ニッサンVSトヨタ

豊橋市内のタクシーに使われている車両の80%、いやそれ以上がトヨタ・クラウンコンフォート/コンフォートだろう。神奈川や広島なんて地域だとニッサン車やマツダ車の比率が高くなるとしても、国内での比率も80%以上なのだろうと考えている。
タクシーとして使われることを前提として製造されているのだから、いろいろなところがそれなりに乗務員にもお客様にも便利に出来ている。
バンパーもドライバーにとってコンフォートな構造になっている。

フロント&リヤバンパーはPP上下2分割構造により、万一の際も費用をセーブ。リサイクル性にも配慮しています。
toyota.jp コンフォート | 概要&グレード | 概要

今はやリのボディ一体式のバンパーだったら、もしもの事故の時に数万円、あるいは数十万円の修理交換費用がかかることになる。ところがコンフォートのPP上下2分割方式の場合は1万円ほどで済む。
バンパーを擦ったとか当てたなんて事故が一番多い。そしてバンパーに当てられるという事故も多い。走行距離が一般の人よりも多いタクシードライバーだからその確率も高い。その高い交換率を考えてのPP2分割方式というコンフォートな造りにしているのだ。
細かいところを抜きにして、確かに乗りやすい車だと思う。30万キロや40万キロなんて走行距離を走り抜くタフさも兼ね備えている。さすがはトヨタだと思ったりもする。
ニッサン車は、豊橋市内だと東海交通がセドリックを使用している。個人タクシーの人も何人かはセドリックだ。しかしその数は上述のように20%に満たない数だと思う。
コンフォートがそれほど素晴らしい車だから、ということなのだろうか。80%以上の支持を得るなんてことはどこかのインチキ国家の独裁政党でしか考えられないような数字だ。いくら宮崎あおいさんがカワイイからといって80%もの男子が「好き」なんてことはないだろうと思う。ワールドカップの視聴率だって60%が精一杯だったのだし…。
80%以上と言う寡占、独占状態になるほどの何か魅力があるのだろうかと、考えている。確かに2分割バンパーは素晴らしい。乗降性に優れた広いドア開口部も女性に人気だ。紫外線を防ぐUVカットガラスもありがたい。でもそれだけでこういう数字が出るのだろうか。何か魅力以外の魔力がコンフォートに潜んでいるのではないかと思ったりしている。
セドリックに乗っている人はコンフォートとの違いを何か感じているのだろうか。会社車両だから嫌々乗っているのだろうか。
そういうことではなくて、きっと豊橋、三河地方、いや愛知県というトヨタ自動車の城下町ではトヨタじゃないと何か不都合があるに違いない。というか、トヨタ自動車の田原工場に行くのにニッサン車だとちょっと気まずいだろうし、トヨタ本体じゃなくても関連企業が多い地方なので、できればトヨタ車のほうが都合が良いのだろう。
例えばトヨタ自動車/関連企業に営業に行くビジネスマンが自らの身なり以上に気にするのが乗りつける車の車種だったりするだろう。まさかトヨタにニッサン車で行くなんて喧嘩を売るようなことが出来るはずがないだろうし。それはドラゴンズの応援席にジャイアンツのユニフォームを着て座ってジャイアンツの応援をするようなものだろうし。
そうなるとどうしても「トヨタ車指名」ということが起きるだろうし、それは企業だけではなくて官公庁や一般企業にも言えることなのだろうと考えると、この地方でコンフォートが80%以上の使用率というのも頷ける。
では、ニッサン車だと困るのではないだろうか。どうして東海交通はセドリックを使っているのだろうか。
それはこういうことだろうと思う。どこにもアンチはいる。愛知県民すべてがドラゴンズファンではないし、琴光喜ファンではない。それと同じようにアンチトヨタという人が必ずいる。「トヨタなんて乗れるかよ~」という人が10%、それ以上はいるはずなのだ。そういう人のニーズに応えるべく敢えてニッサン車を導入しているのだろうと思う。
なんにしても独占はよくないのだ。消費者は選択する権利がある。売れないものを売るという勇気も必要なのだ。あるいはマイノリティの声を聞き入れるという度量も大切なのだ。一党独裁が悪政をもたらすように、一社独占は何かを妨げる。それは車の進化だったり、地域の発展だったり、人々の慰安だったりするのだろうと思う。
ニッサン車があるからこそ利用者は安心するのだ。コンフォートばかりだとアンコンフォートだということだ。言い換えればセドリックによるコンフォートということなのだ。きっと。
ニッサンセドリックタクシー仕様
その東海交通のニッサン・セドリック

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