虫時雨

田原寮の近くには、というよりもこの辺りの旧海岸沿いには恐らく防風林か防砂林の役目をしていたのだろう松林が伸びていて、虫たちの住むのには最適な環境が備わっているように思います。その虫たちが夜毎一斉に泣き出すさまは、まさに虫時雨と言うにぴったりだと、虫の声を聞きながら思っています。

長い間空き室だった隣の部屋からも、人の住む音が聞こえるようになり、長屋らしい雰囲気に戻ってきました。田原寮は一部屋をふたつに区切ったような作りになっていて、その区切ったと思われるほうの壁は薄く、ドアや窓も隣接しているので、隣の音が聞こえやすいのです。逆に反対のほうの壁は厚く、ほとんど音が聞こえてきません。

ですから薄い壁側の部屋が空いていたら、とても静かな生活になってしまって、それはそれで睡眠を妨害されたり、閉めるドアや窓の音でビックリしたりすることもないのですが、あまりにも静か過ぎるのも不安になるもので、人へのストレスは少しあったほうが良いのだろうと思っています。様様なストレスこそが動植物を進化させたということを考えると、騒音に対する耐性を身に着けることも進化には必要なのかもしれないと考えています。それだけ、身体に影響があるということも確かなのですが。

工場での騒音なんてのは、寮のものとは比べものにならないので、耳栓の使用を義務付けている職場もありますね。耳栓をしていても、あるいはしなくても良い職場でもストレスを受け続けているということなので、きっとボクたちの聴覚は発達してきていて、少々の音には驚かなくなってきているのかもしれないと考えています:-P

その発達した聴覚によって、ボクにはうるさいと思えるドアの音やテレビの音なんてのが、ほとんどの人には静かだったりするのかもしれないだろうし、虫の声などの自然の音をウザイなんて思えるようになったのかもしれないと考えています。

ま、期間従業員なんてのは短期間なのでそれほど影響はないでしょうが、正社員のかたはやはりかなり影響があるのではないかと思っているのです。でも、ま、あれぐらいの音だったら…なんて思ったりもしています。

2件のコメント

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    こんばんは。
    あ、そうですね、パチンコ屋なんてのは、とにかくうるさいですよね。よくあの騒音の中と煙草の煙の中で何時間もいられると思いますが、ま、金儲けだと思えば、そんなことも関係ないかもしれないですね。
    仕事って、やはり生きる時間と引き換えにしているところもあるのでしょうね。
    「夕陽の沈む島」で、はじめて衣浦乃助さんがコメント書いてくれたんですよね。今、読み返して「あ、そうか」なんて思ってしまいました。ま、これも縁ってヤツかもしれないですね。

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    騒音に関して、現場では安全衛生より、何デシベルか知りませんが、基準に達すると耳栓の着用が義務付けられるようです。聴覚障害の防止ということですね。きっと皆さんの周りで、声が大きかったり、もう一度聞き直したりする人がいれば、その人の職場は騒音が大きい可能性がありますね。例えば、鋳鍛造の仕事はこれに該当する場合が多いと思います。パチンコ屋の店員でもあるかもしれませんね。

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