派遣の品格というテレビドラマが今日から始まりますね。主演は篠原涼子さんです。なんでも資格を２６持っていて、時給が３０００円だとか。今朝からいろいろな番組に出て宣伝をしていましたが、ご本人もおっしゃっていたように、こんな女性は「めったにいない」だろうし、派遣社員の「良い部分を見て」もらいたいのだろうと思っています。

非正規雇用問題、賃金格差や労働ダンピングなどが問題になっている中で、非正規雇用である派遣労働者賛美の番組を作る意図ってのはなんなんでしょうね。ま、まだ放映前なのでなんとも言えないのですが、番宣を見る限りではどうも派遣社員のデメリットは隠してしまって、良いところばかりを表現するのではないかと予想しています。
きっとこの番組を見て派遣社員に憧れる人が増えるんだろうと思っているんです。派遣という生き方が悪いのではなくて、長期休暇を取りやすいことや、この番組のようにサービス残業などの時間に拘束されないことなどのメリットもあると思いますよ。時間だけではなくて、人間関係の拘束ってのも少ないでしょうからね。それは期間工でも同じで、新忘年会に行かなくても良いし、時間が来たらサッサと帰れますからね。
ただ、いくら時給３０００円を貰っていようが、結局は正社員よりは低賃金で働いているということになるのではないでしょうか。ボーナスや福利厚生なんてないし、退職金や厚生年金、正社員として受けられるサービスなどを加えると、生涯獲得賃金は低くなると思います。それにいつ解雇されるか分からないですし。
資格をいくら持っていたところで、使えなきゃ何にもならないしね。ボクだって少しは国家資格を持っていますが、３０００円の半分がいいところだし、その資格が役に立ったなんてことは稀で、書かなきゃ良かったと後悔するほうが多いですね。資格があろうとなかろうとほとんどのところは同じ給料だし。
となるとスポンサーってのが、U-CANだったり人材派遣会社するのじゃないかと、今からワクワクしているのですが、きっとトヨタのCMも流れて、そうそうキャノンもですね、ま、経済連が裏のスポンサーってことで、「期間工や派遣なんてのがなくなったら日本の企業はお終いなんだよ。コストダウンももう限界に来ていて、人件費しか削るところがないんだから、非正規雇用が悪いというイメージは払拭しないとね」なんて言っているのかもしれないですね。
そして「国家資格こそが格差社会のキーワード」なんて国家がらみの戦略かもしれないですね。「再チャレンジ」や「技術立国」なんて安倍首相のテーマと符号が一致すると思いませんか？資格を取ったところで、それがどれだけ給料や就職に有効か疑問です。ボクの持っている資格なって、そんなもん何の役にも立ってないしね。ま、自動車免許で言うならばペーパードライバーみたいな資格ばかりですよ。資格もやはりレア物じゃないと、なかなか給料には直結しないです。
どうも、何かが裏で蠢いている感じがして、今から楽しみなのですが、そう思わせるってのも、さすが日テレなのでしょうか？見ると「なるほど」なんてスッキリするかもしれないですね。
実は今日、U-CANから一年前ぶりぐらいに資料が届いたんです。一昨年、ある資格の資料を送ってもらったことがあるのですが、確か去年の２月頃を最後に届いてなかったのですが、なぜ今頃？ま、新年に習い事をする人は多いとしても、今日という日に…。
となると、どうもやはり国家と企業が手を組んでいるのではないかと考えたりしています。あの手この手を使って、って言うよりもこうなりゃなんでもありって感じで、国家の品格を考えてしまうのですよ。国家と企業の利益が全てを優先されて、そのプロパガンダに公共電波が利用されるとなれば、これはもう時代の逆戻りってなもんで、そのうち「戦争に行こう」とか「笑って戦争」「なる戦」なんて番組が、大企業のスポンサーの下に放映される日が来るのかもしれませんね。
「金儲けがそんなに悪いことですか」。この国や大企業がやっていることと、堀江氏や村上氏の発言と全然変わらないように思うのですが……。てか、あの人たちもこの国と大企業のスケープゴートだったってこと？
なんて品のない国になってしまったのでしょうね。