小国町下城の大いちょう(紅葉2012年)

民主党政権も結局は3年少しだったのだけれど、何が変わって何が変わらなかったのか…。結局、多くの人たちは詐欺にあったような、そんな怒りみたいなものを感じているのではないのかと思う。子ども手当を見込んで子づくりに励んだ夫婦だっているのだろうし、そうして産まれた子どもたちは「産まなきゃよかった」なんて思われていたり…。そんな子どもたちが育児放棄されたり虐待されたりしているのかもしれないと考えると、罪は重い。
エコカー減税なんていうばら撒きを行って、例えば一部の企業が儲かったとしても、それでどれほど景気がテコ入れされ、どれほど人々の生活が豊かになったのだろうか。それどころかその減税分が国の借金として残ったのではないか。恩恵を受けた企業がどれほどこの国のことを考えているかというと、絶望的で、人という資源の焼畑工業はさらに加速されている。
非正規がダメだ、というたったひとつの理由は、それがこの国を滅ぼす元凶だということ。
まあ、政治家も財界人も、そしてこのボクも、自分の生きている間だけはこの国があれば良い、なんて思っているのだから、どうでも良い話なんだけれど……。
熊本、小国町下城の大いちょう、12年前の2000年11月に写した写真。
バブル後、阪神淡路大震災、2000年問題…、時代は少し暗めに流れていたのだけれど、ITバブルが始まって、そのことがなにか、例えばアポロが月面着陸した時のような、無限の可能性みたいな(たとえそれが幻想だとしても)感じさせていた。
思い起こせば、ボクにとっても、この国にとっても2000年から2001年ってのがひとつの替り目だったのだろう。規制改革会議なんてものが小泉内閣のもとで設置され、「改正」という劇薬の入った甘いカクテルの味に酔い始めた頃…。派遣法も道路運送法も改正され、そうして政治に自由競争とか市場原理なんてものを持ち込んだ季節、あれから一気に北風ばかりの吹く街に変わってしまってように、思うのだけれど、ボクもそして多くの人も、そのカクテルに酔いしれていたのだから、同じ罪人なのだろうと、思っている。
小国町下城の大いちょう

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