月: 2014年9月

まるで孤児のよう タクシー物語

まるで孤児のよう

「花子とアン」が最終回を迎えた。十数年ぶりにキチンと観た朝ドラ、終わったのかと思うと、なにか寂しい。 152話、孤児二人を引き取ったかよが言う「世の中を渡ってゆくにはそれぞれ割り当てられた苦労をしないといけない」と。 そして花子が「マリラみたい」と言う。 マリラみたい、…
除染作業員募集 タクシー物語

除染作業員募集

「除染作業員募集~皆さんのお力をお貸し下さい~」 そんな広告が今朝の新聞に入っていた。木犀の香りに混ざって過去の記憶が蘇ってきた。乾いた風が記憶にマトワリついていた。あのバルバレの効いたインジェラや鼠蹊部が痺れるほど甘いチャイの味の記憶までもが蘇ってきたし、すぐそこに感…
タクシー女子 タクシー物語

タクシー女子

女性の活躍促進という安倍内閣の「日本再興戦略」に合わせるように「ドボジョ」や「トラジョ」なんて優しいネーミングを用いて、女性たちをこれまで敬遠されてきた職種へ参入させようとする動きが各省庁で活発化している。 と言うことは前回書いたのだけれど、我がタクシー業界でもご案内の…
女性の活躍促進と働き方改革・・・かあ。 微妙なアンケート

女性の活躍促進と働き方改革・・・かあ。

女性の労働力をこれまで敬遠されてきた職種へ活用させようとする動きが活発になっている。例えば「ドボジョ」なんて コイ目ドジョウ科に分類される淡水魚に似たものとか、「トラジョ」なんてインドネシア・スラウェシ島で採れるコーヒー豆のような名称をつけて、女性を誘い込もうとしている…
秋 タクシー物語

アラ炊いて焼酎二杯、泣く腹の虫黙らせるためにもう一杯。 眠ってしまって寒さに目がさめる。   マッチ擦るつかのまの海に霧深し身捨つるほどの祖国はありや (寺山修司) ただ泣く腹の虫を黙らせるためだけに生きている毎日、実はこの身こそが社会という宿主に寄生している…
カーフリーデーを休日に実施しても…2014 タクシー物語

カーフリーデーを休日に実施しても…2014

豊橋市はカーフリーデーだったようで、市役所ではそのイベントが行われていた。タクシー業界からも内容は分からないけれど毎年出展しているようで、カーフリーデーというよりは公共交通機関利用促進日なんて趣の強い日でもある…。 そういえば去年も同じようなことを考えていた。 カーフリ…
警察の沽券と巷間の股間 タクシー物語

警察の沽券と巷間の股間

未来都市をも連想させるペデストリアンデッキを備えた豊橋駅前に隣接された広小路、その通りから分枝されたときわ通りや松葉小路、さくら小路なんて車一台分の道幅しかない通りは、昭和の香りをたっぷりと残していて、文明の埒外にある人びとの欲望の生臭さがそれと混ざり合って、辺りはガス…
乗り鉄 タクシー物語

乗り鉄

「東大寺×2」がうまく書けなかったので、というか、勢いでそのままコトバを並べてしまったので、すこし「なんだかなあ」なんて思っている。 鉄道ファン、いわゆる鉄ちゃんではないのだけれど、電車に乗るのは好きだ。鉄ちゃんではないので電車の車種とか分からないし、路線名なんてものも…
東大寺×2 タクシー物語

東大寺×2

記憶の膜をめくる瘡蓋の手掛かりのない焦燥感があって、それが原因でボクは軽い憂鬱を引きずったまま暮らしている。 その膜が、たとえ剥がせたとしても、ボクが思い描いていたものと絶望的に違っていたりする。なぜならボクたちの記憶は時間に比例して物語化されてしまうからだ。 そうして…
そして雨の九月 タクシー物語

そして雨の九月

南瓜を煮た。 朝からの雨は止むことなく夜をむかえた。狭い部屋の空間は洗濯物で占領されてしまっている。間の悪いことにシーツまで洗ったので、占領というよりも占拠されてしまっては、その下でボクは押し潰されそうになっている。空間もだけれど時間も短く感じる。 去年は水不足、今年は…