何年ぶりかに山に登ってみた。

四国以来、あの時は遍路だったので、ハイキングとかトレッキングなんて感じとは違う、少し暗い、そして少し重い「旅」をしていて、周りの風景なんてものに対しての余裕なんてなかった。

山に登っての息を切らしながらの達成感とか、心地良い疲労感なんてものに出逢うのは、かなり久しぶりの感じだった。

本宮山はけっこうキツイ。直登、焼山寺の遍路返しよりもキツイ（たとえが悪いけれど）。今回のピストンをするまでに2度登った。最初は、キツクてゼーゼーなりながら登った。2時間少しかかった。さすがに毎週登っていると強くなる。この日は1時間少しでお清水舎の入り口まで登った。それでもやっぱり疲れる。「山道を登りながら考えた…」なんてことも出来ないで、ただただゼーゼー言いながら登った。

ピストン、要するに往復した、その時の記録。

6時26分‐本宮の湯駐車場を出発。少し肌寒い天気だったのだけれど、快晴。歩き始めるとすぐに汗。睡眠不足なのか少し頭痛。結局帰りの本宮山頂上の公園で頭痛薬を服用することになるのだけれど、この時はまだ「なんとかく」というレベル。くらがりまで遠い …。

それにしても本宮山、毎回人が多い。毎日登る人もいるらしいし、一日数回登る人もいるらしい…。登り始めて少しして下る人と出会うの…って、いったい何時から登っているのだろうか。泊り？ナイトハイクでもないだろうし…。

きっとなにか人を魅了するものがあるのだろう。かくいうボクも毎週…。

7時16分‐馬背岩上の東屋にて小休憩。

毎回この辺りで朝食。パンとかオニギリとか。

7時38分‐林道、お清水舎分岐。

このまま直進すれば砥鹿神社奥宮、だったのだけれど、休憩後、前をおじさんふたりが歩いていて、抜くにぬけないで、そのまま展望広場、国見岩経由にコースを変える。林道をテクテク…。

7時57分‐林道終点、ここから山登り。踏み跡はあるけれど、道が分かりにくい。前回は頂上からこちらに降りているので、少し見覚えあり。それでもテープを探しながら国見岩へ…。

8時07分-国見岩
わずか10分なのだけれど、林道からここまでが長い。というか森の中に迷い込む感じで深い時間が流れる。

8時12分-本宮山頂上公園
少し休憩。オニギリを食べる。そのオニギリは昼食用にと準備していたものだったのだけれど、空腹には勝てず…。

くらがり渓谷まで行けば何か買えるだろう、なんて考えて非常用のスニッカーズまで食べ尽くした。

残るはコンフィデンスミルクのみ…。

くらがり渓谷へは本宮山スカイライン頂上公園から、林道を下って行く。車両通行止めの車止めと標識から林道にそのまま行くか、鳥居横の馬背平経由で抜ける二つのルートがあるんだけれど、馬背平経由のほうが近い。近いのだけれど、急坂なので登りはキツイ…。

ボクは知らなかったもんだから、下りは林道、登りは馬背平という、厳しいほうのルートを取って、しまった。はぁ～。

9時21分-一ぜんめし休憩所
ダラダラと林道にを下ってゆく。今年は暖かいのか紅葉が遅いらしい…。それでもゆっくりと色づいているし、落葉がじゅうぶん秋を感じさせる。

なんて少し考えていると、休憩所が見えた。少し休憩。

10時30分-くらがり渓谷入口到着
キャンプ場やらバーベキュー場なんてのを通り過ぎると、もう文明の匂いがする。少し安心する。

くらがり山荘にたどり着くと、自販機があったりしてまた安心する。自販機こそが文明の母乳なのだ。たぶん。

くらがり渓谷入口の売店兼軽食屋さんでポテトチップスとクッキーを買う。それを食べて少し安心。

安心しながらも、また本宮山に登らなければならないと思うと、ため息ひとつ。

バスに乗って本宿経由で帰ろうかなあ、なんて迷いも出てくる。ああ、人生即煩悩なのだ。

少し休憩して「ファイト ～一発」なんて気合を入れて今来た道を引き返す。

そしてテクテク、テクテク…。人生即登山なのだ…。

12時21分-もう一度山頂。
少し休憩なんて横になったら、少し眠っていた。

写真は「鉄塔と乳頭」というタイトルで…。んでもって母乳かあ。やっぱり山は母なのかなあ、なんて考えながら、下るのであったのだ。

14時15分-駐車場着。
長い長い一日が終わったとさ。でも、本宮の湯には行かず、そのまま帰りました。お疲れさまでした＜オレ。