選挙とタクシー業界

ボーナスが支給されて、いよいよ年末商戦も賑わいを増して…来たのだろうか?
タクシー業界にとっても一年で最も忙しい時期、通常月の1.5倍、中には倍近い売上をあげる運転手もいる。というのがいつもの年末なのだけれど、今年はどうも出足が鈍い。週末は神立ちもでたのだけれど、平日はいつもと変わらない。
昨年は震災の影響が懸念されたのだけれど、自動車業界の震災後景気もあって、終わってみれば予想以上の売上はあったようだ。非正規雇用の増加は、そのまま夜の繁華街の活況に繋がる。そしてそれがタクシー利用者の増加になる。彼らの生き方は刹那的である。給料の全てが夜の街に消える、そんな人も多い。
その震災後景気も終わり、トヨタ自動車は期間従業員の募集だけではなく契約期間延長も行っていない。出た正社員も、ボーナスが出たのだけれど、工場から人がいなくなるというなんともいえない不気味さと、まったく予想がつかない将来のへの不安から出費を控える。
忘年会ののスタイルも様変わりして来ている。飲酒運転防止のために、電車のある時間で切り上げる、宿泊パックを利用する。飲酒運転のリスクは回避したい。
金はあるのだけれど、動かない。
おまけに選挙だ。選挙関係者、公務員、組合関係者なんて人たちが出てこない。いつの選挙も飲食店、そしてその下流で生きているタクシーの利用者が少なくなる。
かと言って、選挙後にその分忙しくなるかというと、そうとも思えない。愛知15区だと勝者は六分の一だ。残りの六分の五は負けて緊縮するだろう。候補者乱立は敗者を増やし、それがそのまま街の景気低迷になる。いや勝者とて同じで、浮かれるよりは引き締める。
選挙が任期どおり来年に行なわれたとしたら、今頃は……。そんなに変わらないか。金を増刷して、あるいは最低賃金をなくして雇用を拡大しデフレから脱却したとしても、きっとボクたちの生活になんの変化もないだろう。それよりか、投票手当とか一昔前に行った地域振興券なんてバラマキのほうが、街の賑わいにつながる。
夢も希望もない国。とりあえず、今、空腹を満たすことをやってくれと思うのだ。そして世の中の人々が刹那的に享楽的な生活を送れば送るほど、夜の街が賑わいタクシー業界も儲かるってことだ。
大平寺の大イチョウ
老津、大平寺の大いちょう

4件のコメント

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    周りと比較すると「惨めにだなあ」なんて思うかもしれませんね。
    結婚できなくても、正社員でなくても、安心して暮らせれば、そういう生き方もあるんだろうけどなあ。
    ボクは惨めだとは思ったことがないかなあ。かなり慎ましく生きているけれど、まあ、しかたないかあ、なんて考えたりするかなあ。
    自民党政権になって、何か光が見えるといいんだけれど。

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     「この失われた20年の間に、2、30代を過ごし、非正規、フリーターに身を落とした人間」
    私は、結婚も出来なかった、就職もできなかった・・・です。何にも、希望がもてない・・。惨めだなあ・・・と。何にでもお金かかるし・・・。過去は悔いても不毛ですけど、「安心して暮らせる社会」を望みます。年が越せるの、当たり前と思えなくなりました。この先が見えない・・・(泣)

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    小泉息子やら麻生前なんて人たちが、豊橋に来ているんだけれど、やっぱり静かかなあ。自民が圧勝なんて評判だけれど、まあ、どっちでもって感じもする。
    確かに、失われた時間は取り戻せないだろうしね。
    どうせ壊れるのなら、維新の会なんてのに投票するかなあ、それとも共産党かなあ、なんて思ってるんだけれど。

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    いよいよ選挙ですね。
    小泉の郵政、前回の政権交代と比較すると、何か静かで、盛り上がりに欠けた選挙戦に感じます。
    僕の周りもそんな感じで。
    仮に景気が良くなったところで、この失われた20年の間に20~30代を過ごし、非正規、フリーターに身を落とした人間に日が当たるとも思えませんしね。
    選挙に希望が持てないほど疲弊するとは、健康的では無いですね。

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