鳥インフルとタクシーとか

豊橋で鳥インフルエンザが発生した。
ということと関係あるのかないのか、JA豊橋産直プラザでは鳥胸肉が100グラム38円で特売されていた。ついついまとめ買い。同じく特売品だったタマゴについては販売中止という張り紙がされていた。
そういえばボクが子供の頃、病気のお見舞いにタマゴとかバナナというのがよくあった。お淋し見舞いには砂糖箱(1キロ入りの上白糖が2個入っている)、引き出物にも鯛や亀、鶴の型に入った砂糖(砂糖細工ではなくて中身は砂糖なのだけれど)が使われていた。
あの頃は贅沢品だったそれらのものは、いまでは100円で買えるものになった。というか20年とか30年なんて間、値上がりしなかったということなんだろう。養鶏業者の苦労がしのばれる。タマゴのおかげで世界一の長寿国家になった、そう言えなくもないと思ったりする。
鳥インフルエンザ発生で豊橋のタクシー業界は賑やかだ。「インフルバブル」なんて不謹慎なことを言うドライバーもいる。
以前書いたようにタクシーの三大顧客は「老人、病人、酔っ払い」だ。「事件、事故、天災」なんてことも増収につながる。積雪のあった日のように神立ち状態になる。電車が止まればロングのお客も多くなる。事件が起これば取材で利用するマスコミ関係者の需要がある。
本宮山が爆発して、通り魔殺人事件が起き、そして人のインフルエンザが大流行でもすれば、売上倍増間違いなしだ。人の不幸は蜜の味なのだ。
しかし今回の件は、結果的には経済の低迷を招くのだから、それこそバブル、泡ははじける。殺処分が終われば、その「インフルバブル」も終わる。というか新人ドライバーのボクなどにはそういう大きな仕事は回ってくるはずもないのだけれど…。
多くのタクシー運転手の収入は、前年の20%ほど減収だ。景気が少しよくなっているという感じ(それは「感じ」だけなのだけれど)がして、少し明るい未来みたいなもの(それは春が来るというほどのものだったりもするのだけれど)の感触もしていただけに、それがすべて覆されたような、なにか暗澹たる気持ちにさせられる。
その気持ちは、週末また雪が積もるという天気予報を聞いたせいなのかもしれない。きっとそうなのだ。ニュースでは、そして会話の中では、重大な出来事なのだけれど、かなり身近な出来事なのだけれど、ボクにとってはどうでもいいことのように思える。
というか世の中のほとんどの事件事故出来事が「どうでもいいこと」のように思える。とりあえずボクは当座の鶏肉は確保できたのだし。例えばタマゴの値段が倍になったとしても、それがボクの生活に甚大なる被害を及ぼすということは考えられないのだし。
というか問題は晩ごはんを何にするかだったりする。
雪の朝 豊橋駅前

2件のコメント

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    赤影さん、お久しぶりですね。
    写真は豊橋ですよ。駅前のものです。
    ボクにピッタリかどうかは分かりませんが、それほど悪い仕事ではありません。結婚して家族を養って、となると厳しい職業ではありますが…。

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    教えてください 写真は豊橋ですか?路面電車の線路の様に見えますが路面電車走ってるんですか?タクシードライバーというと映画を思い出しますが…自分の周りで起こっている事は人生の縮図の様で、逆にそれを確かめる様に走ってるのがタクシードライバーという仕事の様に思えますが、笠山さんにはピッタリの仕事のように思えます。如何ですか?

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