喫煙率と煙草消費量

産業別賃金とか産業別労働時間なんてデータはあるのだろうけれど、産業別喫煙率なんてものや産業別平均寿命なんてデータはない。平均寿命で大きな差異が現れたらその産業へ就職したいなんて若者も減少するのだろうし、生命保険でも職業別掛金を設定しなければならなくなるし、そういったことが職業差別にも繋がると考えらるので、結局そういった危険なことは忌諱されているのだろうと思っている。
タクシードライバーの喫煙率は高いと思う。長い労働時間、接客や狭い室内というストレスから喫煙する人もいるのだろうし、その長い労働時間と待機時間が禁煙を妨げているのだろうと思う。ドライバーはイライラしている。
2007年ごろから始まったタクシー内での禁煙がそのままドライバーの禁煙に繋がったかというと、そうでもないように感じる。室内で吸えなくなったとしても、タクシー利用者の減少がドライバーの待機時間を長くして煙草を吸う時間を作ってしまったのだろうから。
それにワークタイムスケジュールが決まっているわけでもないので、吸いたいと思った時に停車して吸えば良いだけの話で、職場禁煙とは少し違う。
逆に室内禁煙が煙草の消費量を増加させたとも考えられる。吸えないと思うと吸ってしまうのが人間の欲望というものだ。
今日から煙草の値段が上がった。それもこれまでの10円20円というものではなくて、倍近い大幅なものらしい。ボクは吸わないのでどうでもいいことなのだけれど…。
1箱400円、1本20円、それが高いか安いかということは、どうなんだろう、人それぞれなのだろう。だってゴルフ練習場で1球10円のボールをジャンジャン打つよりは安いのだろうし、缶コーヒー1本120円飲むよりは安いのだから。
そんなことよりも風俗に1万円使うことを考えれば激安なストレス解消法だし、ドライブして燃料を消費し排ガスをまき散らし、なおかつ交通事故なんてリスクを負いながらのストレス解消するよりは、かなり安全でコスパの優秀な嗜好品だと思うのだけれど。
なんてことを喫煙者は考えていると思う。きっと。そして「ま、本数を減らせば」なんてことを考えているに決まっている。消費量は減るとしても喫煙率はそんなに減らないと思う。それどころか喫煙者=金持ち、なんて思う人も出てきて、けっこうモテモテになったりするかもしれない、なんて考えて、いや実際そういう風潮になって、バーやスナックで「モテモテ」なんて人が出てくると、新たな喫煙者を作り出す可能性だってある。なんたって人はモテモテになるのが大好きだ。
ブランド品や車なんて持ち物よりも喫煙者かどうかで品定めされる、喫煙がステータス‐シンボルになる時代の到来だ。「煙草も吸えないような甲斐性なしには嫁にやれん」なんて親も出てくるに決まっている。
きっと一本数万円の煙草も発売されるに決まっている。そして偽煙草も登場するに決まっている。煙草黄金時代の幕開け。この値上げが喫煙者を増やすことになって、全体の消費量は減るのだけれど、JTの利益は増えるということなのだ。そしてそれほど国民の健康に寄与することもないのではないかと思っているのだけれど…。
豊橋の路面電車

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