる問題について池内さんがストレートに書けない理由もお分かりになると思います。
どうも池内さん擁護のコメントみたいになりましたが、それだけが目的ではないことをご理解いただければ幸いです。
長くなりましたが、最後にひとつだけ質問です。
構造的な問題解決とは別に、今現在、このような状況にある期間工の人たちが、そこから抜け出すために涙ぐましい努力をするためには、具体的に、どう努力すればよいのでしょう?
期間従業員の問題は、期間工だけの問題ではなく、あらゆる業種に渡っていますが、真面目に働き企業が求める基準を満たすだけでは、なかなか正社員にはなれません。企業が求める以上の何かがなければ、正社員登用は難しいという現実があります。
このような現実の中で、期間工の人たちは何をどう努力すればよいのか?
池内さん祭りの中で考えたのですが、なかなかよい案が浮かびません。ご意見いただければ幸いです。
こんばんは
>1.4haさんへ
トヨタの広報にメールですか。恐らくトヨタ本体もこの事件については既に知っていると思います。全トヨタ労働組合さんではこの問題について議論するということでした。
>ribonさんへ
>池内さんの差別のコメントには私も唖然としました。
>でも世間はそのように見ている人も多いですよね。
そうですね。ボクもそう思っています。期間工、フリーターなどの非正規雇用者はなにかとそのように見られるかもしれないですね。(漢字の件は別として、向上心がないとか、安い高いとかです)
またニートの人たちも、実はボクたちよりも反社会的な運動しているかもしれないのに、世間ではそうは思わないですからね。
そういう人たちは決して向上心がないのではなくて、そこから抜け出そうと涙ぐましい努力をしている人がかなりの数いるということ、そしてなにも怠惰ということではなくて、自分達にできる精一杯のことなのかもしれませんからね。
人生いろいろ、そしていろいろな職業がないと社会なんてうまくいかないでしょうしね。
ありがとうございました。
はじめまして。
池内さんのブログの件からこちらにきてみました。
池内さんの文章よりずっと思慮深く社会について考えていらっしゃるのだなと思います。
私も正社員ではありません。
同じ仕事をしているのに随分給料には格差があります。
新卒で入ったところをやめるともういい会社への正社員の道は閉ざされてしまいます。
バブル崩壊からの日本の経済の成長を支えてきたのは安い賃金で使い捨てで働く非正規雇用の人たちですよね。
池内さんの差別のコメントには私も唖然としました。
でも世間はそのように見ている人も多いですよね。
いままで順風満帆にきた人たちにはわからないのかなとも思います。
母子家庭なのでしっかりした仕事に付かなくてはと思いながら、コールセンターで働いています。
昔は銀行に勤めていましたが、そこにいたときよりいろいろな境遇の人がいて楽しく勉強になります。
銀行にいた頃はエリート意識の強い人たちだけでしたから。
人生いろいろですね。
池内のブログのアドレスをみんなでトヨタの広報にメールしたら?