エコ替え トヨタの大技(2)

Aさんは2004年式のカローラを乗っています。テレビCMしているトヨタの「エコ替え」を見て、そして販売店からも「地球温暖化にひと役」なんて言われて、替えることにしました。「かわいい孫たちのために緑あふれる地球を残そう」なんてことが頭に浮かびました。
エコ替えする車は、今まで乗ってきたカローラ、もう30年近いカローラユーザーです。もちろん定期検査も車検もディーラーでやっています。所長とも顔馴染。そのディラーが勧めてくれたのは同じカローラのアクシオ、グレードも同じGタイプです。
納車された新車を見てAさんは満足しました。少し近所を乗ってみることにしました。車重が重くなった分、発進も重く感じましたが、静寂さがそれを十分カバーするものでした。
ところがある日、息子さんの言ったひと言にAさんは驚かされました。エコのためにと買い換えたはずのカローラが実はエコになっていなかったのです。燃費もCO2排出量も前のカローラのほうがエコだったのです。何のために買い換えたのか、Aさんは怒りを通り越して悲しくなりました。
「『エコ替え』なんて言いながら、これじゃただのエコ商法じゃないか」
とAさんがポツリとつぶやきました。Aさんにとって、カローラは人生そのものでした。家族の想い出の中にはいつもカローラがありました。子供の成長とともにカローラも買い替えていきました。
家族旅行の写真にも、海水浴に行った夏の思い出にも、父親が亡くなった日のことも、そして子供たちの結婚式や孫たちが生まれた日のことにも、いつもカローラの思い出が重なっていました。数えきれないそんな想い出の写真にも、あるときは主役としてカローラが写っています。
そんなカローラの想い出が、エコという何か実体のつかめないもののために、汚された思いがしました。
「『いつかはクラウン』『fun to drive』…あの頃のトヨタは夢を与えてくれたもんだ…」
とAさんは震えながらポツリとつぶやきました。
……。
トヨタ車に乗るという事は、なにも「地球のため」とか「日本経済のため」とかいうものではないと思う。もう少し狭い範囲での事情、例えば家族のため、とか、デートのため、とか、それに繋がる信頼、とか、ディーラーとの義理人情とか、だと思う。
今の、そして今度の件は、全ての枠を取り除いてしまって、「なにがなんでもエコだからね」というエコ主義、エコ本位体制なんてものの始まりを宣言したのではないかと思っている。エコアニマル(エコノミックアニマルのような)の登場なのではないかと思っている。
そうしてゆっくりとエコという価値体制に洗脳されてしまっては、あのアウシュビッツのような大掛かりなジェノサイドが行なわれる可能性が出てきたのだろうと思っている。
2004年 カローラ

2008年 カローラ

燃費や排出ガスの量が軽くなる、ってことだけではなくて、月々の支払も軽くなる「残価設定型プラン」(トヨタ3年分ください)付き。要は、なんでもいいから「買え」ってことなんだろ。はっきりそう言えば良いのにね:P
トヨタの大技

18件のコメント

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    これって・・・比較対象がおかしいような気がする。
    2004年のカローラはFF
    2008年のカローラは4WD
    Aさんの買った車が4WDだとした場合にはそれはエコのために買ったとはいえず、何らかの意図があって4WDを選択したともいえる。
    本当にエコかどうかを比較するなら
    FFどうして比較してほしかった。
    ただ・・・
    当時このCMは
    私は大嫌いだったことは
    伝えておきたい。

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    mashさん、こんばんは。
    少しずつですが、マスコミも批判をするようになりましたね。ま、広告費という口止め料が少なくなっているということらしいのですが。
    アメリカでグリーンニューディール政策が行われて、クリーンエネルギーに変わってゆくのでしょうね。

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    トヨタのエコ替え
    いろいろ叩かれてますねー!!!
    明らかにおかしいのが見え見えですよねー!!!!
    そこまで消費者も馬鹿じゃないってことです!!!
    新車作るためのエネルギー消費いくらかかると思ってるんですか!!!
    現在リッター1.2キロの車に乗ってるんなら
    エコ替えした方がいいとは思いますが、、、
    せっかくiQなどのいい車作ってるのに
    あんなCM打ったんじゃ会社がかわいそうですねー!!!
    がんばってる部署もあるんだから、、、
    マスコミもさすがにトヨタ批判はできないから
    皆さん騙されないように
    トヨタが本当にエコのこと考えているなら
    ベンツのように
    何年以降はガソリン車発売しないって
    言えばいいんです(何年だったかうる覚えなのですいません)
    そして政治家のように公約違反せずに
    やり遂げてほしいものです。

