タクシーゲーム

タクシー運転手の接客の悪さについて昨日書いたのだけれど、じゃあそういう運転手にあたった場合にはどう対処するか、ということを考えてみたいと思う。
どうするか…?
1・すぐに降りる。
「すぐに」って言っても、その運転手のマナーの良い悪いが一瞬にして判別できればいいのだけれど、もうすでにメーターを倒して(今は「倒して」なんてことではなくて、ボタンを押すのだけれど)しまっていたとしたら、初乗り料金を請求されてはもったいないし、払う払わないなんて時間の無駄だし、おまけに無賃乗車で訴えられるなんてことになれば、さらに時間と労力の無駄だし…。
2・タクシー会社にクレームの電話をする。
どうなんだろう、それで運転手が懲罰を受けたということを聞いたことがないし、せいぜいそのクレームの電話を受けたセンターの人から「ちゃんとしてくださいね」と言われてオシマイだろうし。それこそ電話代の無駄だろうしね。クレーム、罵詈雑言を浴びせて、ストレスが解消されるという人もいるだろうから、精神衛生面ではかなり有効なのかもしれないのだが…。
(と書いている途中で、朝から飲んでいる酒が効いてきた…)
このクレームも、乗車中に運転手に聞こえるようにかける、なんてお客様もいるようなんだけれど、あまり度が過ぎると喧嘩になったりしないものかと思うんだが…。
そう言えば平野綾さんのタクシー事件で、「タクシー会社にクレーム言う方が有効」なんてTwitterの書き込みがあったけれど、上述のようにそれほど「有効」ではない。
3・喧嘩する。
「やい、この野郎、その口のききかたはなんだ、てめえ、料金払わないぞ」「てめえもプロの運転手なら接客ぐらい分からないのか、コンビニのお兄ちゃんでも知ってるぞ」とか、「人間の出来損ないが車を運転できるからって、人様から料金を取って商売するんだから、タクシー運転手なんてのは気楽な商売だな」とかとか…。
くれぐれも手を出さないように…。
4・仕返しをする。
まあ、その運転手を憶えていて、そのタクシーにお釜を掘ってもらうとか(追突されるとか)、横断歩道で飛び出て当てられるとか(当たり屋ということなんだが)、とにかくもう執念深く恨みを晴らす。
まあ、犯罪ですが、証拠が残らなきゃね…。
なんてことは、たぶんみんなが思いつくことなんだろう。
さて、ボクもここまで書く以上は研究する。図書館へ行ってその手の書物を紐解く、ネットを使って過去の判例を調べる、なんてことをする。かもしれない。いや、しようといつも思うのだけれど、ご存知のように朝から酒を飲むのが最近のマイブームだ。もう10時にはベロンベロンになって、言動がかなりいいかげんになる。プチアル中なのだから、そういったことは今日はしない。
最近のもうひとつのマイブームは風呂に入って落語を聞くという、これはきわめて健康的なもの…。
その落語、志の輔師匠の「蜘蛛駕籠」のまくらにタクシー運転手のことを言っているのがある。志の輔師匠もずいぶんとタクシー運転手には嫌な思いをされることが多いようで、タクシーの運転手で親切な人は親切なんだけれど「行先を聞かないで、最後ありがとうございましたまで言わない運転手もいる」なんてことを言っている。背中だけで威圧感を感じる運転手もいる、なんてことも…。
そこで志の輔師匠が考え付いたのが、運転手の真後ろに座るということなんだけれど、確かに運転手にとって死角に入られるということは嫌なもんだ。何をしているのか、何をされるのか分からない状況ってのは、恐怖さえ感じる。人間真後ろってのは嫌なもんだ。
もうひとつ師匠は「それでも嫌な運転手の場合、いきなり助手席に乗る」なんてことを言っている。まあ、そういう人もいるにはいるのだけれど、それに助手席にお乗せしたこともあるのだけれど、やっぱり断られる可能性のほうが大きい。
その志の輔師匠が考案したのが、タクシーゲーム。相手の出方に自分を合わせるってもので、例えば「赤坂までお願いします」と言って、運転手が
「赤坂?交差点右左?どっち」なんて横柄な口のきき方をしたら
「左だよ」とこちら側も横柄にする。
男ふたりの場合は、喧嘩をふっかけると目的に着かない場合があるといけないので、ということで
「おい、お前あれは始末したのか」
「いや、まだなんです」
「ばかやろう、早く始末しとけ。ただしハジキは使うなよ」
なんて芝居をして運転手をビビらせる、なんてことを考案したようなんだけれど…。
タクシー運転手の接客なんてのは、元々新人の時から悪かったって人は稀で、ベテランになるほどマナーが悪い人も多いのも事実で、そういうことを考えていると、
1・嫌な経験
2・薄給
3・長時間労働
4・「運ちゃん」なんて呼ばれ賤職扱いされる
なんてことから、いじけてしまって、どうせ行きずりの客だし、なんてことで「どこまで?」「赤坂?どっち?」なんて必要最小限の接客をすることによって、無駄を省いているのかもしれない。そうすることがタクシー運転手のコストカットだろうし…。
「無駄を省いてなにが悪い」
「トヨタだって、国だって、無駄を省けって言ってるじゃんよ」
なんてことなのかもしれない。
でも、ま、これはまた稿を改めて書くのだけれど、タクシー運転手の質ってのは地域格差がかなりあって、実は優しい街には優しい運転手が多いってことなんだ。それは「1・嫌な経験」が少ないということで、街がタクシー運転手を育てるということなんだけれど、ギスギスした街にはそれなりの人間関係しか生まれないってこと。それはなにも個人的な関係だけではなくて、そういった接客態度にも表れるってこと。
まあ、Made in Japan という品質を考えれば分かることで、この国の風土とか文化なんて背景があって、そして日本人という人間として高い品質の人たちがいればこそ、高品質になるってものなのだ。
タクシー運転手のクオリティが高い地域には良い人が多く、タクシー運転手を見ればその街が分かる、ということで、「まったくあのタクシー運転手は」とクレームを言うということは「まったくこの街は」は自らにクレームを言うことと同じだ、ということなんだと思うんだけれど…。
んなことはないか…。
豊橋炎上

2件のコメント

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    元フレームさん、こんにちは。
    お久しぶりですね。
    そうですか。
    製造業の求人も増えているようですね。アスモも100人なんて募集をしていましたし、アイシンは相変わらず定期的に募集しているようだし。
    秋にかけて、さらに増えるのでしょうね。トヨタの売店とか食堂のアルバイトの募集もありましたけれど。
    まあ、ボクも滅多にタクシーを使わなかったですし、今も1時間ぐらいなら歩きますし。
    ボクもなんとか生きているって感じかなあ。生きているって実感も少ないのですが…。

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    お久しぶりです、同じ街に居ますよ
    滅多にタクシーは、使えないけど…
    なんとか生きてます

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