韓流

「運転手さん、AKBでは誰が好き?」
なんて質問をされた。
「う~ん、さっしーかなあ」
なんて答えた。
「ええ~、知ってるんだ」
なんて少し驚かれた。
「うん、まあね」
なんて言った。
「KARAとかは?」
なんてまた質問をされる。おじさんに興味があるというよりも退屈なのだろう。
「う~ん、韓流では…ソナかなあ」
「ソナって?」
「ユンソナ」
「ああ、でもちょっと違うような…」
「韓流よりね、おじさんは宮崎あおいとかのほうが好きかなあ」なんて言うものだから、その若い女の子は「おじさんすご~い」なんてかなり大きい声で笑った。
さっしーに宮崎あおいかあ…。
そうそう韓流。
昔も韓流ブームがあった。いや「冬ソナ」なんて最近のブームではなくて、もう少し昔の話でおじさんたちが挙って韓国に行った頃があった。キーセンツアーなんて呼ばれていた。
あの頃のブームは主に日本人男性が韓国人女性を求めて渡韓するものだった。ボクは知らないのだけれど「70年代後半には毎年65万人以上の日本人観光客が韓国を訪れたが、韓国観光省の調べでは、男性観光者の8割が、最も印象的なものとして、「キーセン・パーティー」(キーセン=売春婦)を挙げていた」なんてWikiには書かれているほど、人気を博していたようだ。
売春というよりも、蹂躙みたいな匂いもして、なんだか嫌な感じがする。人気の理由は、値段と従順さにあったのだろうと想像する。「金髪」には興味があっても怖くて出来ない日本人男性が、もっとも手軽にやることのできた外国人女性だったのだろう。
あるいは民族的差別による、「ご主人様」的な優越感が、なんというか日本人には要求できないようなことも平気でできる、なんてことが人気の原因だったのだろう。たぶんそれはあの頃も、そして今も日本人が忘れてしまったものだったりするのだろうけれど、そしてそれが今も人気の原因なのだろう。
グンちゃんとキムタク、どう違うのかなあ。なんて考えていると、やっぱりそういうところ「わたしものも」的な身近さがあるんだろうし、日本人男性の求めた「ご主人様」的制圧感が、今は日本人女性の「お姫様」的なものに変わったのかなあ、なんて考えている。
と書いていると、やっぱり民族差別みたいなところが人気の根源なのかなあ、なんて、いや、そういう内容になっていることに気づいているのだけれど、キーセンツアーの時は、まあ、そういう感じはあったのだろうし、そうじゃなきゃわざわざ韓国にまで行って買春なんてのは出来ないのだろうし…。
韓国やフィリピン、タイや中国で買春をするのは日本人だけではないのかもしれないけれど、それが目的みたいなツアーなんてのはおそらく日本だけではないのかなあ、なんて思う。
第一次韓流ブームも、そして現在の第二次韓流ブームも、女性あるいは男性を求めて韓国に行くというのは同じなのだろうなあ。結局、それが韓国の資源なんだろうし、またそれは国家的なプロジェクトなんだろう。
ギリシャのように観光資源は多くても、それがうまく活用されない国もあれば、韓国のようにきちんとターゲットを定めて観光資源をつくり売りに出す国家のほうが、よっぽどクレーバーなのかなあ、なんて思ったりする。
グンちゃんがヒュンダイのCMに出たりすると、やっぱり世の女性たちはトヨタよりもヒュンダイを選択するのかなあ…。「いつもあなたの隣に」なんてキャッチでグンちゃんグッズをつけると。あるいは東方神起がLGのCMに出て「いつも一緒に」なんて言うと、パナソニックよりは…って、もうそうなっているか。
というか、やっぱり日本(人男性)に魅力がなくなっているのか。その差はやっぱり兵役だったりするのかもなあ…。それともやっぱりあれか?
小坂井駅で

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