祝!九州新幹線全線開通

今さらなんだけれど…。
すっかり忘れていた。7月15日号の週刊ポストに球種新幹線のCMがカンヌ国際広告祭で「大絶賛」「三部門での受賞という偉業を達成した」「出演者は2万人」なんて記事が出ていて、あわててYouTubeで見た。
YouTube – ‪祝!九州 九州新幹線全線開CM180秒‬‏
ちょうど震災の次の日だったので自粛されたようなんだけれど…、こちらで流れなかったのはそういう理由ではなくて、営業区域外だったからなんだろう。それともボクが知らなかっただけなのだろうか。
全線開通で何かが変わったのだろうか、あるいは、変わるのだろうか。
ボクが住んでいた駅裏あたりも新幹線の工事、駅裏開発のために取り壊されてしまった。春日、万日山のふもと、『万日山は「坊主山」とも言うそうで、その由来はこの山に居た僧侶千人が、キリシタン大名小西行長 に殺され埋められたから』ということで、昔から、そして今も神社仏閣も多い、何か不思議な感じのする街だった。ちなみに姜尚中さんの実家も近かった。
駅前は開発されて随分と綺麗だったのだけれど、それとは逆に万日山のふもとは、なにか取り残された少し湿っぽい感じのする場所だった。そういえばNくんも坂の途中の長屋に住んでいたっけな。
そこからマックスバリュー野中店の近くに住むようになった。あの頃は、まだみんなが幸せな頃で、ボクがトヨタに来る前、Sくんなんかも近くに住んでいて、確かに裕福ではなかったにしても、希望とか夢みたいなものが、まだ探せばどこかにあるような時期だった。というかまだボクが若かったのだ。
そして「新幹線開通したら景気よくなるかなあ」なんてことを、例えばKさんと会うと挨拶のように言っていた。その新幹線景気が来る前に、ボクは期間従業員という道を選んでしまって、今こうしてここにいて、「あ、そう言えば新幹線」なんて、今頃になって、それも雑誌によって知らされることになった。
あの頃、ボクたちが待ち望んでいた新幹線景気は、ちょうど震災とも重なって、来なかったようだけれど、また自動車景気が訪れている。
もしも期間従業員なんて働き方がなかったとしたら、ボクは、きっと、まだ、あのアパートに住んでいて、蓮台寺あたりのうらぶれた飲み屋の硬い椅子に座って、いつものようにうつむきがちに焼酎を飲んでいたんだろう。
もう、きっと帰り住むことはなくて、悲しいことがあると想い出すぐらいしかできないで、微妙になにかが少し狂ってしまった人生を、こうして自己嫌悪をつまみにして飲む酒の話のタネにするのだろう。
九州新幹線 熊本市八島あたり
坪井川沿い、八嶋神社前。この道はよく歩いたなあ。きっとこのあたりの橋の下あたりに住んでいたホームレスの人たちもいなくなったんだろうね。
そういえばともちゃん、もう41歳なんだなあ…。
ともみpresents

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA