岡田耿陽・句碑を巡る
岡田耿陽(おかだ こうよう)は、明治30年(1897年)、宝飯郡三谷村(現・蒲郡市三谷町)に生まれました。近代俳句の巨匠・高浜虚子に師事した蒲郡の俳人です。「ホトトギス」同人を務め、朝日俳壇の選者を歴任。さらに俳句雑誌『竹島』を主宰し、後進の育成にも心血を注ぎました。
耿陽は、三谷の海や蒲郡の美しい情景を好んで詠み、その句を通じて郷土の魅力を広く世に伝えました。
耿陽「三つ句碑」
昭和32年4月、耿陽の還暦を祝して門下生たちが建立した三つの句碑は、古くから「三つ句碑」として親しまれています。
竹島の句(夜光虫)
「漂へるもののかたちや 夜光虫」
大鳥居近く(竹島に向かって右側の石灯篭あたり)にありましたが、昭和56年に八百富神社境内に新設しました。「波の侵食を受け損傷す為に此の地に再建す」と句碑の裏に記されています。
旧碑は三谷の八剣神社に移設されています。
乃木山の句(月の句)
「月いまし紙のごとしや 霧すぐる」
「波ゆきて月の映れる渚かな」
この句碑は、一石に二句が刻まれています(二句並刻)。当初、乃木山に設置されていましたが、現在は若宮公園へと移設されています。
鳳来寺の句(霧深し)
「霧深し 大傘杉はどれならむ」
鳳来寺参道に建てられています。(鳳来寺の文学碑)
師である高浜虚子も、この建立を喜び「三つ句碑と世にうたはれて梅の花」という祝句を贈っています。
各地に刻まれた足跡
「三つ句碑」のほかにも、蒲郡市内には岡田 耿陽の情熱が刻まれた石碑が点在しています。
鞍掛山 秋葉神社(形原町)
「にぎはへる祭りの空を わたり鳥」の句碑。この句碑は、鞍掛山秋葉神社の遷宮200年の昭和39年(旧)8月15日に、年行司(岩瀬氏)の手によって建立されました。「明和元年御遷座 貳百年際記念」と並んで秋葉神社境内の鳥居近くに設置されています。
弘法山 金剛寺
高浜虚子の三回忌に建立された「虚子選百句塔」。耿陽の「高浪の裏に表に千鳥かな」が刻まれています。金剛寺の山門前にあります。(金剛寺 – Om Mani Padme Hum – 蒲郡の旅)
水藤 一雄・囈言録・句歌集 – 国立国会図書館デジタルコレクション












