異物混入缶詰は宮古産です

缶詰を食べようと思った昨日の夜のことなんだけれど…。「ああ、そう言えばニッスイの缶詰に異物が混入されていて回収しているってニュースで言ってたなあ」なんて思い出してググった。
「当たり」。めでたく、その異物混入缶詰が我が家にストックされていて、なんだか少しうれしくなった。まあ、こう思うのが良いのか悪いのか分からないのだけれど、17580分の1を引き当てたのだから、ついてる?これが宝くじだったら…。

さてどうしようかと少しだけ考えて、とりあえず撮影。

お客様のお手元に対象商品がございましたら、大変お手数ではありますが、下記の送付先まで送料着払いでお送りくださいますよう、お願い申しあげます。後日改めてご返金させていただきます

お詫びと回収のお知らせ 缶詰「さんま辛みそ煮(100g) EO角5A缶」|ニュースリリース|ニッスイ企業情報サイト

と、ニッスイのサイト。100円を返金してもらうよりはこのまま記念として置いとくかあ…なんて思っているんだけれど…。メーカーにとっては不良品は出来るだけ回収したいと思っているはずだし、17580個全部回収しないことには、夜も眠れないかもしれないなあ、なんて思ったりもしている。全て回収するなんてことは不可能なんだろうけれど。それにすでに食べた人かなりいるのだろうし。

食べて空き缶を送るか。たぶん、いやきっと、大丈夫だろうし…。しかしなあ…プラスチックとかゴムなんて軟らか物ならば少しぐらいは大丈夫だろうけれど、相手は金属だ。口や喉や食道、胃に刺さらないかしら…。

そう考えるとボクも眠れなくなってしまった。ああ、100円の葛藤…。

う~んそれに、「後日改めてご返金させていただきます」と言っても、100円だけではなくて、きっとニッスイの缶詰セットなんかも付いてくるんじゃないだろうか。お詫びとはそういうものだ。口や喉や食道、胃に刺さって、もしかしたら身体に重篤な症状をもたらしていたかもしれない、なんて考えると「はいはい、ごめんなさい、これ代金の100円」なんて簡単に「ご返金」されても、それはそれで企業として正しい対応ではないはずだ。

人間とは欲深いものだ。中にはボクと同じように考えた結果、故意に食べて「体調が悪いんですけれど」なんて申告する人もいるはずだ。そうなると100円では済まなくなる。慰謝料なんてことに発展してしまう。

実際内臓に刺さった人もいるだろうし、そのニュースを聞いただけで体調が悪くなった人もいるはずだ。そういった人たちへの対応でたいへんなのかもしれない。

なんて考えていると、「ああ、やっぱりこのまま匿名で返品しようかなあ」なんて思っている。ニッスイさんには子供の頃から魚肉ソーセージや鯨肉の缶詰なんてものでお世話になってるしなあ。水産加工食品業者として日本の漁業の発展や漁業そのものに貢献しているしなあ。

それに回収される缶詰、岩手缶詰株式会社の宮古工場で製造されたものなのだ。こんなことで震災からの復興を遅らせていいものかと思う。そう考えると、少し哀しくなってきた。「ああ、やっぱりここが男の見せどころだなあ…」なんて考えて、匿名で返品することに決めた。

きっと多くの人がそうするに決まっているし、そうしてもらいたいと思っているのだ。だってまだ食べてないんでしょ?食べて身体に異常がある人は別として、手元にある人はそのまま黙って返品する、なんてほうが美しい。黙って支え合う、というのが美しい、と思うのだ。そしてそれが人として正しい行動だと思うんだけれど…。

ニッスイ さんま辛みそ煮 異物混入品
さんま辛みそ煮をご飯にかけて食べると美味いのだ。

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