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    kenkenさん、おはようございます。
    エコビジネス、といった感じですもんね。トヨタも減産になってずいぶんとエコに貢献出来るのではないかと…。
    そうですね。ただ当時は、燃費だけではなくて、新しい車にすることが、排ガスの問題や、製造時のリサイクル率などで、「エコ」だという方向付けをされていたところがありますものね。
    替えることが良いことだ、みたいな。
    地デジのような強制替えもありますけれど、車もそうならなければいいと思っています。エコ切りとか、エコ狩りとか…。

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    トヨタのCMをみて気分を害し検索したらこのサイトに来ました。
    最近はエコって言葉を聞くと失笑してしまいます。
    ただ、今回のAさんの件は同じFFのGグレードCVTでしたら10.15モードで18.2Kmですので燃費は向上していたようです。
    なぜ4WDを買ったのかは不明ですが営業マンの説明が足りなかったのではないでしょう。
    それでもエコエコ言ってるテレビを見ると吐き気が・・・
    もう少し企業もメディアも真面目にエコを考えてほしいです

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    車を新たに作る事がエコじゃあないですよね、今、世にある中古車を乗りつぶしてから新しい車を作ればいいんだよ。
    10年経過した車に掛かるグリーン税もオカシイですよ。

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    >jack-frostさんへ
    はじめまして。コメント遅くなりました。
    おっしゃられる通りで、排ガス規制なんてことで誤魔化していたのでしょうが、結局は生産台数が増えているのだから効果もどれほどあったのかってことだろうし。
    やらないより、って理論だったのでしょうね。エコ替え、ま、企業も替わってほしいもんだと思うのですが。
    >combiさんへ
    そうなんでしょうね。
    ま、誘導と先導というか、煽動する、ということで良い方向に向うということが政治力とかリーダーシップってこともあるのでしょうが…。
    誘導される、のでしょうけれど、それを考える余裕ってのもなくなるようにされてしまっては、例えば間違っていたとしても、選択してしまうってこともあるのだろうと思っています。
    正義よりは今日の飯みたいな感じで…。

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    太陽電池パネルは、ある意味で実は最も優れたエコなのですよ。
    ランニング中のエネルギー消費がないですからね。
    ただ、生産時のCO2排出は結構あるので、これを加味したら??? ですが・・・
    でも、日本には 「海」 という、エネルギーの宝庫があります。
    しかも、深海まであります。
    これらの自然環境を使うと、とんでもないエネルギーが取り出せますが、アメリカ(ユダヤ・イルミナティ)の儲からないことにつながる海エネルギーには、彼らに逆らえば消される日本政府関係者は手を出そうとはしません。
    つまり、「ユダヤ資本の石油の次はユダヤ資本の原子力」 という構図が規定路線なのです。
    CO2削減ばかりを強調するその次に、必ず、 「だから、原子力」 というふうに誘導されていることに気付きませんか?
    まだまだ原油や天然ガスはアメリカ・ユダヤの手の及ばないところに未開発のまま眠っています。
    それらと手を組もうとしたら、決まって妨害が入りますよね・・・国会議員のスキャンダルや、官僚の痴漢騒動・・・
    まぁ、愚民はうまく誘導と先導される、そういう事ですワ。

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    初めまして! 
    私もトヨタのCMを見て、ほんとにエコか~?とおもってエコ替えで検索してここまで来ました。
    あのCMはあまりにも消費者を馬鹿にしている!!
    ヾ(*`Д´*)ノ
    いくら高齢社会だからといって、おじさんおばさんをだますためのCMにしか見えませんでした。
    大体生産時に排出するCO2を無視して年間削減CO2ばかり議論するのはおかしい!
    最近はやりの太陽光パネルも、生産時のCO2を無視しているのはおかしい!いったい何年使えば生産時排出CO2のもとがとれるか説明していない!
    太陽光パネルも車も生産時の排出CO2がかなり多いのに、エコエコいってれば売れるって感じで消費者を馬鹿にしてるのか、CMつくってるやつがアホなのか恥ずかしい限りです。
    かれらはほんとにCO2を削減する気ないですね。
    100年近くエンジンの基本構造が変わらないのは自動車会社の怠慢だと思います。もっと燃費いいエンジンつくってくれよ!最近なんか特に外装だけかえるようなマイナーチェンジばっかして性能はほとんど変わらないジャン。
    結局国際会議でも具体的CO2削減量が決められないし、国連の発表したシミュレーション結果より早く温暖化が進みますねこりゃ…

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    エコ替え?エコ買え?

