期間従業員が集まらないたったひとつの理由

『「雇止め」でイメージ悪化しているから』集まらない、というのがおおよそのその筋の人たちの結論らしい。
マスコミはなにかと理由をつけたがる。記者や評論家、場末のブロガー(このボクを含めて)なんてのも、とにかく理由を付ける。時として強引な時もある。
リーマンショックの時のあの大量解雇をその原因にするなんて、どうも稚拙なようにも思うし、あるいは逆に衒学的な態度のようにも感じる。
あの時、本当に痛んだ人はいたのだろうか?
そもそも期間従業員なんてのはいずれは解雇されるものであって、それが6か月か1年かというほどの違いだけで、「明日来なくて良いですよ」なんて解雇なんてのはほとんどなかったはずだ。「雇止め」という意味をもう一度考えると良い。
それに最初から2年11か月という最長期間雇用してくれるという契約もなく、普通は半年、それから8か月とか12か月、そしてシニアになってもう1年、なんて「期間」で契約をする。リーマンショックの時もトヨタ自動車については「雇止め」はあったにしても、解雇はなかったはずだ。
期間従業員の数が急激に減少したのは、新規雇用と期間満了をかなり短いサイクルで行っていて(たとえばピーク時なんてのは毎週300人なんて数が田中和風寮に集まっていたわけだし)、それが新規雇用を無くしたものだから、一気にそのバランスが壊れた(期間満了して辞める人ばかりになった)というのがその理由だった。リーマンショックのあの秋、9月10月にいきなり3桁の規模になったのではない。
8000人とか9000人規模を期間従業員の数を確保するために、毎月1000人雇用していたのは、毎月1000人満了していたからだ。簡単な算数なのだ。募集がなければ5か月で5000人減少する。計画の前倒し(雇止め)をすれば、これがもっと早くなる。
それともみんなは一生トヨタで期間従業員として生活していくつもりだったのだろうか?
せいぜい40歳までだろうし…。一昔前は年齢制限もあったのだし、(法律でそれが禁止された今でも)当時の45歳(?)というのが上限だろうし…。(経験者については50歳超えていたように憶えているのだけれど)
それにあの直後のパナソニックなんかの募集には1.6倍ほどの応募が即日にあったんだし。
期間工100名大募集
そんなイメージの話ではなくて、みんなおいしい時代を知っているからだと思う。
少し前の記事にも書いたけれど「10万円の特別手当」なんてのに期待しているのかもしれない。
期間従業員に応募しようとしているおまえらへ
で、結論。
期間従業員が集まらないたったひとつの理由は「暑い」からです。あと少しで夏休みになるトヨタになんで今頃応募しますか?省エネ祭りで暑いことが予想されるあのラインに誰が好き好んで今頃行きますか?
以前のように「特別手当10万円」とか「長期休暇手当5万円」なんてあった頃には、行けば10万円、5万円になったので我先に応募したかもしれません。今は、どうせ半年とか1年しか働けないのなら、秋ごろから行って半年、なんて普通の人は考えるに決まっている。
もう一度いうからね。おまえら、10月まで待て。そしたら涼しくなって働きやすくなるからさ。それに10万円も支給されるかもしれないしさ。安売りしちゃダメだからね。
今年の愛知は暑いぞ~。倒れるぞ~。
しめサバで一杯
名古屋35度…今日は暑かったね。

1件のコメント

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    この時期は暑くて劣悪な環境だからそれを避けてある程度涼しくなってから働こうかと考えてる方はたくさん居るでしょう。
    人が集まらない件は役員が
    他社より条件が悪いからかなあ?
    との主旨の発言をどこかでしていましたようので今後条件の改善があるとの期待があってもおかしくはありません。
    どんなに状況が変わっても契約期間途中での解雇は私も聞いたことないですね。本人に重大な責任がある場合は別として。
    さもある日突然予告なしの解雇が行われたかのようなマスコミの報道には怒りを感じたこともありますよ。

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