海峡

「お願いがあります。もう私の夢には出てこないで。」
という朋子の台詞で終わったNHKドラマ「海峡」、よかったね。
悲しさとか寂しさなんてのは、実は形があるものだろうと思っていたんだよ。別れとか死とか病気とか。少しはコントロールできるものだと思っていたんだよ。でもね、圧倒的な悲しさや寂しさってのは、実は夢での出来事で、それはコントロールできないもので、だからこそ圧倒的なんだろうけれど。
ま、それでも、夢で泣いたり、夢で笑ったり、夢でイったり、それは誰しもが経験したことのあることなんだろうけれど、その夢はこれまた自分もだけれど他人にも支配されないもので、絶対と言うか人を超越したところのある存在という感じもしていて、神とか宇宙を想起させるもの、のように思えたりしているんだよね。
このドラマ、ま、なんていうか、こういう方向から考えたものが今まであったのだろうか、と思っているんだけれど。
海峡、その上に引かれた見えない国境。そこを挟んだ愛。
きっとあまり語られなかったのだろうけれど、1945年頃って、こんな別れってたくさんあったのだろうね。

イタチにて。イタチの夢は見るよ。

さてと…。

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