NHK1で憲法記念日特集をやっています。「いま問われる25条」というタイトルです。
第二十五条とは
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
日本国憲法
最低限の生活を営む権利が有るそうです。
それも健康で文化的な。
朝起きてご飯を食べて出社して夜に帰宅して眠る、というのが健康である基本なのだろうと考えています。文化的な、となると、趣味を持ったりお酒も嗜んだりして笑ったり怒ったり泣いたり悲しんだりことが出来る生活なのだろうかと、考えています。
基準が曖昧ですね。ほとんどの非正規労働者はそんな生活を営んでいないのではないかと思います。というか健康的文化的に生活している人のために時給700円とか800円でGWも、早朝深夜も。（サービス業の正社員はそれでもボーナスや昇進ということが約束されていますし、時給換算するとすでに差があってパートやバイトとは違いますから）
（と、ここまでは、そのテレビ番組を見ながら考えたことで、ここからはすでに書いていたので、それにつなげますけれど）
ゆっくり生きることが悪いような世の中になってしまっているのだろうと思います。早く大量にというのがコスト至上主義、利益至上主義の目標ですから。大量生産大量消費をいかに早く行うかをボクたちは学び、行う。タイムイズマネーなんてことも言われて、いかに効率的に時間を使うかということが説かれる。能力とは与えられた時間の中でどれだけ処理できるかということで測定され、判断される。
製造業だけではありません。サービス業でも同じで、全ては利益のために時間も人も物も使われる。笑顔も売るのですから。色や形、店舗デザイン、全ていかに大量に速く売るかということを何ら疑うことなく考えて実行する。そしてそれが顧客のためだ、なんてすり替えを行う。まるで押売り。相互利益とかwinwinなんて小学生を騙すレベルの理論を並べる…。そして経済というマクロの部分で蓋をして納得させる。これまた押売り強盗みたいなこので…。
人との関係も利益という結果だけを追求しているのかもしれませんね。雇用のありかたもそんなもんでしょうし。いかに企業に利益になるか。それも即戦力なんて効率を求める。物事、そして人、全てにマーケティング理論を取り入れる。そうしたことがカッコいいかのように思う人も多いのかな。恋愛にも戦略があり、コンカツにも戦略を持ち込む。生きることは戦いらしい…。
ガツガツした人が多いと感じたりします。常に満腹状態じゃないと落ち着かない人が多くなったようにも思います。情報なんかもそうですよね。メディアノイローゼの人も増えているのだろうし。ボクなどもハロワノイローゼで、ハロワに行って求人情報をチェックしていないと落ち着かない、というような精神状態、一種のノイローゼです。
昨日もハロワに行ってきました。というか「やってるかなあ」と前を通ったらやってたので寄りました。空いていたので職業相談もしてきました。トントンと事が進んで、1社応募しました。と、考えると、ハロワも便利になったけれど、その分職員に負担がかかっているのかなあ、なんて思いました。
便利になるということは不便になることなのでしょうね。
ボクの便利さはあなたの不便さなのだろうし。ハロワは、ま、土曜日だけ、それも4、5人の職員が出勤しているのですけれど、土曜日曜、盆も正月も、夜も昼もなくなっている人も多くて、雇用は時間の隅々まで浸透していると言えるのだろうと考えていました。
それならば時間の概念を取り払って、1日を48時間にすれば雇用も2倍に増えるってことなのだろうか、なんてことも考えました。全ては大量生産大量消費をどれだけ速く出来るかということなのだから、時間をいじるしかないのかなあ、と思ったのですけれど。
肥え太るには大量に造って大量に消費することを出来るだけ早い時間で行わなければならないような体質になってしまっているのかもしれませんね。そいういう意味では大量ノイローゼなのだろうと。そしてスピードノイローゼなのだろうと思っています。
ということで、失業者たちのゴールデンウィークも始まりました。
いつものオジサンたちは相変わらずハロワカフェでたむろしてたし…。
プロのハロワーなのかなあ。