バス停の一夜(30日目の3)
弘法大師が一夜を過ごした十夜ヶ橋を13時に出発したボクは13時30分に「とんからかん」に着いた。そこでコーヒーを飲んで休憩。13時40分出発。JR内子線いかざき駅手前を遍路道に入る。風景が一変する。ぐいっと強引に過去へ連れ去れるような感じ。遍路道は不思議な空間だ。

(内子の町はひっそりとしていた 秋も気配はたっぷりとしていた)
池のある大きな公園に出る。そこから内子町内へと入ってゆく。内子座を少し見て、先に進んだ。15時20分、道の駅内子からり到着。高校生が販売実習をしていた。たこ焼きを買う。そしてベンチで食べる。朝、顔はコンビニで洗ったのだけれど、歯は磨いてなかったし、どうも頭が痒くてしかたなかった。道の駅の多目的トイレで洗髪をする。それから出発。15時40分、夜がそこまで来ていた。雨は上がっていた。国道379号線を上る。長岡山トンネルまでにあったいくつかのバス停は四方壁で眠るのには良さそうだったのだけれど、まだ少し時間が早かった。
長岡山トンネルを抜けたところに「お遍路無料宿」というのがある。小屋を宿泊施設として改造して提供しているのだ。17時、到着。先客あり。老人、もう70歳近いだろう老遍路がいた。少し話した。「今日は泊まるの」と訊いてきたので「あ、いえ、もう少し歩こうかと」と言った。なにか邪魔をするように思えたのだ。そして挨拶をして出た。
バス停の一夜
もう暗くなりかけていた。何箇所かバス停があったのだけれど、途中見た綺麗なバス停のことが思い出された。もうひとつ先に行けば、綺麗なバス停がある…。そう思いながら5キロほど歩いた。そしてすっかり日も暮れて山間特有の深い闇が空気に溶け込んで、まるで夜の海で泳いでいるような恐怖を感じてもいた。枯れ草を焼くにおいが懐かしかったのだけれど、遠い昔、まだ祖父や祖母が生きている頃を思い出させた。
急いだ。目的地はないのだけれど、急いだ。川口橋を過ぎた山田屋商店の先のバス停があった。冷え込むだろうから屋根のついている場所で眠りたかった。そしてそのバス停をこの日の宿と決めた。
川が近くに流れていた。寒くて何度か目が覚めた。山間のバス停の一夜は、十夜ヶ橋での弘法大師のように一夜が十夜に、そこまでは感じなかった…
(もうどこでもいいや、なんて思いながら、それでも探してしまう野宿場所)
この日の行程と費用
- 行程:ヘンロ小屋16号宇和(西予市宇和町上松葉)~バス停(喜多郡内子町大瀬中央あたり)
- 札所:別格八番正法山永徳寺
- 宿泊:バス停
- 費用:2,647円(納経代、お賽銭別)
- サンクス宇和れんげ店
- ロング荒挽きソーセージ 116円
- コーンマヨネーズ 126円
- ミニタワラ弁当 295円
- AGFコーヒー 140円
- (小計 677円)
- ダイソー大洲店
- 膝サポーター 100円
- ウェットタオル 100円
- (小計 210円)
- 十夜ヶ橋
- 野宿飴 350円
- かば忠飯店
- 日替わりランチ 600円
- 道の駅内子からり
- たこ焼き 350円
- 自動販売機
- ココア 120円
- コーヒー 100円
- コーヒー×2 240円
- (小計 460円)
- サンクス宇和れんげ店