財賀寺「四国八十八弘法石仏」を巡る
豊川の古刹、財賀寺の参道西側に広がる山中には、四国八十八ヶ所の霊場を写した石仏群が静かに佇んでいます。この「財賀寺四国八十八弘法石仏」は、中田地区の登り口から始まります。そして、仁王門付近へと続く約2キロメートルの山道に、弘法大師と各霊場の本尊石仏が並ぶ信仰の道です。
かつての人々が四国まで足を運ぶ代わりに、この地で祈りを捧げた歴史の重みが今も息づいています。
変化に富む弘法山道の情景と石仏の導き
中田地区にある霊場登り口から足を踏み入れると、そこからは「弘法山道」と呼ばれる山歩きが始まります。およそ1時間の道のりには、表情の異なる石仏が並び、参拝者を優しく見守っています。
根来寺から仁王門へ、歴史と自然が交差する路
山道の根来寺石仏前を進むと山門からの道と交差します。ここを折り返し地点とし、仁王門方向へ下山します。
「根来寺前広場」を進み右側の荒山路道(豊川自然遊歩道方面)周辺には、八十三番から八十七番の石仏が安置されています。ここを回って下ると、仁王門西側の駐車場付近に到着します。
財賀寺に息づく弘法大師への祈り
財賀寺境内には、四国霊場第十九番札所である立江寺の本尊を勧請したとされる慈晃堂(立江山地蔵寺)が建立されています。ここには「お砂踏み」が設けられています。そのため、山道を歩くことが難しい方でも四国巡礼の功徳に触れることができます。
また、財賀寺本堂前の男子厄除坂の両側にも四国八十八か所の霊場本尊が安置されています。そして、石段を登りきり本堂。境内には大師堂があり、ここに八十八番の大師像と薬師如来像が安置されています。
高野山真言宗の古刹としての威厳を保つ財賀寺全体が、今もなお弘法大師を身近に感じられる祈りの聖地であり続けています。






財賀寺四国八十八弘法石仏の地図

参考文献
豊川の歴史散歩 – 国立国会図書館デジタルコレクション.
愛知の古寺 : 目で見る寺院史 (愛知文化シリーズ ; 2) – 国立国会図書館デジタルコレクション.