2010年正月

2010年が始まった。

Sくんとの出逢いがボクを少し前向きな思考にさせてくれたことは間違いないと思う。

Sくんもだけれど、彼のお父さんと話すことが出来たこと、そのことがボクに何か生きる力みたいなものを与えてくれたように思う。

そのSくんの家に呼んでいただいて、年越しをした。久しぶりに「家庭」を感じることが出来た。

キッコーマンのコマーシャルで明石屋さんまさんが唄っている「幸せって 何だっけ 何だっけ。美味いしょうゆのある家さ。」というのがあるけれど、家庭というのは、醤油と砂糖のにおいのように思う。夕餉の頃、煮物のにおいに家庭の温もりや幸せを感じる、そう思うのだけれど。

料理の香り、それが幸せのにおいなんだろうし、やっぱり「美味いしょうゆのある家」ということになるのだろうと思ったりした。

そう言えば昔、そんなことを書いたなあ、なんて探してみたら、2006年の11月の日記にあった…。

ご飯の炊ける匂い、煮物の醤油の香り、そして部屋に漂うそれら暖かいものの空気、なんてものが懐かしく思われれます。誰かと話していたい、なんて人恋しい気持ちが、昔のことなんかを思い出させては、何年も逢っていない人や、もう再会することもないだろう人のことを考えると、少し息苦しくなります。

食べ物の匂いや香り

それが家庭でもあるし国でもあるのだろうと思う。味噌や醤油の匂いや香りが日本の匂いなんだろうしね。

日本食から離れて暮らしている人の多くは「寿司を食べたい」なんて言うのだけれど、寿司というよりも醤油じゃないのかと思う。刺身が食べたいというよりも、刺身につける醤油が食べたいのじゃないかと思う。ま、どこへ行ってもsoy sauce(それもキッコーマンのやつだけれど)が入手できるのだけれど。(例えば20年前のエチオピアでさえ)「入手できる」というか、それだけ需要があるということで、やはり日本の食文化になくてはならないものが醤油なんだろうね。

あ、いや、醤油の話ではなくて、人と人の関係性というのは、たぶん、そういった幸せの交換(交換ではなくて贈与だけでも)だと思う。逆もあるのだけれど。それは何も言葉を介してだけではなくて、匂いとか音とか…。たぶん。そういえばSくんのお父さんのことは少し前にいただいた柿のことで書いたことがあるのだけれど、ひとつだけ枝をつけていたそのいただいた柿に、やっぱり何かを感じる。そういうものだと思ったりした。

今井Kさんやじょんからお米や肉をいただいた。

まみたんからはクリスマスにバレンタインのチョコをもらった。(本人はクリスマスのチョコだと開き直っているけれど)…。そう考えると、まだボクは幸せなほうなのだろうと思った。街には多くのホームレスの人たちがいる。ハロワには相変わらず大勢の人たちがいて苦渋の表情を浮かべている。そういった人たちは孤独の中にあって、新年と幸せが結びつかないでいるのだろう。年号が新しくなったところで、本人たちの生活は変わらないのだろうし…。

「ありがとう」と言ったり言われたり、それが幸せなのだろうと思った。

今のボクは言われることも少ないのだけれど…。

そんなことを考えながら、そしてあのCMは幸せの在り処を再確認(当初23年前とは違った場所)させるものだろうなあ、なんて考えながら、Sくんの家を後にして、紅白を見ないでダウンタウンを見ていたらこたつの中で眠ってしまって、いつの間にか朝が来ていた、そんな大晦日だった…。そして元旦には少し雪が舞っていたのだけれど。

明けましておめでとうございます。

2010年もよろしくお願いします。

2010年が素敵な1年でありますように。

神山の夕陽 2010年の始まり
四国、神山の夕陽だけれども・・・。

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紅白(追悼2008年)

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6件のコメント

  • がんちさん、こんにちは。おひさしぶりですね。
    いろいろなことがあったのですね。
    助けられる時は助けてもらうことが大切だと思います。次はがんちさんが助ける番が来るでしょうから。
    がんちさんに比べればボクなどは幸せなほうだろうと思います。それにそう言ってもらえるだけで幸せな気分になりますから。
    ま、こちらに来ることがあれば逢えると良いのですが。そしたらもう少し身近な話もできたり、なんて思っています。
    ありがとうございます。