    何気なくテレビを見ておりましたら、久しぶりにさり気なく押しつけがましいCMを見つけてしまいましたのでついエントリを。

    エコ替え

    TOYOTAさんが提唱しているとおぼしき造語でありますが、要するに新車が売れてないんですわ、というのを何重かのオブ

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    稀さん、おはようございます。
    ああ、軽は安いですね。全て。
    ま、経済の話は、そうなんだけれど。
    そんでも、これでもか、ってぐらい儲けなくてもねえ。
    還元されてないってところも問題で、それに国民の生命よりも企業優先ってことはなお問題なのだろうし。
    エコ費、それが良い。
    オレ、かなりエコだから、かなりもらえるかなあ。ごはんもエコ食だし…。

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    軽でよろしい。
    エコ・エコ。
    税金安いし。
    タイヤも安いし。
    車体も安いし。
    車検も安い。
    自分の財布にも環境にもエコ。
    日本経済には良くないかもしれないけど・・・・。
    自転車・徒歩・公共機関利用者には
    エコ費とかで支給してほしい。

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    >combiさんへ
    そうですねえ、例のトリオタッグって方法で儲けるという方法はよく考えましたよね。長期使用によるトラブル、そうですね、7年とか10年とかでの事故が続きましたからね。それに電機メーカーの石油温風器や扇風機による事故なんてのも、長期使用さえしなければ、というユーザー心理に働きかけていますしね。
    長く乗れることが品質の証だったのに、これでは「トヨタの車を買わない方が良い」って言っているようなもので、次の人のコメントにもありますが、比較することだけに注目するのならば、結局は大型車を作らなければいいだけで、ニーズがあるから、なんてメーカーが言う理論ってのは、もう企業側の拝金理論ってことにしか聞えなくて。
    「天下のトヨタがいうのだから」って人はかなりいて、そういう風潮、たとえば古い車を乗っている人は悪というようなものが生まれるのが怖いですね。
    >名無しさんへ
    釣られてはダメですよ。
    そこが本質で、比較するのがナンセンス、ってことです。
    ま、この比較は同じカローラ、クラス、排気量、という近いものを取っただけで、なんならミラと比べても良いですよ:)
    それとか自転車と。
    というか、そういう手を使って売ってるってことですよ。買い替えない選択ってのも提示してくれるのなら話は別だし、軽四を推薦してくれるのなら、もっと話は別になるけれど、そうじゃないでしょうからね。

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    一つだけ気になりました。
    FF(2WD)と4WDを比較するのはいかがなものか?

