蒼海に響く鎮魂の潮騒:伊良湖岬に佇む「全国海洋戦没者慰霊碑」 2026年6月8日 田原の旅 太平洋を一望する伊良湖岬の先端、波の音が間近に迫る遊歩道沿いに、一基の慰霊碑が静かに佇んでいます。碑面に深く刻まれた「君今ここに甦る」という招魂の言葉。美しい岬の風景とは対照的な、激動の歴史と海に散っ[…] 続きを読む
小久保幸一郎君之像:郷土の誇りと悲劇を今に伝える少年像 2026年6月7日 田原の旅 愛知県田原市(旧渥美町)の伊良湖神社参道に、1体の兵士像がひっそりと、しかし毅然と佇んでいます。その名は「故歩兵伍長小久保幸一郎君之像」。 昭和12年(1937年)、第二次上海事変の最前線で凄まじい奮[…] 続きを読む
伊良湖岬村移転碑と移転百周年記念碑:故郷を捧げた人々の記憶 2026年6月7日 田原の旅 愛知県田原市の美しい海岸線を望む伊良湖神社。その参道の傍らに、かつてこの地で起きた激動の歴史を静かに伝える2基の碑が佇んでいます。国の要請により、住み慣れた故郷の土地をあけ渡した伊良湖の人々。その苦難[…] 続きを読む
田山花袋が歩き、惜しんだ「伊良湖岬」の原風景 2026年6月3日 田原の旅 今でこそ観光地として名高い渥美半島の先端ですが、明治の文豪たちを惹きつけたのは、水墨画の世界のように静寂で、最果ての情緒が漂う美しさでした。のちに自然主義文学を代表する作家となる田山花袋も、この地に魅[…] 続きを読む
六階建:渥美半島を貫いた巨大射場と民の暮らし 2026年6月2日 田原の旅 田戸神社前のバス停から、のどかな風景が広がる県道421号線を西へと直進すると、突如として周囲の景観から際立つ高いビルが目に飛び込んできます。これこそが、かつてこの地に存在した陸軍技術研究所伊良湖試験場[…] 続きを読む
時代の昂揚と村の移転。渥美半島に刻まれた「伊良湖射場」の記憶 2026年6月2日 田原の旅 明治という時代が持っていた、近代国家への新鮮な昂揚感。その光と影を今に伝える遺構が、渥美半島の先端に静かに眠っています。かつてこの地に置かれた陸軍技術研究所伊良湖試験場(伊良湖射場)は、日本の近代化と[…] 続きを読む
伊良湖ベトン:コンクリートの壁が語る、陸軍黎明期と戦争の記憶 2026年6月1日 田原の旅 「ベトン」という、どこか耳慣れない響きを持つ言葉。これはフランス語で「コンクリート(béton)」を意味する言葉です。しかし、日本の近代史、とりわけミリタリーの歴史においては、単なる建築資材の枠を超え[…] 続きを読む
西行法師と伊良湖:大仏再建の願いを胸に海を渡った足跡 2026年6月1日 田原の旅 文治2年(1186年)、平安時代末期の激動を生き抜いた漂泊の歌人・西行法師は、ある重大な使命を帯びて奥州への果てしない旅路へと就きました。その途中、伊勢二見ヶ浦から舟で伊勢湾の荒波を渡り、降り立ったの[…] 続きを読む
鬼堕古墳:風化のなかに眠る万葉の系譜 2026年6月1日 田原の旅 田原市の若見町(わかみちょう)。のどかな風景が広がるこの土地に、はるか1400年以上の昔、この地を治めた一族の記憶を宿す古代の遺跡があります。それが「鬼堕古墳(きおとしこふん)」です。 昭和52年(1[…] 続きを読む
麻続王の万葉歌碑、鈴木翠軒が墨に込めた故郷の海 2026年5月31日 田原の旅 麻続王(おみのおおきみ)の万葉歌碑は、田原市の伊良湖岬に静かに佇んでいます。麻続王は、はるか1300年前にこの地に流罪になったといわれています。 『万葉集』巻一の23番には、題詞に「麻続王、伊勢の国の[…] 続きを読む