「愛のりくん」で考えたこと(1)

いったいボクたちは愛し合うことができて、「愛」という箱舟に乗ることができるのだろうか?
「愛のりくん」とは明日10月1日から始まる、豊橋市南部地区(細谷・小沢・高豊校区)におけるデマンド型タクシーの愛称である。デマンド型タクシーとは「ドア・ツー・ドアの送迎を行うタクシーに準じた利便性と、乗合・低料金というバスに準じた特徴を兼ね備えた移動サービス」(デマンド型乗合タクシーの効率的な運行に向けて|日本総研)らしい。
要するに低料金の乗合タクシーということだろう。豊橋市が運行を開始する愛のりくんは、タクシーだと790円(送迎料金+ワンメーター)から3000円はかかる距離を300円~500円で南部地区から大清水、芦原駅、二川駅方面へ行ける。ドア・ツー・ドアではなくて、路線バスと同じように設置バス停までを定時運行する仕組だ。ただし全便完全予約制なので予約のない便は運行しない。
どうしてこういう移動サービスが必要なのだろうか?
それは交通権の問題がまず初めにあげられるだろう。そして人々が動かないことによる経済の停滞、地域の衰退、その悪循環による財政悪化などがある。
加速する少子高齢化により交通弱者は増加する一方だ。その交通弱者をそのままにして「ひきこもり」にしてしてしまうと、消費が低迷する。健康悪化による医療費の増加…という負のスパイラルにより更に財政が悪化するということだ。
ドライバーの中には「どうしてこんな面倒なことをしなければならないのか」なんて思っている人も多いようだけれど、人が動かない社会というのは上記のように消費が落ち込むだけではなくて、財政にも悪影響を及ぼす。そしてそのことが国の経済を悪化させる。となると、地域経済の影響を直接受けやすいタクシー業界も、ドライバーの売上も落ち込むという仕組みなのだから、「面倒」でもそれをやらなければ業界の未来はない、ということなのだ。
とまあ、今日はここまでで、何度かに分けて書こうと思っている。
いよいよ明日からなので、関係者諸兄は緊張しているのだろうけれど、関係ないボクはこうして「面倒でもやらなければ」なんて偉そうなことを書いているし、欠伸なんてしている。
西尾市では昨年から「いこまいかー」を運行していて、これは「利用時間の1時間前」なんてオンデマンドで運行しているんだね。まあ、そういう自治体を参考にしているんだろうから、きっとうまくいくに決まっている。でも、やっぱり、うまくやらないと、業界の経営を圧迫…、あ、今日はここまでだった。それでは、また。
豊橋市デマンド型乗合タクシー路線図
豊橋市デマンド型乗合タクシー路線図
コミュニティバス/豊橋市

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