佐田の海の1勝で考えたこと

北の富士さん、舞の海さん、吉田賢アナウンサー、ボクの大好きなトリオでの中継解説で千秋楽をむかえた大相撲秋場所は、日馬富士の大逆転優勝で終わった。(千秋楽の対豪栄道、2連勝は凄かったね)

番付下位の力士の活躍が目立ったのは、横綱大関が休場したからだろうと思う。個人的には高安と宇良の休場と、嘉風が初日から四連敗したことで、気力(もちろん観戦する気力なんだけれど)が失われて、稽古にも(もちろんこれもテレビ観戦なんだけれど)身が入らなかった序盤だった。ところが嘉風の8連勝とか朝乃山の活躍、豪栄道のあやうさなんてことから、中盤からは仕事中にも取組みが気になるほど、稽古に身が入った。

秋場所一番の取組は、優勝を逃した豪栄道と同じ部屋の佐田の海が13日目に初日をあげた取り組みだ。初日から5日間休場し、6日目から出場したが8連敗、そのあとの1勝だった。

7敗5休、普通はどこかでくじけそうになると思う。いや、また休みたいと思ったに違いない。万全ではない体調、ひとつも勝てないあせり、痛む身体。そういった中、どのような気持ちで土俵に上がり、どのような気持ちで毎日を過ごすのだろうか、なんて考えていた。

13日目の1勝は、ボクたちに生きることの意味とか、ボクたちに働くことの意義なんてことを教えてくれた。それはプロ意識と言っても良いと思う。負けが決まっていたとしても、勝てないとしても、最後まで力を尽くす、そんな生き方を教えてくれた一番だったように思う。

勝った人が称賛されるのが勝負の世界だとしても、その7連敗なんてことも、そうして2勝しかあげられなかった結果も、実は称賛されるべきことなのだろう。

負けもまた美し、そんな秋場所だった。

芋ごはん
芋ごはんできたよ。

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