携帯電話を持っていないんです。なんて言うと「どうしてですか？」と聞かれることが多いのだけれど、そう聞く人ってのはボクからそれなりの答えみたいなものを聞きだしたいような雰囲気で、それは「電話に縛られたくない」とか「あれはどうもいけないね」なんてことだろうと思うのだけれど、ボクの場合はただたんに「かける人もいないし、かかって来ることもないし」ってな理由で、そのいつかかるかわからない相手のために毎月数千円支払うのももったいないですからね。

物を持たなきゃ泥棒も怖くない。結局必要なのは命と、ま、パンツぐらいははかせてくれよ。あとは運次第。（エティオピアにて）
携帯電話を持っていないことを話したあとに、「じゃ、メールしてよ」なんて言うと「？」なんて表情をされることがあって、特に期間工として寮生活している間なんてのは「携帯もってなくて、モバイルですか」と「それって逆じゃない」ってなことを言われたことも度々でした。
メールだけでも、朝起きたらまずチェックして起きて部屋にいる間は着信監視機能を使って常にメールチェックしている状態ですから、これに携帯のメールや通話なんてのが加わると、「え、オレって、どうしたらいいの」なんてパニックになるんでは、なんて考えたりもします。そのうちに携帯を肌身離せないようになって、少しノイローゼ気味になるってことも考えられるので、携帯は出来るだけ持たないように……、あ、いえいえ「かける人も、かかってくることもないし、そのために数千円支払うってのももったいない」ってだけなんですが。
でも、旅をしていると困るときがありますね。特に最近は公衆電話が少なくなっているのか、なかなか見つからない時があって、先日も帰郷するときに名古屋駅構内をグルグル探しましたもん。で、あったとしても騒音がひどくて、静かな場所を探すのだけれど結局なくて、その騒音地帯の公衆電話でかけました。
その時に「やっぱ携帯だよなあ」なんてしみじみ思ったのですが、ま、その旅をするのもそう度々あることではないので、「そのために数千円…」というお呪いが聞こえてくるのです。
でもでも、持っている人ってのは、やはりちょっとしたテレホンノイローゼで、とにかく何がなんでも持っていなきゃ落ち着かない、という症状じゃありませんか？パンツはくのは忘れても携帯は持っているとかいうことがあると（ないかもしれないけれど）と思っています。そうなるのも、とても嫌だし。
もっと嫌なのは、トイレの最中に電話がかかってきたら…、もうパニックになるかもしれないですね。「あ、まって、もうすぐ終わるから」と言いながら、一応誰からかかは確認するなんてこともあるだろうし、もうひとつの「もうすぐ終わるから」っていう行為の時だって、う～ん、一応相手を確認してから「終わる」んですか？
てか、「電源切るのがマナーだろ」って、ま、電車の中では切らないけれど、ベットの中では切るのかよ、ってなもんで、きっと四六時中というか二十四時間（同じか）電源オンなのでしょうね。
んじゃご臨終の際も「あ、まって、もうすぐ終わるから」ということになって、でも出ることの出来ない体を怨んで霊が彷徨うなんて、電話霊なんてのがあっちこっちに……。「うらめしや～、この電話でらずにおくべきか～、ドロドロン」なんて。
ま、その電話の話はさておき、ちょっと旅に出ようと思っています。このまま始発の電車に乗ります。ボクが一番行きたかった所です。もちろん電話は持っていませんし、メールもできません。
いろいろな物を持つと、旅行かばんがかなり重くなりますよね。少し前「ボクの全てをこの４０リットルのザックに詰め込んで、旅に出たい」なんて言っていたのですが（ちょっとカッコイイですね）、最近はもう少しダイエットしてオールシーズン２０リットルのザックです。カメラが４分の１を占めていて、望遠レンズを持つかパンツと靴下の着替えを持つかということでいつも葛藤しているのです。で、結局レンズなんですが、ま、医療もですが衣料も進歩していて、パンツはくのを２時間だけ我慢すれば乾くような速乾性の生地なんてのもあって、それに軽量化も進んでいて一昔前よりは２割程度少なくていいはずなんですが、その２割以上の物をボクたちは必要としているようです。
今週中には戻れる、はずです。