メロンはまだか

メロンをいただいた。渥美メロン。
メロンなんてものは贅沢なもので、たとえ病気に罹ったとしても、あるいは怪我をして入院したとしても、なかなか口に出来るものではなかった。せいぜいバナナ、リンゴ、パインの缶詰までだった。いや、まくわ瓜をメロンだと思っていた時期があった。
いただいてから5日ほど過ぎた。毎日眺めている。撮影さたりもしている。そして触っている。「まだかまだか」と言ってはみるものの、返事はない。変化もない。少し黄色くなってきたのは、成熟したというよりも、手垢だったりするのではないかと思っている。それほど触っている。ちょうど犬や猫の頭を撫でるように、テーブルの上のメロンを撫でている。5日も待たされている。
なんでもお尻のほうが柔らかくなるらしい。ということなのでお尻のほうは指で強く押したりしている。「柔らかくなる」というよりも、あまり押すものだから組織がつぶれてしまうのではないか、とか、腐ってしまうのではないか、とか、不安になる時もあるのだけれど、ついついもう日課、癖で、押してしまう。
撫でまわして押してため息をつく。そんな食べ物があること自体、奇跡なのかもしれない。あの網目が覆っているということ自体、植物学上奇跡なのだろうけれど。きっと進化の過程で人間に触られ撫でられるので、網目で大切な種子を守るようになったのかもしれない。そんなことはないだろうけれど…。

メロンは、果実のお尻の部分が柔らかくなり、ほのかな香りがしてきたら食べごろ。
それまでは常温で保存し、食べる2~3時間前に冷蔵庫で冷やすとおいしく食べられます。
・果実のお尻が柔らかくなったら食べ頃
・食べる直前までは常温で保存
・くし型にきって種を除く
豊橋田原広域農業推進会議|農産物輸出の推進|メロン

豊橋田原広域農業推進会議さんのサイトで紹介されている。粘土ぐらいの柔らかさなのか、耳たぶぐらいの柔らかさなのか、それとも熟した桃ほどの柔らかさなのか…。難しい。
ひと玉。「メロンいただいたので食べに来ませんか」なんて言うのもなんだか変だし、きっとボクひとりで食べてしまうことになるのだろうけれど、三日ぐらいに分けて食べるといいかもしれないなんて考えていると、「もう良いのではないか」なんて考えてしまう。きっとメロンを前に多くの人が逡巡し、早すぎるか遅すぎるかということになってしまっているのだろうと思う。
「メロン食べごろチェッカー」なんてものが開発されないかと思ったりしている。思ったりしながらついつい撫でまわしたりしている。もうそろそろ愛情もわいてきて、切って食べるなんてことが出来なくなるのではないかなんて不安も少しあったり…。
メロンはまだか…。
渥美メロン
渥美メロン、クローバー印なのだ

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