イエローキャブ

日本人女性のことを「yellow cab」とアメリカでは言われていると思っている人は多いいのではないだろうか。というか「yellow cab」というとそっちの方(「アジア系売春婦」や「日本人の女」というスラングなんてのを)を連想する人のほうが多いのかもしれない。ボクも「黄色い乗り物」なんて連想から、まあ、どっちかというと、タクシーというよりも、日本人女性を軽視したスラングのほうが、頭に浮かんだのだけれど、「(日本で言われるほどには)アメリカ合衆国において一般的な俗語ではなく、更に21世紀初頭の現代においてはこの言葉(およびその概念)の知名度はほぼ無に等しい」らしい。(イエローキャブ (スラング) – Wikipedia)yellow cabはyellow cab(タクシー)という意味だけということだ。
ニューヨーク市のイエローキャブが全て日本製になるらしい。これで本当に「yellow cab=日本製の乗り物」ということに目出度く相成った。日本製になったがゆえに、反日感情みたいなものから、その「知名度がほぼ無に等しい」状況が一転して、「yellow bitch」なんて言われたり…はしないか。

米ニューヨーク市は3日、同市名物の黄色いタクシー「イエローキャブ」の供給について、日産自動車と独占契約を結ぶと発表した。2013年以降、市内を走る約1万3000台のタクシーを順次、日産製ミニバンに置き換える。17年以降は電気自動車(EV)タイプも登場する可能性がある。
NY「イエローキャブ」、全て日産車に 13年から順次  :日本経済新聞

タクシーもコンフォートとかセドリックなんてセダンタイプじゃなくて、ミニバンタイプのほうが乗り降りが楽だろうと思う。車高が高いと中腰で奥の席まで移動できるし。
セダンタイプだと、どうしても座席に腰を下ろして、それからスリスリして奥の座席まで移動しなければならないので、ミニスカートの女性や着物の女性にとっては「どうも苦手」なんてことになるだろうし、「タクシーに関してはレディレイトでね」なんてご婦人も多いはず。
それに運転席後方が上席だとしても、その移動しにくさから「君が先に乗ってくれたまえ」なんて思っている上司の方やお偉いさんも多いと思う。
ミニバンタイプだと少し改造すれば車いすでの乗車も可能になるだろうし、寝台車としても利用できるだろうし。介護タクシーやジャンボタクシーなんてものもあるけれど、特に介護タクシーなんてのはこれからの高齢化社会でのニーズもきっと高まるだろうから、普通のタクシーにそういった設備があれば、なんて考えている。
「全て日産車に」イエローキャブはなるのだけれど、この国の現状はというと「全てトヨタ・コンフォート」で、それはそれでつまんない状況なのかもしれない。「う~ん、今日は持ち金が少ないから軽四タクシーで帰るか」とか「今日はリッチにベンツタクシーでも」なんて選択肢もなく、ただただ「コンフォート」なんてのもなんだかつまらない業界でもあるなあ、なんて思ったり…。
まあ、そういう選択肢がないから、新人さんでもベテランでも、同じ条件で商売できるのだろうけれど。タクシーなんてのは贅沢な移動手段で、値段なんてことを言わないで、酒手なんてものは当たり前で、ケチなことを言う人は電車やバスなんてものを使えば良いだけのことなんだろうと思ったりもするのだけれど、なんせクルマ社会になってしまったもんだから、クルマを運転できない人たちの「足」として公共的な交通手段になっては、やっぱりいろいろな選択肢なんてものが求められるのかなあ、なんて考えている。買物だって歩いてはいけない距離にあるのだから…。
んじゃ、シルバーキャブか、なんて話になるか…。さてと、酒でも飲むか。
伊勢湾フェリーから

1件のコメント

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    こんにちは
    ここ1ヶ月、笠山さんの記事を2006年から読み返しておりました。やっと2010年のメロンをナデマワシテいるころです。(笑)
    独りでケイタイを見ながら笑ったり、ホッコリしたり、深く考えさせられることもありました。ときには自分の「苦しみ」を思い出し、心の叫びを声に出してしまうようなことも…。
    私にとってこの場所はとても「ありがたい」ところです。知らない世界をたくさん教えてくれます。
    私の所属する業界の方で、笠山さんのような切り口の読物がないか探していますがなかなか見つかりません。
    「自分じゃ無理だし…。笠山さんがいたら問題だらけの業界をブッタ切ってくれるのになぁ…」なんて妄想して楽しんでます。
    もっとも、エロネタが一番好きだったりしますが(笑)。
    2011年の春まで読破したらまたお邪魔させて頂きます。

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