働く意味

眠れない。

シャコバサボテンが蕾をいっぱい着けているのだけれど、この寒さで咲ききれないでいる。去年は植替えもしてやれなかったので土の状態が悪く、夏には少し根腐れも心配したのだけれど、今年も蕾をいっぱい着けた。寒いからといって暖かい部屋の中に急に取り込んだりすると、今度は落蕾する。花や木も、気温や日照時間なんてものに対してかなりデリケートなのだ。

阪神・淡路大震災から20年。

「どうしてこんな寒い時期にセンター試験なんてするんだろう」なんて前回書いたのだけれど、震災の起きた日ということに大きな意味があるように思う。「どうして大学に行くのですか?」ということ、あるいは「どうして勉強するんですか?」という学問の本質への答えがそこにあるように思う。

大学へ行くことが最終目的ではなくて、その先の職業人への前段階が大学で学ぶと言うことなのだと思う。より良く働くために学ぶということなのだ。では、働くということはどういうことなのか。

企業に雇用されて働くということは、企業の利益を上げること、ということにつきる。ほとんどの人は誰かに雇用されて働いている。ということはまず雇用主の利益をあげることが労働の目的なのだ。給料はその報酬として与えられる。企業は利益集団であって、福祉目的や奉仕目的で、あるいは宗教上の理由なんかで労働者を雇用しているわけではない。

雇用労働とは有形無形のものを生産し利益を上げることであって、社会のためとか世界のためなんてことは二の次なのだ。まずは雇用主の利益が最優先される。それが雇用されるということなのだ。雇用主の利益がなくなれば会社は倒産する。労働者は解雇される。それだけのことなのだから会社の不利益になる人を賃金を払ってまで雇用するなんてことはしない。それが会社のためであって、他の雇用労働者のためなのだから、腐ったリンゴは取除かれる。

そう、企業の利益、そのために学問が必要なのだ。技術だろうが知識だろうが、そして人間性だろうが、要するに目的は企業利益なのだ。

そして企業の利益が社会に利益になる。税金の出処は企業そのものや、そこからの生産物や、それによって支払われる賃金なのだから、企業の利益が増加すれば社会の利益も増える。かんたんな仕組みだ。なにもボランティアをすることだけが、なにも医者になることだけが、なにも何かを発明することだけが、なにも福祉関係で働くことだけが、なにも募金をすることだけが、社会貢献ではない。それらはダイレクトに人を社会を助けているということで、ボクたちはただ普通に生きて労働し消費するだけで社会貢献をしているのだ。それが国家の仕組みなのだ。

よく働き、よく利益を出し、よく消費する、ということがこの世の中を良くすることなのだ。あるいはそういう人を育てるということが、この世の中を良くすることなのだ。

そう、世の中を良くするため、社会の、世界のために、学ぶのだ。ボクたちが良い生活を目指すこと、それが結局は社会のためになるということなのだ。国が豊かになれば地震にも耐えられるインフラも整備できる。復興も早まる。これまた簡単な仕組みだ。

最近の企業は社会貢献、「産業報国」なんてことはすっかり忘れてしまって、社会のためではなくて株主ばかりを見ている。「産業報株主」になってしまっている。そして一部雇用労働者は守られ、非正規という人たちは切り捨てられ、その結果として不幸な雇用が増えている。不幸な雇用者が増えているから、国家は衰弱する。

阪神・淡路大震災から20年。ボクたちは国や企業に不信感を抱くようになった。まじめにやったら報われるとか、努力したら報われるなんてことの信じられなくなった。働くことや学ぶことの意味さえも分からなくなってしまっている。結婚することや家庭を作ることに対しても同じだ。そうして他人の痛みに不感症になって国家どころか隣人までをも切り捨ててしまっている。

勤勉こそが、人こそが、資源のないこの日本にとっての資源なのだ。だから学ぶのだ。エネルギーも食料も海外に依存しているこの日本にとって唯一の資源が人なのだ。

これから20年、もう少しまともな世の中になっていればいいと思う。そのために受験生にはたくさん勉強して学んで欲しいなあ、なんて思っているのだ。君たちがこの国の宝なのだから。(他人任せで悪いんだけれどね)

AEON 希少糖入りジンジャーエールのワイン割
結局、ホッチキスからいただいたワインを飲んだ。そのまま飲んで、ホットワインにして、それからジンジャーエール割にして、一本空けた。

2件のコメント

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    のなさん、こんばんは。
    男性が怖い女性、女性が怖い男性、どちらもいますけれど、嫌な経験がそのような感情を生むのでしょうね。
    仕事が長続きするってのは、職場環境が一番影響すると思います。職場環境というか人間関係と言った方がいいのかな。それにつきるのかなあ。
    タクシー業界ってのは、そういったことに倦み疲れた人たちがかなりいます。ボクもそのひとりかもしれませんが。
    県知事選ですね。投票率の低いものになりそうですね。ボクたちはもう政治の力を信じられなくなっていて、将来なんてものになんの希望も夢も持てなくなっているのかもしれませんね。
    お子さんがいる人たちは、その子供のことを考えなければならないのでしょうけれど、こうして独りでいるボクなどは、自分が生きている間だけ地球があれば、なんて狭い思考のしかたしか出来なくなっているようです。
    明日からまた寒くなるみたいですね。風邪に気をつけてください。

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     こんにちは。この前、近所の酒店で、元上司をみかけました。(もちろん、声はかけません。)どうやら、子供が産まれたみたいです。でも、奥様に話しかけてる声を聞いたら、虫唾が走りました。声のトーンといい話し方といい、威圧的なんですよね…。怒鳴られたのを思い出しました。苦手なタイプです。今もまだ、郵便局では、パワハラはおこなわれているのでしょうか…。全員というわけじゃありませんけど、ものの言い方が偉そうなんですよね…。そして、ストレスは、弱い方に向けられるんですよね…。男は、苦手…。(男性全般を悪者にしてるみたいで、不愉快な気持ちになられたら、申し訳ないです。)                    話は逸れますが、女性だけではなく、「人権」について、今一度、考えて欲しいな、と。 私も(私だけではなく)、とうに、国や企業を信用しておりません。今度、知事選がありますね…。「報われる」なんて、皆無です。             個人的には、福祉も充実させてほしいな、と思っております。(生活保護受給者が、親族におります」。)この前、スーパーのベンチで、タウンワークを見てました。そしたら、生活保護を受給されてる方と話す機会がありました。その方は、ドライバーをされてたそうです。交通事故と、糖尿病で、体を悪くされて、働けなくなったそうです。話が逸れました。政治家は、いったいどこを見ているのでしょうか…。(怒り)とりとめのない文章になりました事、お許しください。                 

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