ハローワークの憂鬱(6)

ハローワークを通じた就職は全体の2割しかないそうですね。あのハローワークの混雑というのは、結局は就職活動というよりも失業給付のためなのでしょう。

トヨタ期間従業員に行こう | ハローワークの憂鬱(5)
ハローワークを利用する理由が「失業給付受給中だから」という人が多いということ、それは実は、ほとんどの失業者が「しかたない」という理由でハローワークに行っているということで、ハローワークへの期待感ではないはずです。
民間情報誌ですと、営業をしてまでも企業からの求人を集めてくるのですが、これもハローワークは座って待っている状態ですから、とにかく求人者も求職者も座って待っている状態のハローワークに期待感が薄れている状態になっていると思います。

多くの失業者はハローワークに失望しているようにも感じましたし、この記事では年齢が高くなるにつれてハローワーク経由での就職が増えるといったグラフを示して、結局は失望しながらも公共機関であるという「安心感」で利用しているという内容を書きました。

フェンスの向こうは、もう海外といった雰囲気なんだよね。ここもホッチキスの風景。
ハローワークに行く理由も、雇用保険の失業給付受給ということで、あんがいハローワーク経由の就職も早期就職手当などの受給のためなのかもしれませんね。そうなると、このシステム(早期就職手当がハローワーク経由の就職しか適応されない)がどうも作為的なのものに見えてきますよね。要するにハロワ経由の就職率を上げるためとか…。

トヨタ期間従業員に行こう | ハローワークの憂鬱(4)
そして観察していると、
(1)条件が合えばすぐにでも面接、やる気満々の人
(2)毎日来てとりあえずパソコンを使って求人情報閲覧
(3)ハローワークに通勤している感じの人(規則正しい生活維持)
(4)ハローワークノイローゼの人(来ないと不安)
(5)失業条件を満たすための求人情報閲覧
(6)家人に言われて(じゃまものになっている)
(7)出会いを求めている人(「ハローワークの恋」もあるかも)
(8)受付のお姉ちゃんに会うため
(9)ポリテクの生徒
などなど…。

というのがハローワークに行っている人たちで、けっして就職活動だけではないという事なのです。

【主張】ハローワーク 理解できぬ民間開放反対|Sankei WEB
国が国民の雇用に責任を負うのは当然としても、それがハローワーク業務を公務員に一元的に担わせる理由にはならない。ハローワークを通じた就職が全体の2割まで落ち込んでいる現状を考えればなおさらである。
景気回復に伴って雇用環境は改善傾向にはあるものの、失業率は目立った改善をみせていないのが実情だ。ハローワークによる求人企業へのアプローチ不足や、求人と求職のミスマッチに有効策を講じえなかったことも原因に挙げられている。そのハローワークの運営には、年間1900億円の予算と全国で2万3000人の職員が投じられている。仕事内容に照らして妥当なのかとする批判も根強い。

2割しかないとしたら、やはりハローワークは「失業給付支給屋」という保険屋になっていて、それも雇用事業の柱なのですが、それだけなら民営化したほうが良いのではないかと思ったり…。
それに求人検索はなにもハローワークに行かなければ出来ないというわけでもないし、あの紹介状システムも窓口で書いてもらうということにどれだけの意義があるのかということさえ疑問ですから、もう1900億円もの予算を使っているのなら、民間に解放したほうがいいと思うのです。
この産経新聞の記事にある「アプローチ不足」というのは

トヨタ期間従業員に行こう | ハローワークの憂鬱(5)
離職票を届けた時点から、ハローワークは失業者に対して積極的にアプローチするべきではないでしょうか。現状では説明会、第一回認定日までは無関係状態ですからね。もっと失業者との対話を通して、一日も早い再就職を計るということが肝要かと思います。「どうせ失業給付を受給するんだろ」というような態度で失業保険屋になっていては、ハローワークが何のためにあるのか分からなくなりますよね。もちろん失業保険給付ということもハローワークの本業の一部なのですが。

こういった印象をほとんどの利用者が感じているということなのです。
いわば「失業者」という「客」がわざわざ看板ぶら下げてやってきているのに、なにもしない、なんてことは民間の企業、営業では考えられないことなのですよ。コンビニでもそのデータをPOSシステムでこまかく分析しますよ。デパートだと店員が接客しますよ。そういった感覚が麻痺しているということが最大の原因だと思います。
ま、最近では「早期就職支援」なんて別の施設での就職斡旋があって、やはり検索画面を見ながら「これなんかどうですかあ」なんてことをしているのですが、「これ」という商品を開発もしないし、仕入れにも力をいれない企業ってのは、ダメなのはみんな知っていることだと、思うのです。
ま、ボクも数ヵ月後には失業者になりますので、その時までには、大カイゼンを行なって、もう入店した時点で手取り足取り「いや~、旦那、今日は入ったばかりのぴったりの良い職がありますぜ~」とか「旦那旦那、ここだけの話なんですがね、この職、旦那が初めてでしてね」なんて、ピンクの看板のハロワになっていてもらいたいもんだと、思っていたりしている、平日の寝起きなのです。

4件のコメント

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    名無しさん、おはようございます
    そうですか。「Born In The USA」は聞いたことありますけれど…。
    B・ディランについては、ベストとかが出ているようなので、今度レンタルして聞いてみようと思います。「風に吹かれて」なんて超有名な曲は、何度か聞いたことはあるのですが…。詩までは読んだこともないので…。
    ありがとうございました。

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    B・スプリングスティーンの曲だったら「TheGhostOfTomJoad」LP(表現が古)だったら「闇に吠える街」「ネブラスカ」「BornInTheU・S・A」がお薦めです。B・ディランについては、ある意味、選べません。全てが良いから。ま、聞いてみてください。

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