ツバメの子殺し

また夜、またひとり、また雨が降り、また悲しい…。
そしてまた酒を飲む。そして酔うほどにこの身の不自由さを嘆く。
独り言をひとつふたつ。
その声が壁に伝わっては虚無虚無と聞こえる。もう鳥となって一生「虚無虚無」と鳴き続けていようか、なんて思う。夜。雨。
望郷の念やまず。誰かと話していたと思うだけのこと。
家族も知人もいないここにいては、こうしてブログだけが話し相手になってしまっている。酔った勢いでバーやスナックに行って、そこのお姉さんを相手になんてことも面倒だ。そういった気力まで失せているのだから性質が悪い。
電車に乗って、バスに乗り継いで、ああ、あの海の見える場所に行きたいと、前の休みの終わる夜には考えていたのだけれど、いざ休みになればそれも面倒になる。そうしてまた夜が来て「電車に乗って、バスに乗り継いで…」と同じことの繰り返し。
ああ、もう全てを投げ捨ててしまいたい。そうして巡礼の旅に出たい。あのプロ遍路たちのように。
近所の軒下、確かにツバメの子は五羽いたのだけれど、今は三羽になってしまた。きっと手狭になった巣から落ちたのか落とされたのか、あるいは餌を獲得できなくて餓死したのか…。
こうして生き残っているボクなのだけれど、本当はその二羽の中に入っていて、残っていなかったのだろうと思う。
そうしてもう一杯もう一杯なんて飲む酒のように、もう少しもう少しと意地汚く生きたいと思っている。
ほたる烏賊
蛍烏賊を食った。ツバメの巣立ちの時期。蛍の季節。もう何年も蛍なんて見ていないなあ。今年は今年は、なんて言いながら、きっと、何もできないでいるんだろうね。
さてと、もう一杯…。

7件のコメント

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    牟呂さん、こんばんは。
    6月いっぱいでしたっけ。
    7月には祇園祭、今年は震災寄付付の桟敷券だとかで…。
    花火の日は道路が混んで嫌なのですが…。
    たまには帰省しないのですか?

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    夜店、懐かしいですね。夜店・豊橋祇園祭の手筒花火(吉田神社)。

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    >パコさんへ
    そんなことを考えたこともありますが、東京でというよりも地元で、というほうが気持ち的には強いかな。儲けたいなんて思ってもいないので…。だからダメなのかもしれませんが…。
    ありがとうございます。
    >ジュンさんへ
    ども、お久しぶりです。
    たぶん、豊橋でも観光客の方には愛想が良いと思う…。一日貸切なんてお客様だと、さらに愛想が良くなると…。
    運転手のプロフィールカードを提出している会社もありますよね。それがきっかけで会話がはずんだりするでしょうし。
    新人の頃は、きっと、みんな良い接客をしていたのでしょうけれど…。嫌なお客様ばかりだと、気持ちが荒んできますしね。
    ジュンさんのお人柄ってのもあるのだろうと思います。人を穏やかにさせる雰囲気の人っていますから。逆の人もいますけどね。言葉使いとか所作とか…。
    >牟呂さんへ
    ども、お久しぶりです。
    お元気でしたか。
    豊橋は、夜市がはじまりました。一度は行ってみたいと思っているのですが、夜市にひとりで行っても、なんて思うと、どうも億劫になります。
    >しおまる@豊橋さんへ
    どうも、お久しぶりです。
    豊橋におられるのですね。
    すずめはそんなことをするのですね。
    家の屋根の隙間に巣を作るのを見たことがありますけれど。
    第一陣が巣立って、また新たに卵を産むんだろうそうです。1シーズンに2回も産むってのは知りませんでした。
    托卵なんてことをする鳥もいるようで、みんななんとか生き延びようとしているのでしょうね。
    まあ、タマゴを食べる人間なんてものが一番罪深いのかもしれませんけれど…。

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    お久しぶりです。うちの玄関先で産まれたツバメの雛は巣から顔を出して可愛くなったころにすずめにやられました。すずめの分際でツバメの巣を乗っ取ろうとツバメの雛を巣から落としてしまったのです。全滅してしまいました。元気に育っていれば今頃は巣立ちしていたのに。悲しいです。

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    お久しぶりです。
    子供の頃、私の実家の軒下にはツバメの巣があり、毎年春になるとやって来て子育てをして、やがて飛び立って行きました。
    しかし、何年かに一度は蛇に襲われ全滅か何匹か生き残るという、子供だった私の心に今でも残る何とも言えない凄惨な光景を思い出しました。
    ツバメが来なくなる家は火事になると言いますが、私の家は火事にはならなかったものの、私が小学校高学年の頃から来なくなり荒んだ冷たい家庭に…
    なんかツバメの話でそんなことを思い出しました。拙い自分本位の駄文で申し訳ありません。

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    お久しぶりです。
    タクシーの運転手さんって、観光地の人は愛想がいい人が多いと思います。
    京都や沖縄や伊豆で乗ったタクシーの運転手さんはたくさんお話してくれました。相手もこちらが観光客だから、もてなしてくれている感じでした。
    そんなことがあると、この運転手さんはこの街でどんなところに住んで、どんな風に毎日暮らしてるのかなって想像します。
    タクシーだけじゃなく、バスガイドや観光施設で働く人も有名な観光地はもてなし上手だと思います。洗練されてるというか。
    以前、亡くなった祖母のふるさとを見たいと、家族で東北のある田舎町に行き、町で一件のタクシー会社に電話して、1日タクシーで町を回ってもらったことがありました。運転手さんに祖母が子供時代に写真館で撮った写真や住所を見せて、案内してもらいました。その写真館は今はもう営業してないけど、数年前までやっていたと教えてくれて、店の前まで連れていってくれました。写真館の看板は残っていて、80年以上前、祖母が家族でこの店に来たんだ。と思ったら、不思議な気分でした。雪の深い季節、タクシーで回った1日はとても印象深い思い出です。
    私の地元で多分一番有力なタクシー会社のタクシーは、後部座席に運転手さんの顔写真や持っている資格やひとことアピールみたいなことが見えるようについています。
    タクシーに乗ると、運転手さんの顔が見えなくて、ちょっと怖そうだなと思っても、それを見ると、意外にかわいい顔してるじゃん!とか、こんな趣味があるんだ。とか思って、安心感があります。
    趣味はマジックと書いてある人がいて、実際見せてくれた人もいました。
    いろんな人がいて楽しいです。幸いにも嫌な感じの運転手さんに会ったことがないので、私の住む町はなかなかいい町なのかもしれないですよね!

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    東京でやりませんか?
    何かが変わるかも

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