高松そして高松(41日目の3)
へんろ地図の他に、全体を見ることの出来る地図をたまに見たほうが良いと思う。観光案内所で無料配布されているような地図でも良い。へんろ地図は遍路道に沿って、その周辺しか記載されていないので、どうしても狭窄的にしか捉えることができないで、全体像が分からなくなる、そして微妙に方向感覚や距離感がずれてくる。
白峯寺、根香寺、一宮寺
高松市内に近い八十三番札所一宮寺から屋島に向かうルートを仏生山、川島本町経由に決めて歩き始めた。前日の国分から高松はとても遠い距離を歩いた感覚だったのだけけれど、坂出と高松をグルグル回っていて、直線距離にするとほとんど進んでいないことは、広い地図を見てやっと認識できた。
そして通ってきた八十場や国分、鬼無なんていう駅は、電車で一度通っていたのだけれど、そのことを実感できるのもやはり地図を見たからだった。きっとそういうことなのだろうと思う。物事は俯瞰してみないと自分の立ち居地が見えてこない。
15時00分に一宮寺を出発して、すぐ近くにあるローソン高松田村神社前店に寄って買い物をした。野宿用の夕食も買った。春日川まで4キロほど、そこからねぐらを探して川を下って高松琴平電鉄志度線の春日川駅まで約10キロ、18時前。それがタイムリミットだと考えていた。あと3時間。
国分からのへんろ転がしの登り下りで疲れていた。それでも結願が近いことがボクの身体を軽くしていた。春日川に突き当たり、そして川沿いの県道156号線を下った。護岸工事をしていた。野宿できない状態の河川敷。更に下った。
野宿場所がない
六条モールが見えて、そして高速架橋下をくぐると、足元には夜が訪れていた。河川敷道路は道幅が狭く、そして帰宅ラッシュでこれまでで一番歩きにくい道だった。すれすれに車が通る。ボクもギリギリまで避ける。ヘッドライトを取り出して、左手に持った。そうでもしないと引っかけられそうに思ったからだ。
高松大学を通る頃には夜の中にいた。暗くなるとねぐらを探すのも難しくなった。遠くから判断できなくなる。かなり近くに行って、そこで眠れるかという決断をしなければならなかった。そうなると限定されてしまう。見える場所が限定されているのだから。
河川敷で探すことをあきらめた。どこででもよさそうなものだけれど、あまりにも交通量が多すぎると感じた。人の多い。そして隠れる場所も少ない。歩き続けた。そしてJRの線路を越え、県道155号線春日川橋に着いた時に「ホテルに泊まろう」と思った。JR高徳線木太町駅も近いし琴平電鉄の春日川駅も近い場所、地図にはその周辺にいくつかのビジネスホテルが記載されていた。一番近いホテル、ビジネスホテルかすがに向かった。
ビジネスホテルかすが泊
少しだけ迷ったのだけれど、ホテルに着いた。18時ちょうど。4000円という部屋にチェックインした。3階。フロントの女主人だろう人はエレベーターがないことに対して「すみません」と2度ほど謝った。ボクの疲労を読み取ったのか、そこまでの長旅への労いの言葉を含んでいるのか。その両方なのだろうと考えていた。それはありがたいことだった。
前々日、善通寺でホテルに泊まったばかりだった。洗濯物もTシャツと1枚だけになったブリーフだった。いつものように浴槽にお湯は張りながら洗濯をした。そして風呂に入った。
それからすぐ近くにあるミニストップ春日店に行った。カップ麺とチキン、それに入浴剤なんかを買った。ホテルに戻ってカップ麺とローソンで買っていたおにぎり、それにチキンの夕食をとった。そして少しして入浴剤を入れた風呂にもう一度浸かった。
もうゴールが見えていた。そのことで少し緊張していた。最後のホテル泊になるかもしれないと思った。そして讃岐香川の日々を振り返った。うどんも思ったほど食べてはいなかった。時間もまだ4日しか過ごしていなかった。
涅槃の道場。何かを悟り、そして何かから脱したという感じもしなかった。ボクは、あいかわらずのボクだった。
この日の行程と費用
- 行程:JR国分寺駅駐輪場~ビジネスホテルかすが(高松市春日:閉鎖され現在はありません)
- 札所:81番 白峯寺、82番 根香寺、83番 一宮寺
- 宿泊:ホテル泊
- 費用:6,309円(納経代、お賽銭別)
- 食堂みちくさ
うどん 400円
アーモンドチョコ 220円
(小計 620円) - ローソン高松田村神社前店
ヤマザキ黒糖饅頭 84円
カロリーメイト 105円
ビスコ15枚 110円
マルゼンスパイシーデカウマソーセージ 113円
おにぎりかつお 105円
おにぎりシーチキンマヨネーズ 105円
貼るカイロミニ5P 250円
(小計 872円) - ミニストップ春日店
ヤマザキ高級つぶあん 121円
効湯 食塩炭酸湯 100円
100円ライター 100円
シーフードヌードル 118円
サクッとチキン 138円
(小計 577円) - 自動販売機
ミルクティー 120円
缶コーヒー 120円
(小計 240円) - ビジネスホテルかすが
宿泊代 4,000円
- 食堂みちくさ
行程図
*地図にないルートが多いので、3分割にしました。最後に掲載した地図でおおよその経路がお分かりになると思います。
*国分寺から白峯寺、根来寺、飯田お遍路休憩所までのルート地図です。途中線が切れているところはgooglemap上にない遍路道になります。オレンジのマークをつないだものがおおよそのコースになります。遍路道は道標、案内板、ステッカーやリボンが設置され、踏み跡もしっかり付いていますので分かりやすいのですが、十分注意してコースを外れないように進んでください。

