豊橋勤労福祉会館廃止とか

暗晦な不安さをそのまま映し出した空。世紀末というコトバとかイメージの街。やっとその雨が上がって陽が差してきた朝。雨が雪にでも変われば(なにかの歌ではないけれど)、なんらかの変化、明るさみたいなものが閉ざした人の心を開かせるのだろうに…。
昨日の洗濯物がぶら下がっている間抜けな空間で目覚めたボクはというと、いつものように甘いインスタントコーヒーで空腹感を追いやる。その目覚めから3時間すぎてやっとこうしてパソコンの電源を入れ、そうしてテレビを観ている。なんだかなあ、なんて一日の始まり。
勤労福祉会館、愛称アイプラザが3月をもって閉鎖されるらしい。「労働者の福祉の増進を図ることを目的に、1970~80年代に設置された」そうなのだけれど、ほとんどの人はその施設によって福祉の増進を図ることができたなんて実感はないはずだし、ボクにとっては散歩の途中にトイレを借りたことが一度あるくらいの、それぐらいの重量の施設だった。
タクシー運転手としての想い出は、氷川きよしさんや北島三郎さん、綾小路きみまろさんのコンサートがある場所で、年に何度かはそのお客さんを駅から送迎する仕事がある、なんて場所だった。駅から1800円程度、まあまあの場所ではあった。「まあまあ」感がないと、「また氷川きよしのコンサートかあ」なんて運転手から逆恨みされることもあるに決まっている。
そんな催物も月に一度あるかないかなのだから、経営としては赤字だったのだろう。同時に廃止されるサンライフ名古屋と「施設の管理委託料や補助金など、年間1億5000万円余の削減」になるらしい。
廃止されると言ってもその後は県から豊橋市に移管されるそうで、赤字分もそのまま譲渡されるということなのだ。余裕のある豊橋市のことだから、それぐらいの(半分としても7500万円)金額はなんとか捻出できるのだろう。
施設はあるのだから、今年の氷川さんや北島さん、綾小路さんのコンサートはいつもの通り旧勤労福祉会館で行われることになるのかもしれない。そして来年2013年になれば駅前にオープンする芸術文化交流施設で開催されるかもしれない。そうなると、電車や新幹線を降りてすぐなので、タクシーを使って会場に行くという必要もなくなり観客にとっては便利な場所になる。そしてタクシー運転手にとってはまたひとつ収入源が減るということになる。
郊外型、ファストフード化した街というのはクルマを必要とする。そのクルマの中にはタクシーも入っていて、それが見直されているという最近のファッションにおいてはタクシー業界の市場規模は縮小するのだろうなあ、なんて考えている。なにも特定の業界だけではなくて、この国自体が縮小傾向にあるのだから、明るい未来なんてものはどうも見えないのだけれど、「明るい」なんて言う人は何か根拠があるのか、それともよっぽどの楽天家なのか、それとも消費を煽っているのか。テレビの向こうでしか「明るいね」なんて声は聞かれないというのもなんだか不気味な話なんだけれど…。
そのテレビもない生活をしてる(ワンセグで見ている)ので、時代は脱三種の神器かなあ。そう考えていると、電気代が上がっても使わなきゃ良いだけだし、経済全体がそういう流れになるんだろうなあ。
さてと…。
県が2施設の廃止発表 : 愛知 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
飛騨高山にて

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