枯木堂
2026年1月22日
蒲郡市清田町に位置する枯木堂(かれきどう)は、保内西国三十三観音霊場の第19番札所です。かつてこの地を開墾した際、観音様のような岩の下から泉が湧き出たといいます。その水のおかげで、瑠璃のように輝く清い田んぼが広がったことが「清田(せいだ)」という地名の由来と伝えられています。
子守りと石観音の信仰
枯木堂の創建は寛文6年(1666年)とされ、田んぼの中に忽然と現れた観音像を祀ったのが始まりと伝えられます。この観音様は子どもの寝小便に霊験があると言われ、利益を得た者が美しい石を2個供える習わしから「石観音」とも呼ばれ親しまれてきました。
この観音像と水にまつわる伝説が、弘法大師伝説のひとつである「石観音」として伝わります。新しい集落「新屋」の開墾と灌漑の歴史、そして人々の苦労が伝説になったものと考えられます。
猟師権兵衛の伝説
堂の近くには、悲しい伝説も残っています。その昔、猟師の権兵衛が誤って盲目の巡礼娘を射殺してしまい、村人がその冥福を祈って観音像を建てたというものです。明和4年(1767年)の銘がある舟形光背の石仏と伝えられていますが、現在は所在不明となっています。(一説では「権十郎」)
地域の人々に大切に守られている小さなお堂は、毎月第2・第4日曜日のみ扉が開かれます。
参考文献
- 伊藤天章.『蒲郡風土記』.蒲郡新聞社.昭和51年.
- 村瀬 亘宏.『保内西国三十三ヶ所 観音霊場巡り』.不明.
- 「石観音」いたずら地蔵 -続・蒲郡のむかしのはなし-
枯木堂の画像





