中央公園の平和塔:戦没者への祈りと未来への願いを刻む場所
2026年2月26日
黒川紀章氏の設計による「蒲郡市戦没者慰霊平和塔」
中央公園の北側に、高さ20メートルを誇る壮大な「蒲郡市戦没者慰霊平和塔」が建っています。1辺53メートルの正三角形の塔域に、合掌する両手をイメージした左右対称の2本の塔が天を突くように配置されています。式典時には約1,200人を収容できるよう設計されました。
この塔は、世界的な建築家・黒川紀章氏の設計によるもので、昭和52年(1977年)に建立されました。当時の広報によれば、この設計には「英霊追悼」「平和な日本と健やかな蒲郡」「市民の力による街づくり」という3つの切実な祈りが込められています。
(昭和52年6月に着工し、11月24日に除幕式と戦没者追悼式が行われました)
神明山山頂に佇む、もう一つの「平和塔」
中央公園内の通称・神明山の山頂、秋葉神社の南側にも、もう一つの「平和塔」が建立されています。こちらは昭和44年(1969年)、水竹町出身の英霊二十一柱を顕彰するために建てられたものです。正面に刻まれた「平和塔」の文字は、当時の愛知県知事・桑原幹根氏による揮毫です。
塔の下部には、門田志峰氏が詠んだ七言絶句の漢詩がプレートとして組み込まれています。
「銀色輝々として平和の標(しるし) 国の為世を去りし御霊を祀る 顧みれば友情の絆益々深し 遥かに回らす碧海三洲の景」
銀色に輝く塔に、国を思い去った御霊を祀り、友情の絆と三河の美しい景色を想う。この格調高い詩とともに揮毫も、同氏によるものと伝えられています。
平和を語り継ぐ中央公園
中央公園には、これら二つの平和塔を擁します。憩いの場であると同時に、尊い犠牲の上に成り立つ現在の平和を静かに見つめ直す場所でもあります。時代を超えて受け継がれる祈りの形が、今もこの丘の上に息づいています。





