29日朝、豊橋鉄道三河田原駅は始発から混雑していたのでしょうね。始発に乗るためにタクシーを呼んでも30分待ちや1時間待ちで、結局ぐるりんバスで駅まで行ったり、あるいは待ちきれなくて歩いた人もいたのでしょうね。かなり前から帰省のことばかり考えていた人はタクシーを予約していたりしたのかもしれませんね。
そんな帰省客で早朝の豊橋駅周辺は賑やかでした。
スーパーやホームセンター、ユニクロなんて店舗周辺も混雑していて、生産が休みの時は消費が活発になる、そんな仕組みみたいなものを感じました。
景気は相変わらずのままのようで、「一に景気、二に景気、三に景気」と謳っていた民主党の党首の言葉がなんだか懐かしい…。そんな景気の影響を受けるタクシードライバーの売上も昨年比2割減という感じです。それでもなんとかボクは食べて寝て、そんな生きるという基本行動は出来ています。今年の年収は250万円程度でしょうか。それが多いのか少ないのかは、分かりませんけれど…。

休み時間は、いつもひとりでいた。本を読むでもなく、携帯電話をいじるでもない。休憩室を出て、日当たりがいい場所に、ただ座っていた。
asahi.com（朝日新聞社）：彼は無表情だった　「孤族の国」男たち―５ – 社会

ボクたちのよく知っている光景。それは例えばボクだったり…。
取手バス襲撃事件の斎藤勇太容疑者（２７）の期間契約社員時代の様子だそうです。
それでも仕事があり、少しでも社会との繋がりがあるならば、孤独（弧族）であっても自分の価値や意義や存在なんてものを感じるのだろうと思います。食べて寝るということだけでは人は精神的なバランスを保ってはいけないでしょうし。
そういうボクはというと…、どうなんだろう、今は休みを楽しみにしている毎日のようでもあります。その休みとて何をするわけではないのですが…。ただ「休み」があるということだけでも夢や希望に繋がるものだと思います。その前提に仕事があるのだし。
少し景気は良くなっているという気配はしたりもします。求人広告もボクがタクシー運転手になろうと決めた頃よりは賑やかくなっているようですし、何よりもそんな広告があの頃はなかったのだし。求人があるということも夢や希望なのでしょうね。それに安心だったりもしますし。
自動車関連は、トヨタ自動車本体の求人はないにしても、部品やタイヤなんて製造業の募集は少しずつ増えているようです。アイシンAWの期間従業員募集の広告がたまに入ります。あと日研総業の募集もあの頃よりはかなり少ないとはいえ（あの頃は日研だけで一冊の求人誌がありましたものね）少しあります。あとエームサービスとかの食堂業務の求人もあったりで、少しずつ景気は上向いているようにも、求人広告だけを見ると感じます。2割減の景気という実感だとしても。
ただ、ライン作業と共同体を喪失した社会の仕組みは、人をさらに孤族化してボクたちをさらに無表情にするのだろうと思います。無表情化と無欲望化も進んでいるのでしょうね。清貧なんてことではなくて、欲望も無表情化するようにも思います。それこそ食べて寝るだけで良いと思う人たちが増えているようにも思います。
そういうボクだってもうほとんどの欲望を捨てているのかもしれません。クルマを買いたいとか、結婚したいとか、家族を持ちたいなんてことや、美味しいものを食べたいなんて簡単なことまでも失くしているように思います。年収100万円でも生きていけるだろうと思います。
欲望、まあ消費と言ってもいいのですが、それはきっと人の生きる活力なのでしょうけれど、それが喪失した人生、無表情化した人生なんてものは、ちょっとしたことで自分を終わらせることが出来たりもするのでしょうね。自分を殺すか、人を殺すか、その終わらせる方法は違うとしても…。
今年も今日と明日だけになりました。来年はいい年だといいけれど、なんて思ったとしても、その可能性も少ないですしね。何もないことが良いことなんだろうという、これまた欲望が無表情化してしまうのですが…。良いことなんか突然に魔法のように起きるわけないですし。それよりは悪いことが起きる可能性のほうが大きいわけだし。例えば交通事故に遭うよりは起こす確率のほうが断然高いですしね。
来年は悪いことがありませんように、なんて祈るほうが良いのかなあ、なんて思っています。
吉田拓郎さんの「流星」の歌詞を思い出しました。
「幸せだとは言わないが不幸ぶるのは柄じゃない」だったかな。
そんなにびっくりするほどの幸せは欲しくはありませんが、例えば、この街にすんでいけるだけの安定した仕事と収入さえあればいいかなあ、なんて思ったりもします。もう少し、心に余裕が出来たら、欲望も表情を豊になるかもしれないと、思ったりもしています。
今年もありがとうございました。