  • 2009年は共産党にも相談に行ったし、生健会でボロアパートに住まされそうになって貧困ビジネスを目の当たりにしたり、最終的には、一人では行ってはいけないと言われている「保護課」に一人で行って個室に入れられたり……一歩間違えば、路上で年を越していないかも知れない状態でした。
    そんな僕を20代という理由だけで親戚から暴行を受けたりもしました。(20代といっても、高齢な母と二人暮らしなので、なかなか理解して貰えない部分が多いのですが……)
    でも、田原さんの文章で、少なからず救われたし、それ以上に、色々な人に助けて貰って、なんとか家で生きて年を越える事が出来ています。
    田原さん、文章をありがとう。
    心が共鳴するだけで、楽になります。
    ありがとうございます。
    そして、これからも書き綴って下さい。

  • 他のコメントにも返事を書きたいのですが・・・。
    >滝の唄人さんへ
    ボクも昔そういうことがあって、結局ボクのアパートに住んでもらいました。お金を貸したこともあったり、それもそのままだったりで、たぶん50万ほどのお金を人のために貸していると思います。
    その時は、「巡り巡ってオレのとこに返ってくるもんだよ」なんて思っていましたが、ま、そんなことはないですね。
    世の中、甘え上手、世渡り上手の人に巡ってくるもんだと思ったり。
    ありがとうございます。大分のカボスのポン酢なんてのは美味しいかもしれませんね。
    >月ノヒカリさんへ
    ども、おめでとうございます。
    いろいろありがとうございました。
    ボクも、やっぱり薄くなってしまっていますよ。頭髪ではなくて、人間関係ですけれど。面倒くさいということもあってね。
    人見知りもするほうだし、口下手だしね。少し時間をもらえば、なれるのですけれど・・・。
    あ、それと目を見て話せないというのもあるかなあ。
    がんばって更新してみました。少しずつ頭を動かしてみます。ありがとうございました。
    >じょんさんへ
    「あけおめことよろ」と最近は言うらしくて、なんだか卑猥だなあ、なんて思っています。ま、なぜだかはあえて言いませんが・・・。
    草食系の着痩せするタイプかあ…。
    今年の目標をそれに設定しましょう。サミット、登山という感じで、そこにたどり着くということにして。
    「7サミット」という番組を見ていますが、7人の女性を登頂する、ってのはどうだろう?なんて思っています。いえ、へんな話ではなくて、メアドの交換とか、そういう意味で…。どうだろう?

  • 明けましておめでとうございます!!
    こちらは年末からの4連勤も無事終わり、
    これから正月モードに入ります。
    醤油と砂糖の匂い、職場で全開にしてきましたよ。^^
    もう作っているだけでお腹いっぱいです。
    今年一年、僕にも管理人さんとS君のような
    出逢いがありますように・・・。
    出来れば女性で・・・。
    草食系の・・・。
    着痩せするタイプ・・・。(*^-^*)
    今年も宜しくお願いします!

  • 田原笠山さん、あけましておめでとうございます。
    個人的には、醤油よりもソース派ですが……焼きそばやお好み焼きの方に幸せを感じます。ということではないですよね。
    「人と人との結びつき」を感じることができるというのは、幸せなことだと思います。
    ホームレスの人たちだって、せめてお正月くらいは、温かいところで過ごせたらいいのに……と思ってしまいますが、自分に何ができるというわけでもなく。
    「人との結びつき」を感じることができれば、世の中もう少し明るくなるのかもしれませんが、最近はつながりが「薄く」「無機質に」なっているような気がします。
    「ありがとう」はいい言葉ですよね。
    というわけで、田原笠山さんには、「ブログ更新してくださってありがとうございます」と言ってみます(笑)

  • 明けましておめでとうございます。
    年末、知人が住んでいたアパートを追い出され、電話も通じなくなってしまいました。
    自分に何か出来たのでは、彼の助けになれたのでは、と考えたりもしますが
    こうして携帯電話を片手に、このブログを見ることができる自分も、まだまだ幸せなんだろうなぁ。と思いました。
    うまいしょうゆよりも、うまいポン酢の方が個人的には幸せかも。

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