再会

あの時と同じでした。もう3ヵ月という時間が流れていました。時の流れという量をボクたちはただ暦というものだけで、量っているように思いました。確かに季節は少しだけ変わったのですが、ボクたちのまわりの風景はあの時と同じだったし、それよりもなによりも、そこが故郷から遠い田原の地であることが、なにも変わっていないように思う原因なのかもしれません。


9月10日のぐるりんバス(って、いつものぐるりんバスと同じなんですが;)

ぐるりんバスを降りると後ろから声がしました。ボクは少し驚きました。その声の主が誰であるか想像できませんでした。振り向くとTさんがいました。あの時と同じ顔で…。
TさんのことはさよならTさんで書きました。「もう二度と会うことはないのでしょうね」と書いたのですが、再会はあの最後の日とおなじように突然で、そしてやはり静かなものでした。

Tさんは6月に満了して、実家のある東北の街に帰ったのですが、一時金をもらって就職活動したのですが、思ったようにならずに、またトヨタに赴任してきたそうです。前回の時はボクたちは寮が違っていたのですが、今回は同じ地区だったので、こうして再会できたのですが、Tさんが田原寮以外だったら、再会する機会もなかったのではないかと思っています。

ボクたちはお互いや組の近況を少し話して、「直が違うけれど、またぐるりんバスやミマスで会えますね」なんて言って、やはり「お疲れ様です」といって短い再会の時間を終えました。
もう二度と会うことがないと思っていた人が、突然目の前に現れるということの驚きというのは、幽霊を見た時ってのはこんな感じなんだろうなあ、と思うぐらいに、やはりビックリするもの

で、「あれれ、あれれ」なんて、やはり『足があるか』なんて確かめてしまったボクの狼狽ぶりに、ボク自身が一番驚いているような、そんな感じだったのです。

きっと、これがTさんじゃなくて、女性だったりしたら、運命の糸なんてものを思い、もっと色々なことを考えているんだろうなあ、なんて、そんなことを考えるボク自身にさらに驚いていたり…。そんな今日のぐるりんバスだったのです。

3件のコメント

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    はじめまして。
    どうもありがとうございます。
    上海語で「再会」はさよならですか。see youみたいなことでしょうね。そう言ったほうが悲しくもないし、縁というものを感じますよね。
    そんなことを考えると、このブログが縁で、例えば期間工になられた人もいて、そしてそれが良い思い出になればいいのだけれど、嫌な想い出になったりすると、きっと、ボクのことも嫌な想い出になってしまうのだろう、と考えています。
    会いたいけれど会えないという人もいますよね。「再会」というのは、やはり縁なのかもしれませんね。
    またコメントしてくださいね。

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    はじめまして。
    僕は、期間工ではないのですが、期間工のことを検索していたら、管理人さんのブログに辿り着きました。
    毎回、楽しく拝読しています。
    「さよなら」は、上海語で「再会」(ツァイチェン)と言うそうです。
    縁とは、ホントに不思議なものですね。僕がこのブログに辿り着いたのも、きっと何かのご縁だろうし・・・。
    また、遊びにきます。

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