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    いやぁ、トヨタも、エコの内容で、自らボロを出しているとは・・・
    ははは、要するに、買い換えさせるための方便ですワ。
    なんで買い換えさせるのか?
    新車を売って儲けるため?
    まぁ、間違いではないが、もっと奥が深いのだよ。
    これだけ新車の市場が冷え込んでいるのは、新車から使用される年数、しかも、ワンオーナーで使用される年数が長くなっているからですワ。
    鋭い人はここでピン!、ときますね。
    そう、「中古車」 の高年式が出回りにくい環境なのですよ。
    とりあえず、販売ディーラーは新車から5年乗ったユーザーには、「保証切れ」 を隠しての新車売りつけ攻勢をかけます。
    これは、これ以上乗られると、トラブルが続出することを経験上わかっているからです。
    さて、買い換えてくれたとしても新車から5年乗った車には、中古車としての価値は一部の特殊な例(マニア受けするクルマなど)を除いて、ほとんどありません。
    何せ、6年経過後は、保険上の残価は「ゼロ」なのですから、当然です。
    しかもトヨタの場合、マニア受けするクルマは奥田体制になってから「儲からない」ことを理由に開発していませんから、ほとんど全てに当てはまります。
    MR-Sなる、張りボテスポーツカーもどきなど、ろくに開発費をかけなかったせいで、シーケンシャルトランスミッションが不具合続出・・・その後、リコ-ルと設計ミスを闇に葬るために、ひっそりと生産中止にしたくらいですからね。
    新車のワンオーナースパンが伸びるとどうなるか・・・、中古車での商売がやりにくくなるのですね。
    何せ、中古車の商売は、新し目のものを売ろうが、古いのを売ろうが、手間は変わりませんから、値段が高い新しいほうが儲かってあたりまえ、古い車など中古車として扱うウマミがないんですワ。
    そこで、トヨタの英知を結集して新たなキャンペーンとして「エコ買え」といって大衆を洗脳しだしたのです。
    いやー、やることなすこと、全て大衆をバカにした施策ですな。
    どこまで騙される人がいるのかは未知数ですが、
    「天下のトヨタがいうんだから、間違いない!」
    なんて、オメデタイ人がいるのは事実ですから、ある程度は成功するでしょうね。
    ちなみに、私は海外に行く機会があると、トヨタの真実を吹聴していますが、
    「そんなことはない、トヨタの車は長持ちするいいクルマだ!」
    という人が多くいます。
    「で、いつのトヨタ車か?」
    と聞くと、決まって、
    「92年」
    だの
    「94年」
    と答えます。
    わかりますか?
    これは、要するに、事務屋のコスト削減「命」の奥田体制になる以前の評判なのですよ。
    机の上での損益しか考えなくなった結果、10年以上経って、ボロがではじめたのです。
    当然、会社としての儲けは大きくなったので、体制に逆らう金には換えられないポリシーを持った技術屋連中は、駆逐されていきました。
    あるとき、
    「トヨタ関連で上司や会社に異議を唱えて辞めた人たちは、二度とトヨタ関連には関われなくなるらしいね。といっても、本人達が関わりたくないらしいけど・・・」
    ということを聞いたことがあります。
    この駆逐された人たちは、もう二度とトヨタには関われないのでしょうね。
    なお、海外でトヨタ車を取り扱う連中がよく言っているのは、
    「トヨタのクルマは、YARIS(日本ではビッツ)から変わった。チャッチくなった。すぐ壊れるもんな。」
    です。
    奥田体制以降、本格的に開発がはじまった最初の車種ですね。
    一度駆逐された技術屋連中が戻れない今、トヨタは2度と変われない。
    いくら豊田家に大政奉還されようとも、売国奴が牛耳っていた間にいなくなった、既にいない人材はどうしようがない。
    しかも、彼らに教育されていた若手も、その後の洗脳により、今や売国体制の手先である。
    落ちていくばかりの売国企業トヨタを見るのが、老後の楽しみの一つになるかも・・・

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    Heero Yuyさん、はじめまして。
    そうですよね。
    なにがなんでもエコという大儀のためには全てを捨てろ、って言ってるようなもので、ボクは「何様のつもりだよ~」なんて考えたりしました。
    そんな造語まで作り出して、CMを大量投入して、これってちょっと危険なことだろうと思っています。
    combiさんがお書きになっていますが、実は5年しかもたないから、かもしれませんね。
    もう少ししたら、ほとんどの車種がハイブリッド化して「ハイブリ替え」と催促されて、次は「電気替え」と催促、というか法律で強制交換ってことも、アリかも、なんて考えています。
    電機メーカーやその他の製造業でも「エコ替え」ってことが促進されるかもしれないですね。罰金取られれたりするかも…。

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    【ディーラー】についてブログでの検索結果から見ると…

    ディーラー をサーチエンジンで検索し情報を集めてみると…

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    初めまして。前から読んでおりましたが、今回初コメントです。
    まさに、田原様の仰るとおりだと思います。人それぞれ理由があってトヨタ車に乗ってると思いますが、それを根本から覆すようなCMだと思います。
    自分も今、アベンシスに乗っていますが、理由としては
    – 疲れにくいシート(長距離移動が多いため)
    – ディーラーの応対(マツダの応対が最悪だった)
    – 今まで築いてきた信頼性
    (海外在住のためフランスではトヨタ=信頼性、耐久性の証とまで言われるようになっていました)
    が主な理由です。それが今回何が何でもエコだっていうのには納得いきません。
    しかも信頼性、耐久性が落ちているのにもかかわらず買い換えろと言うのは度が過ぎると思います。

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