「自動車の苦境―首相が言うほど甘くない」こともない

アメリカやフランスと比べてもしかたないだろうに。

自動車の苦境―首相が言うほど甘くない:asahi.com(朝日新聞社):社説
 世界同時不況の影響が日本でも一段と深刻になってきた。企業の設備投資も消費も急速に冷えている。麻生首相は「他国に比べたら傷は浅い」というが、そうだろうか。
 日本の産業界の「4番バッター」自動車業界の苦境をみれば、首相の認識は甘いといわざるをえない。

で、公的資金をトヨタに注入しろということなんだろうか?
米国やフランス、スウェーデンは自動車産業は、従業員の生活にキチンと向き合ってきたのでだろうけれど、この国の4番バッターたちは「派遣切り」に象徴されるように国民の生命よりも企業の利益を優先させてきたのではないのか。

09春闘:「雇用に活用」争点化 企業の「内部留保」 - 毎日jp(毎日新聞)
利益準備金や剰余金などを足した内部留保はトヨタ自動車が08年9月末で約12兆3000億円と02年3月末(6兆7000億円)の約2倍。ホンダも約4兆6000億円で2倍近くに、キヤノンは2兆8000億円で01年12月末の3倍に増えた。

という企業のタンス預金がザクザクある状況なのだから「傷が浅い」と思うのが普通なのだろうし、傷が浅いどころかトヨタ自動車などはまだ「無傷」で、内部留保に切り捨てる予定の4000人~5000人の非正規労働者という保険もあるのだから。
それにトヨタやキャノンなんてのは国なんか当てにしてないのかもしれないしね。
トヨタ自動車<7203.T>がSB発行を検討、設備投資などに充当予定 | Reuters
この春闘に「4000円賃上げ」なんておとぼけ君のいるような企業が傷を負っているとは思えないし、自動車業界が苦境なんて思っていない人のほうが多いのだろうしね。あ、キャノンも。

6件のコメント

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    combiさん、こんばんは。
    危なくないのでしょうね。
    というか、長引けばリストラも工場閉鎖もありそうですが。
    なんか出てきますかね。キャノンのように。ないこともないでしょうけれど。秘密はトイレの奥だ、なんて…。

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    本当に危ないというのなら、全ての資産が食いつぶされたあとに、上場廃止の為の整理ポストに入るときではないのかな?
    食いつぶす資産があるときの倒産を指して、計画倒産というのでは?
    まぁ、いずれにしても貸借対照表を一回見てから議論しませんかね?
    単年度赤字でこれだけ騒ぐ裏には何かがうごめいている・・・

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    >名無しの期間従業員さんへ
    ま、北斗星さんがお書きになっていますが、問題はトヨタという世界一の企業についてですからね。公的資金なんて使う前に内部留保吐き出さないと。
    「社員が10年間遊んでも大丈夫」なんて言っていた会社ですから。5000億円の赤字ぐらいしれてるでしょ。
    逆に、一般社員を傷つけても平気だということでしょうし、大政奉還でそのことが少しだけ見えてきたようにも思いますし。企業は株主と創業家のものって。
    >名無しさんへ
    べた褒めはしてないかなあ。乗ってたけれどね。今は興味がないので。車自体にね。
    >北斗星さんへ
    そうですねえ、金を注ぎ込んだところで、国内でもアメリカで売れないのだし。自動車は方向転換の時期でもあるでしょうしね。
    今までは異常だったのでしょう。方向転換の前段階として「エコ替え」なんてことで強引に大量消費システムを作り出そうとしましたからね。
    グローバル化に成功したのでしょうね。雇用問題も、そういった国際競争力とか空洞化とかいう脅迫をして、だから非正規でも派遣でも奴隷のように使ってもオッケーという理論をマスコミも煽ってこともあって、今度は「苦境」なんて言うし。
    「他国に比べたら」ま、日本は特殊ですもんね。異常だったというか。まさにジャパニーズドリームの終焉ですね。

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    ↑余計な一言というより、管理人さんの記事をよく読めばわかること。
    現場の社員の減収は知っていますよ。手取りで10万違ってきますからね。でも、彼らは「トヨタ」ではなく、あくまで「トヨタの従業員」。
    「トヨタ」とは、もはや我々が肉眼で見ることのできない虚獣だということです。
    現場の社員など、いざとなれば日産のように切り捨てられる存在。もっとも、現場の社員にそういう認識はなく、ノンキなものですけど(笑)。
    少子高齢化が進むこの国で、いつまでも大量生産大量消費が続けられるはずもなく、そんなことはトヨタもキャノンも百も承知のはず。
    この状態が続けばどんどん海外に拠点を移すだろうし、今までそれをやらなかったのは、単に円安にのっかったのと、派遣法改悪に成功して安く労働力を買い叩けたからにすぎません。
    海外に拠点を移すにせよ、今までどおり熟練工を排除して安い労働力に依存するにせよ、世界に冠たる「ニッポン的ものづくり」が崩壊してしまった今、製造業がこの国の4番バッターを務めることはないでしょうね。
    ただ、そういうジャパニーズドリームの終焉を、ついポロッと言ってしまう太郎総理は、やっぱり空気が読めなさすぎですねぇ(笑)。

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    昔カローラをべた褒めしてた記事がありましたが、カローラマイナーチェンジしてかなりショボくなってませんか?

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    こんにちは
    反論するみたいですが、トヨタ自動車という企業はかなり苦境に立たされているんじゃないかな。
    正社員にしても、残業代が無くなったり、交代勤務から常昼になったりして、実質的には給料が下がったようなものですし。
    無傷なのは、幹部やら、創業者一族では、と余計な一言を言ってみる

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