オレンジジュースの値上げ

石油元売り各社が1日からガソリン卸値を1リットル当たり5円前後引き上げたのを受けて、小売価格が上昇しているようですね。やっと落ち着いたという感じがしていた矢先、そして連休中ということもあって、そして事前のアナウンスもなく不意打ちを食らったようで、驚いている方も多いのかもしれませんね。
豊川稲荷の稲荷寿司
豊川稲荷の稲荷寿司
もうひとつ値上がりしたのはオレンジジュースです。

エタノール需要急増で果汁飲料値上げ
大手飲料メーカーが5月から果汁入り飲料の値上げに相次いで踏み切る。オレンジ産地で、ガソリン代替燃料となるバイオエタノール原料のサトウキビへの転作が急増し、オレンジ果汁の国際価格が上昇しているためだ。

次世代エネルギー、環境に優しいなんて良いことずくめのバイオエタノール燃料で、地球温暖化や公害問題の最後の切り札のように言われていますよね。本当に最後の切り札なのでしょうか?
今回のオレンジジュースの値上がりで少し考えたのですが、これってどこかでもうすでに知っていることではないのですか?換金作物への転作、そしてその作物の大規模需要。
もともとエタノール燃料の主役であるサトウキビは、ラテンアメリカ、アフリカ、アジアで、食料として耕されるはずの農地に大規模なサトウキビプランテーションを作って、そこで人権を無視したような過酷な労働をさせて、先進国に輸出するために栽培が始まったのです。そのために主食を耕作する農地が減少して、食料自給率も低下し、豊かな土地も痩せていく。そしてひとたび不作や価格暴落となれば、収入もなくなり、その結果として飢餓が起こるということが起こりました。
なにもサトウキビだけではなくて、綿花やコーヒー、バナナなどの換金作物のほとんどが、発展途上国で栽培され/していて、それが南北問題の原因にもなっているということを、ボクたちはもう忘れてしまったのでしょうか。そしてその問題は解決されたのでしょうか。
北の人たちのために、南の人たちの命が失われていくということです。今度は食料としての栽培ではないので、肥料や農薬は今まで以上の使用量になるでしょう。そうした場合に本当に地球に優しいエネルギーと言えるのでしょうか。今まで以上に地球にもそして作業にあたる南の人たちにも強い影響が出るのではないのでしょうか。
そして大量消費の時代が始まり、次は遺伝子組替サトウキビですか?低気温でも育成するサトウキビの開発でしょうか。そうなった場合の更なる生態系への影響があるのではないのでしょうか。そしてそれでも足りなくなったら森林の伐採でしょうか。
決して夢のエネルギーではないと思うのですよ。そして決して環境に優しいエネルギーでもないと思うのです。ボクは新たな南北問題の原因になると思っています。オレンジジュースの値上がりだけではなくて、今後は他の作物まで値上りするかもしれませんね。バナナとかコーヒーとかココア、チョコレートなんてのも値上りするのでしょうか。砂糖も値上りして、スウィートバイキングなんてなくなってしまうなんてことにもないでしょうか。
食料としての転作が行われていた場合はまだ救いもあったし、あるように思いますが、地球が燃料用の植物栽培の大規模なプランテーションと化すという事態となっては、なにか本末転倒というか、間違った方向に歩き出したと、ボクはかなり危機感をもっているのですよ。地球が滅亡するような「ダーウィンの悪夢」はないでしょうし、それほど人類は愚かでもないとは思うのですが…。
それでも、決して地球に、そして人に優しい燃料だとは、どうも思えなくて、実は石油産出国への外交カードとしての効果のほうが大きいのではないかと考えると、結局は先進国に優しいだけじゃん、なんて白けているんです。そして経済、市場原理というものは、結局は人類の滅亡よりも利益を優先してしまうのだろうと、もう誰も止められない大きな流れに巻きこまれているのではないかと、とても不安に思っているのです。

