環境への関心の高まりなのか、それとも「とよはしエコ通勤運動」などの施策の奏効なのか、豊橋市では自転車で通勤する人が増えている……。

なんて書き出しで始まろうかと思ったのだけれど、どうもそうではなくて、相変わらず通勤時間帯の渋滞は解消されるどころか逆に、工業団地周辺やそのアクセス道路の渋滞は激化していて、さらに23号線豊橋東バイパスの開通にともない、それに向かう道路の渋滞も加わって、豊橋市内の朝夕は職業ドライバー泣かせの、そして非エコな、とっても環境に悪い状況になっている。

トヨタ自動車で通勤運動

そもそもどんなに市が頑張ってみたところで通勤・通学に利用する代表交通手段の割合が65％と、全国平均46％に比べ20％も高いのが豊橋市、その地域特性を考えると、全国平均46％にするなんてことは難しいし、名古屋市の33％にも、大阪市の10％、まして東京区部の3％なんて数値にするのは絶対に不可能だ。（こう言うと身もふたもないのだけれど）とよはしエコ通勤運動…。

その地域特性とは、端部の埋立地にトヨタをはじめとする自動車関連企業が存在するということにある。自動車関連企業が「脱自動車宣言」するわけもなく、できるだけ自動車に乗ってもらって購入サイクルを短くしたい、というのが本音なのだろうから、自転車通勤なんてものを推進するわけがない。わけがないどろこか、自転車通勤を「安全のため」に禁止している企業すらある状況なのだから、10％の改善さえ難しい。

とよはしエコ通勤運動

そして市民病院や大型スーパーも中心部から離れているということの問題、結局は自動車、正確には自家用自動車をメインとした街づくりをしたことによって、自家用車に頼らざるをえない生活様式になってしまったこともその地域特性と言える。

その街づくりが、交通弱者・交通難民を生み、結局「愛のりくん」というオンデマンドタクシーを、呼称はカッコいいけれど、非常に歪な交通政策をするはめになったのだ。脱自動車どころか今後高齢化や過疎化が進みと、いよいよ自動車に依存する社会が到来する。

都市部に人を呼び戻そうとしているようだが、工場や病院まで駅前に移転するわけにはいかないだろうし。
……

ORBREAの広告

あ、いや、そんなことをウダウダ書くつもりじゃなくて、ORBEAの広告がカッコいいのだ。この広告、週刊ポストの表紙見開き2ページ全面なんだけれど、「ORBEA」を知らないひとには「？」なのかもしれないね。でも、きっと、この広告を見て「自転車乗るか」なんて人が、きっと、30000人ぐらい増えるかもしれない、そう思うのだ。

なんて考えると、エコとか健康とかコストなんて言わないで、それに血税を注ぎ込んで「自転車活用推進計画」なんてしなくても、「自転車カッコいい」なんてことを自転車メーカーと一緒にやったら効果があるかもね。

でも、治安が悪い豊橋、高級自転車はすぐに盗まれるなんてことになるかもしれないので、エコ通勤の前にそんな対策もしてもらいたいもんだと、思う。

それに、雨の日まで自転車通勤するハードコアな人なんて少ないだろうから、雨の日大渋滞なんて、これまた職業ドライバー泣かせの街にもなりかねないので、そこそこに、ほどほどにエコ通勤、エコソコ通勤してください。

と、雨の夜に思ったりしているんだけれど…じゃんじゃん。

豊橋市自転車活用推進計画

カーフリーデーを休日に実施しても・・・