品質管理と期間工

「国土交通省に届けられたトヨタのリコール台数は、04年度は9件・188万7471台。03年度の5件・93万4225台から件数、台数とも倍増しており、他社と比べても突出して増えている。」(MSN毎日インタラクティブ)そうです。

「トヨタや愛知県内の部品メーカーは人出不足のために、期間工や人材派遣でそれを補っており、それが品質管理の面で大きな問題を抱えている」という見解を示していますが、働くほうは手抜きができるほどの余裕もないように思います。

ラインを止められる環境と報告しやすい職場環境を

期間工だからミスを犯しやすいとか、モラルが低いとかではなくて増産のために余裕がないというのと、ラインを止められないという強迫観念が判断を鈍らせるということはあるとは思いますが、意図的に不良品を作るとか流してしまうということは考え難いと思います。

それはなにも期間工だけに言えることではなくて、社員の人にも言えることです。中には社員の方よりも明らかに良い仕事をする期間工もいるというのも事実ですし、社員の方がミスをしないということもないので、品質管理というのは時間的余裕、要するにコストをどれだけかけられるかということにも問題があると思います。

品質管理と期間工

愛社精神というものは方向を間違うと会社自体を崩壊させるものでしょうから、社員だけの現場になるとこれも問題があるのではないかと考えます。

期間工や派遣社員は外の人間ですから、なにかあると外部に漏れやすいと思いますし、それを社員教育に取り入れるということもできます。そういう意味で首脳部は社員に期間工の管理をやらせながら、実は期間工にも社員の管理をさせているという相乗効果を期待していると思うのです。といいながらも、期間工に上司の悪口を言う社員もいますが。

また期間工がいることで社員であることの特権が明確になりますから、離職率低下をもたらすものと思います。

ですから外部の人間である期間工や派遣社員は会社が大きくなればなるほど必要になるのではないかと思うのです。それも待遇面格差がある程度拡大しているほうが、社員意識というものが強くなると思います。(待遇格差がないと社員として働く意欲もなくなるでしょうしね)

つまり、ボクとしては雇用形態が品質問題に繋がるとは思っていないのです。コスト削減が品質管理にも及んだ結果だと思うのです。品質管理にコストは惜しまないことが大切だと思います。特にレクサスなどの高級車には無駄と思えるようなコストも必要ではないかと考えます。

トヨタ自動車田原寮の春 桜並木からの田原寮
田原寮の春

期間工たちのカイゼンカイゼン、創意工夫と言うっても、トヨタの工場で品質や安全、コストに関わるものではなくて、期間従業員ひとりひとりの毎日の生活についてのことです。寮費、光熱費が無料の寮生活にお…
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期間工たちのカイゼン

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