3件のコメント

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    こんばんは。
    >北斗星さんへ
    はい、見たことありますよ。豊橋の神埼埠頭なんかに行くと、並んでいますよね。
    ま、今後は米中という二大大国の冷戦になって、その代理戦争が行われそうですよね。中国の対アフリカ政策を見ていると、新しいソ連が現れたという感じですよね。結局、ソ連は現在もたいした車も作れないでいるのですが、中国も結局はそういう道を歩むのだろうかと思っています。そして最後には体制崩壊でしょうが…。
    もう戻れないところまで来ていて、結果は分かっているのでしょうが、経済には何に対しての優しさってものもないようで…。
    豊橋稲荷は3度行きました。
    ボクは3度とも早朝に行ったので、あの静けさと、狐の多さや鳥居や旗の赤は好きですよ。
    稲荷寿司は神社の前に二軒お店があったかな。ボクは一度も食べたことがないのですが、12月に一緒に行った時にSくんが食べて美味しかったそうです。今度行ったら食べてみます。そうですよね、一度は食べないと…。
    「来恩」って店があって、ライオンなんだろうと話したことを思い出しました。
    うん、ま、味付けは、文化の違いってこともあるのでしょうし。ボクはけっこう悪食なので…。でも、愛知でうなぎは食べたこと無いので…。でも、味噌うなぎがなくて良かったかも?
    >名無しさんへ
    そうですね。生存権と労働の義務ですよね。働きたくても働けない人、能力はあるのに使えない人、多くなっているのでしょうね。
    機会が平等にあるなんてのは、どうも嘘のようで、ボクは結局は15歳の時の試験や18歳の時の試験で、人生がほとんど決まってしまっているように感じるのですよ。
    そして納税の義務があって、日本の労働者の8割が最低税率での納税になっているそうです。年収800万円の人もボクたちのような期間工も、そしてフリーターの人たちも同じ税率なのですが、そうなると、誰も低所得者を救おうとは思わないですよ。800万円の人たちも、低所得者なのですから。
    組合と同じで、組合員じゃない人のことなんて、無視する、と言ったことが国単位で行われているのだろうと思っています。
    800万円の賃上げは要求するのだけれど、300万円は無視ということです。これがこの国で格差是正の声が盛り上がらない原因だと思います。
    メーデーで「格差是正」なんて言っても、んじゃ750万円にして、50万円を分配しろよ、なんて思考はしないですからね。

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    期間工難民にコメントしたんですけどね。よく考えたら、「働くだけの 働くだけの 働くだけの人生だ」って、今はそれすら無理な人も多いんですよね。働ける環境があるだけマシなのかも?でも、日本国憲法では、国民は健康かつ最低限の文化的な生活を有する権利があったはず?労働は確か国民の義務だった様な(間違ってたらスイマセン)気がしたけど?義務を果たせない国民が増え続ける環境をどう思っているのかな政府は?

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    管理人さんは田原工場の完成車を見たことありますか?
    屋根とフードに白いビニールシートみたいなのを貼ってあるんですよ。
    連休前にその理由がわかりました。塗膜保護だけでなく、首都圏や北米での酸性雨対策なんだそうです!
    皮肉なものですね。京都議定書に反対している北米の某超大国では、あのようなビニールシートを貼らないとユーザーの元に届く前に酸性雨で車のボデーが腐食してしまうんですよ。そして、その超大国に親切にも保護シートまで貼りつけて、せっせと車を輸出し続ける某自動車メーカー…
    まぁ、京都議定書を世界各国がきちんと遵守しても地球温暖化は防げないそうですが、某超大国とそれに対峙しつつある某共産主義超大国の経済的エゴが地球を破滅に導いてゆくのは間違いないでしょうね。
    日本では少子高齢化によって確実に車が売れなくなりますから、某自動車メーカーは必然的にこのふたつの超大国を主要市場にせざるを得ず、結果的に我々期間従業員も地球の破滅に荷担しているのかもしれません。
    話は変わりますが、管理人さんは豊川稲荷行きましたか?たいしたところではありませんが、豊川稲荷の前で作って売られたから稲荷ずしと呼ばれるようになったそうで、豊川は稲荷ずし発祥の地らしいです。
    ま、コンビニや工場の食堂のよりはおいしいですよ。豊橋からは飯田線で片道200円で行けます。参道にやたらとうなぎ屋が多かったので、ついでにうなぎも食べましたが、三河らしく甘くてしょっぱかったです。

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