トヨタとの対決、エコとエコとか

田原市では「環境と共生する豊かで持続可能な地域づくり『たはらエコ・ガーデンシティ構想』を実現するため」のいろいろな取り組みを行なっています。例えば風力発電や全国初のPFI方式のゴミ処理施設、レンタサイクルの社会実験、エコエネルギーフェスタやエコエネルギーツアーなどの啓蒙活動などが開催されています。
「持続可能」最近はエコ活動にはこの文言を使うことが多くなりましたね。トヨタの「サステイナブル・プラント」もそうですし、やっと資源の枯渇を含めて、人類が地球上で無限に生存できないということを、企業や自治体が考え始めたということなんでしょうね。経済最優先、国民はいかに物質的に豊かになるかということを希求し、自治体はそこから手筒あがる寺銭で儲けるという図式が、少し見直されている時期なのでしょうか。

豊橋花火キティ、お土産に買ってきました。あと名古屋城キティも。
先週、田原市文化会館で行なわれた環境講演会「地球温暖化と私たちにできること・ツバルを通じて考えよう」がありました。地球温暖化による海面の上昇により、温暖化ガスを排出することもない国ツバルが水没する危機に直面している、というツバルの映像を流して、大量生産大量消費という経済の仕組みを消費者レベルで変えることが出来る、というものでした。
ツバルの問題は、今から大量生産大量消費という資本主義経済の仕組みを止めたところでどうにかなるというものでもなくて、海岸線の侵食を防ぐためには防波堤の建設を行い、塩害による土壌被害や飲料水の問題には人工池の設置や土壌改良を行なうとかの方法を取らないといけない時期で、それにはODAなどの援助でのプロジェクトを行なわなければならないと思います。
地球環境は、今、全ての経済活動を止めたところで、元に戻るということはないのでしょう。40年間煙草を吸ってきて禁煙した人の肺と同じように。
この講演会で、フランス製のミネラルウォーター「ボルビック」を例にして、それが日本にやって来るまでどれだけ温暖化ガスを排出しているかということ、そして、そのようなペットボトル商品を買わないことが温暖化防止に私たちに出来ることであって、その不買活動を行って企業の意識を高める、というものでした。(ぐっと縮めるとね)
確かに500ミリリットルのペットボトル飲料を買わなければ、そしてひとりひとりが水筒を持ち歩けば、昔の酒や醤油みたいに量り売りするようになって、ペットボトルを生産することもなくなるかもしれません。ペットボトルがいくらリサイクルできるという「エコ」をうたっても、結局そのリサイクルのために温暖化ガスは排出されるのですから。
果たして、私たちは後戻りできるのか、と、ボクは思ったのです。大量生産大量消費のおかげで、アクエリアス2リットルが178円でジャスコで買えるのに、そしてそんな面倒なことはしたくないですし…。消費が減れば、労働時間や労働強度も減るのでしょうが、そうしたら雇用の問題は…などなどエコとエコの問題は難しいと。
田原市はゴミの埋め立てで海岸線を破壊して、その埋立地にトヨタや関連企業が操業しています。そういう意味ではリサイクルな街なのでしょう。そしてそのトヨタや関連企業からの税収で潤ってきたということも事実でしょう。
結局、いろいろな取り組みはするのだけれど、温暖化ガス排出装置である自動車を、その大量生産大量消費の病原を、世界に送り出している田原市が、エコエコいうと、どっちのエコなのか分からなくなったりするのです。(エコロジーとエコノミーですけど)
それが田原市のジレンマだったりするのでしょうね。目の上のこぶ、とまでは言いませんが、それにダブルスタンダードだとも言いませんが、結局フランス製の飲料水を例に出すだけのチキンな講演会になったのも、聴衆が100人弱だったのも、トヨタへの遠慮やトヨタの睨みがあったのかなあ、ふと考えたのです。
講演はとても分かりやすく、そしてボクたちが出来ることを考える良い機会になったのですが、どうもなにか、少しだけ違和感があるのは、きっといつまでもトヨタの街というイメージを払拭できないでいる田原市のフラストレーションを感じたからかもしれませんね。
それと、会場の冷房が効きすぎていて寒くて、もうその時点で、ボクは、不機嫌になっていて「なんだよ~、このエコさはよ~」なんてイライラしたりブルブルしたりで、ちっとも身体にエコじゃなかったんだけれどさあ~。んで、帰りにジャスコでそのペットボトル飲料水を買って帰ったのです。だって、熱中症にはスポーツドリンクでしょ。
トヨタで働いていて、スローライフなんて、無理無理;)

2件のコメント

  • やっさんさん、こんばんは。
    えっと、検索履歴で…となると、田原市とかトヨタとか、期間従業員とかのサイトなんですか?
    ええ、ま、トヨタと対決できないのが、その「ジレンマ」なんでしょうねえ。
    代替エネルギーは、ま、植物性燃料とかで、とうもろこしや小麦の値段が高騰している現状だったりで、ま、電気というのが一番近いようにも思いますが、そうなると原発かあ、なんて問題も。
    バランスがとても難しい問題だと思っています。
    トヨタが大丈夫なんだから田原も大丈夫でしょう:)

  •  はじめまして!
    やっさんです。
    自分のホームページの検索履歴を見ると、
    このホームページにたびたび、出会います。
    田原市においては、「トヨタ」と対決などというフレーズは
    絶対×10乗くらいありえません!!!
    いまの田原市があるのは、トヨタ様々なのですから。
    ガソリン価格の高騰は、逆説的には、日本車の高燃費からは
    有利ですですよね。
    車が手放せない以上、代替エネルギーで走る車を開発するしかないですよね。
    大丈夫、トヨタを含めた日本の自動車メーカーなら、
    きっと新型エンジンを開発しますよ。
    田原市の課題は、トヨタの税収があるうちに、
    いかに次世代の人材育成と、産業育成ができるかでしょう。
    それは、トヨタ本体の課題でもあるのでしょうが。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です