嵐、二宮和也さんの交通事故に思う
新聞社やテレビ局の人たち、報道関係者は自分で運転して取材にはいかない。(らしい)
プライベートで運転することはあっても、業務ではどんなに近くでも、あるいはかなり遠方でもタクシーを使う。なぜかというと、もし自分で運転して事故を起こしたとしたら、その事故自体が報道の対象になるからだ、と思う。他局、他社にニュースを与えてしまう、オーンゴールのようなものなのだから、あるいはミイラ取りがミイラになった、なんて洒落にならないことだから、そんなリスクは避ける、というのが理由だろう、と思う。
報道関係者はリスクマネージメントをキチンとしている、と思う。
なにがなんでもタクシーを利用するので、タクシー会社としては上顧客なのだ。取材中も「ちょっと運転手さん、長くなりそうなんでメーター切っててくれる」なんてセコイことは言わないで、1時間だろうが2時間だろうが、あるいは半日だろうがメーターを入れたままなので、走行距離は数キロ、金額は数万円なんてこともある、らしい。メーターを倒して(押して)その場に停車していたとしても、1分35秒毎にメーターは上がる。1時間停車したとして3700円ほどになる。
事件事故が起きて、犯人がタクシーに乗って逃走した、なんてことになると、そのタクシー運転手には恐ろしいぐらいの取材要請が来るのだろうと思う。次々と報道関係者を乗せて、そして犯人を乗せたルートを走る。現場で停車して取材を受ける、それが一日中、あるいは次の日もあるのだから、「もう勘弁してくれよ」ってぐらいの売上になると思う。
そういうニュースを見ると、たまに「オレの車にも犯人乗ってくれ」なんて祈ることもある。殺人犯とかだと嫌だけれど、例えば芸能人が麻薬で指名手配されて、豊橋に逃亡してきて、それを豊橋駅から伊良湖まで乗せた、なんてことになると、一日中豊橋伊良湖往復なんてことになって、きっと毎日10万円なんて売上だったりで…。(お願い神様)
あ、いや、そういう話ではなくて、自動車を運転していると、どんなに自分が気をつけていても、そして交通法規を遵守していても、事故は起きる。もうそれは運としか言えない、と思う。交差点での飛び出しなんて、避けようにも避けられないことのほうが多い。横断歩道じゃないところから飛び出したり、酔っ払って道路に寝ていたり、あるいは意図的に飛び込む「当たり屋」さんなんて人たちもいる、らしい。
そんな交通事故事情なのだから、事故が起きて困る人は運転しないほうが良い。運転しないほうが良いのだけれど、狭い日本は自動車がないと不便な社会になってしまっている。芸能人には更に不便な社会なんだろうと思う。
運転しないほうが良いのだから、誰かに運転してもらうなり、タクシーを利用したほうが良い。「ちょっとコンビニに」なんてことでもタクシーを利用したほうが良い。努々自分で運転しようなんて思わないことだ。どんな些細な事故でも、必ずニュースになる。そしてその事故が評判を上げることはない。事故を起こすと、理由や原因なんてことは無視されて、何が何でも悪人にされてしまう。
だから報道関係者がタクシーを使うのだ。
嵐だけではなくて、芸能人は一日24時間勤務中みたいなものだろう。だから、報道関係者のように業務にはタクシーを使う、というぐらい徹底してリスクを回避してもらいたいと思う。それは不可能ではないのだし。
そしてそれでタクシー運転手の命を繋ぐということにもなるのだし。芸能人や報道関係者だけではなくて、やっぱり運転するということは殺人者になる可能性があることなんだから、ま、出来るだけタクシーを利用するようにして、そんなリスクは避けるほうが良いと思うのだけれど。そう思った。
嵐の二宮さん衝突、自転車の女性けが – 毎日jp(毎日新聞)