「みちびき」打ち上げで考えたこと

タクシーの乗り方が変わってくるのではないかと思う。
というのも、今は
運転手「どちらまででしょうか?」
お客様「市民病院まで」
運転手「城海津を渡って牟呂用水沿いを行けばよろしいですか?」
お客様「ああ、それでいいよ」
なんて方法でお客様がオーダーをする。
違っていれば
お客様「いや、守下を通って蒲郡バイパスから行ってくれ」
なんてことになる。
そして運転手が場所を知らなければ、話がややこしくなり、さらにお客様も場所を知らなければ、センターに問合せるということになる。それで全てが解決するということでもなくて、そこから迷う運転手もいる。
「いかに道を知っているか」というのもタクシーのクオリティのひとつなんだろうけれど、市街地のことは分かったとしても全ての道を知り尽くすなんてことは、たぶん不可能な話だと思う。
そしてその道というのがタクシードライバーの最も負担の大きいものなのかもしれない。運転するのはそれほど苦痛だとは感じないし、1時間連続なんてロングのお客様も少ないし。
となると、新しいタクシーのオーダー方法は、
例えば
運転手「どちらまででしょうか?」
お客様「市民病院まで」
とお客様が言うと、音声読取式のカーナビが「市民病院」を検索してそのルートをディスプレイでお客様にご案内する。
運転手「画面のルートでよろしいですか」
お客様「ああ、いいよ」
で、運転手はカーナビのルートをトレースする。
違っていれば経由地を変更してやればいいだけだし、目的地の候補が複数ある場合は選択してもらえば良いだけだろうし。
GPS衛星「みちびき」が打ち上げられてカーナビの精度もかなり高まったそうだ。GPSによる配車システムを導入しているタクシー会社も多いのだろうから、そのオーダーシステムを導入するのもそれほど難しい話ではないと思うのだけれど。(ま、技術的というよりも予算的な難しさのほうが大きいのだろうけれど)
タクシーのクレームに多いのに「遠回り」があると思う。ナビオーダーシステムだと、そのクレームが激減するだろうし、今のように場所が分からない場合にセンターに聞くなんて無駄も省けるだろうし。
ま、ナビの精度が上がれば、自動運転システムなんてのが開発されて運転手自体がいらなくなるってことも考えられるけれど…。
カーナビ装備車も増えてはいるのだけれど、まだ2割程度のようだし、そのカーナビ装備車に乗っているのは「俺の頭の中にナビがある」なんて豪語するベテランの運転手だったりするから、宝の持ち腐れみたいな感じもするし、必要としている新人ドライバーが乗ったとしても使いこなせなかったり余裕がなかったりで、結局現段階では「まあ、ないよりあるほうが」的にしか機能していないような…。
そんなシステムよりも、定額制の前払い制なんてほうが運転手に負担が一番少ないかもしれないね。道間違いによる時間のロスよりもお金のロスのことがクレームの原因なのだろうし。
ま、それよりも、道はキチンと覚えるということのほうが重要だろうし、それがドライバーの財産だろうし、技能だろうし。一年二年は売上げよりも道、なのかもしれないね。きっと。
うまくまとまらなかったけれど…。
豊橋駅、タクシー呼び出しのアンドン
(画像:豊橋駅タクシープールの呼出アンドン。右から「個人タクシー」「豊鉄タクシー(名鉄マーク)」「ヨシダタクシー」「キングタクシー」(ここには豊橋タクシーというのがあったそうな)「東海交通」)

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