同じ期間従業員であっても、トヨタ自動車とアイシンＡＷでは違うようで、タクシー運転手の間ではトヨタのほうが「良い」という声が多い。なにが「良い」のかというと、酔って乗車してもトラブルになるのは決まってヒルタウンとか野依寮、田原４寮なんてところに住むアイシンＡＷ田原工場の寮生が圧倒的に多くて、トヨタの寮生とはあまりトラブルがないので「良い」ということらしい。
きっと数人の性質の悪い、そして酒癖の悪い人たちのせいでこういう評判になっているのだろうし、トヨタとアイシンという企業の格付けというか、位置関係がそのままボクたちにバイアスをかけているのだろうと思ったりする。まあ、それでも、ボク個人もどちらかというとアイシンの従業員よりトヨタの従業員のほうが良いなあ、なんて思っている。
「派遣が多いからだに」なんて言う人もいるのだけれど、そうではなくてやっぱり何かトヨタ自動車の雇用システムに秘訣があるのだろうと思う。「トヨタを落ちた人がアイシンに行くだに」なんて言う人もいるのだけれど、そんなに厳格な面接だとは思わないし、そんなに異なる雇用システムなんてこともないのだろうから、そうなると雇い入れ後の社員教育とか職場や寮での監督なんてことに違いがあるのかなあ、なんて思ってみるのだけれど、ボク自身、そんなことは思わなかったし、生活態度なんてことを、例えば「トヨタの社員であることを忘れるな」なんてことを言われたこともないので、やっぱりアイシンの従業員が多いような気がするだけで、酒癖の悪い人なんてのは同じ確率で存在するのだろうから、ボクたちタクシードライバーの偏見みたいなものがあるのかなあ、なんて考えている。
いや、でも、やっぱりヒルタウンとか野依寮の客は嫌な人が多い…。ってのも「たまたま」なのかなあ。ボク自身「トヨタの従業員」なんてことは考えたこともなかったけれど、正社員になりたい人にとっては期間従業員の期間はまるで執行猶予中みたいなもので、なにか間違いを犯せばそのまま牢獄へ、なんて感じで毎日を生きているのかもしれない。と考えると、きっと、アイシンよりはトヨタのほうがそういう正社員登用を目指しているひとが圧倒的に多くて、その差が「良い、悪い」になって表面化しているのだろう。
そのアイシンＡＷ田原工場で今日火災がおきた。田原市、緑が浜一帯は一時騒然としたらしい。田原市安心安全ほっとメールにてその第一報を知った。「12時54分頃、田原市緑が浜２号で建物火災が発生しました」というメールを13時07分に受け取った。
トヨタ田原工場かと一瞬思ったのだけれど、トヨタではないだろうとなぜだか次の瞬間に思った。トヨタだったら自前の消防車でとっとと消火してこんなニュースにはならないだろうなあ、なんて考えたし、これも「良い、悪い」なんてことなんだけれど、そんな偏見も偏見ではなくて、まあ、おおよその偏見ってのはまるっきし根拠がないってことでもなくて、なにかがあるから偏った考えになるのだろうから、それはもう偏見ではなくて客観視だろうし…。
ということで、この火災もボクたちの間では「やっぱり」なんて言われようだった。
まあ、最近の好況でアイシンも忙しくて、好況が公共の不利益を生じた、なんてオチを付けたところで、火焔太鼓でも聞いて寝るか。オチは付けたけれど相変わらずバラけているんだけれど。おじゃんになるといけねえ。う～ん。