期間工、その牢獄
田原刑務所へようこそ
トヨタ自動車田原工場 通称「田原刑務所」
収監された者は 最低4ヶ月は出所することかなわず
トヨタ自動車期間従業員として 6ヶ月収監されることになった
私 まるおが生暖かく綴るブログです
違うんだよ、まるお。
期間従業員として田原工場に配属になる、あるいは他の工場でもいいんだけれど、それが刑務所に収監されるというのではなくて、その後、オレみたいにスパイラルになって、そこから脱け出せなくなること、それのことが期間工の牢獄なんだよ。
期間工だけじゃないよ。派遣社員でもいいさ。要するに非正規雇用と言われて「非」という刻印と呪符を印され渡された人たちの心の中に牢獄があるんだよ。
これだけで50円。50円のスイカは美味いぞ、まるお。
君と交わす言葉の短さに後味の悪さを感じてる
時間と距離と優しさどれか一つ選ぶのなら何が1番大切なの?
晴れた日と月曜日は/山崎 まさよし
まるお、分かるか?
ここに、例えばオレたちってのは、期間工という立場を実は自らが認めてはいないんだよ。それは旅と同じで、オレたちには帰る場所が予め用意されていて、半年、あるいは1年なりの旅をしているようなもんなんだ。まるおの言う収監ってのは、言葉の通じない海外旅行をしているってことに近い感情だろうと思う。
オレや多くの人は、すこしばかりのコミュニケーション能力を持っていて、そしてその旅をけっこう思い通りに、そして自由にやっているんだと思うよ。まるおの旅は少し違っただけだと思う。オレの最初の高岡工場での勤務がそうだったんだよ。
自分を表現する方法として、物語を作るということをするのだけれど、オレは、どうもその物語を語ることをしなかったんだよ。それは牢獄だからじゃなくて、自らの心の中に「半年かんだから」なんていう自由な牢獄があったんだと思う。とても背理的なんだけれど、自由というのはそれを実感した時点で不自由になるものさ。
だから、まるおも、脱獄しようと思えば出来た田原工場を刑務所と言ったことは、それは、まるおの心の中の脱獄できないという手錠と鍵をかけてしまったってことなんだよ。誰も、まるおが脱獄することを止めやしなかったろうし、次の朝、まるおが突然居なくなってたとしても、パトカーが出動させてまで探しはしなかっただろうし。
期間工として働いている間はね、旅なんだよ。そして、その旅が終わったあとのことを想像するときの自分、そこからが牢獄の始まりなんだよ。
それが良いとか悪いとかという問題ではないんだよ、そこに収監されてしまう気持ちってのが実は、オレたちが脱け出さなければならない場所なんだと思っているんだよ。その、まるおが感じた「擦り切れ感」なんてのが、オレには心地良く感じて、そう、なんていうか「楽に座った」感じなのだろうと思っているんだよ。
期間、旅、をしている間は、戻る場所を意識していて、そしてその苦しさや悲しさや切なさみたいなものも期間なんだけれど、戻る場所を意識しなくなった時に、オレたちは、そういった精神の傾きを全て支えなければならない、というか、もう笑い話や昔話に出来ない位置に自分を置いてしまうということなんだよ。それは、まるで、牢獄のようだろ。ねえ、まるお。
kemamiさん、おはようございます。
夏という感じの朝ですね。ラジオ体操を思い出す空気の湿り具合かな。
帰る場所は、そこでもいいのだけれど、毎日の旅の出来事を話すことがないことが、帰る場所を感じさせないということなんだろうと、思っています。
だから、ボクも、ここには帰る場所はないよ。でも、ここは旅先のドミトリーだから…。
でもね、このブログにボクの出来事を語る場所があるから、きっと、ボクは、ここに帰っている感じがしているんだろうと、思う。
「ただいま」って言いながら、タイピングしているんだろうと。それに、kemamiさんにも、ボクの物語を聞いてもらえるしさあ。
だから、文章も、口語調になってるし、今も、ぶつぶつと語りかけているんだけれど…。
スタバに行くことがあったら、使い捨てじゃないコーヒードリッパーがあるらしいので(きっと目の細かいストッキングの厚いやつみたいなもんだろうけれど)、調べておいて下さい。
紙はもったいないし、ネルは面倒だし、プラスティックフィルターはエコだし…。アレだったら、アレしてくれても、いいのだけれど。
さてと…寝るかあ。
ここはメンヘラの吹き溜まりかよ
>オレたちには帰る場所が予め用意されていて、半年、
>あるいは1年なりの旅をしているようなもんなんだ。
帰る場所があって羨ましい気がします。
私はすでにここにいてもう行く場所なんかない気がするの。
だから管理人さんの言う、「旅が終わったあとのことを
想像するときの自分、そこからが牢獄の始まり」と言うのが
よくわかる。「この場所が自分の場所ではない」という
仮定に立てば、ある程度の期間は頑張れる気がする。
「死ぬまでこの場所だ」と思いながらその場所で人間は
頑張れるものなのかしら。一般的にはみんなそうやって
暮らしているのかしら。私一人が不具合品なのかしら。