JIS規格サービス分野に拡大
改正タクシー業務適正化特別措置法が施行され、運転手登録制度が始まってから一年超。なにが適正化され、なにが改善されたか分からない。相変わらず利己の洞窟の闇の中で蠢いている、というのが業界の姿、のように思える。
「良質の運転者を確保するとともに、サービス改善等の諸施策を総合的に推進することによってタクシーの社会的評価の向上を図り、もって利用者の利便を確保しようとする」目的だったはずだが、その萌芽さえ感じられない。
それでも昨日書いた通り、この国のサービスは日米で比較すると良質らしいのだが、ひと晩たち再考するに、アメリカのタクシー運転手の質との比較、五十歩百歩、なんて綺麗な表現ではなくて、目くそ鼻くそ、という話。
そんな業界主導の制度は、ただ天下り先を増やす方便にすり替わったり、新たなる既得権益の種蒔で、結局は岩盤の洞窟をさらに要塞化したいだけの話かと、疑ってしまう。
これまでJISは鉱工業製品だけが対象だったが、国際的な標準規格の範囲はサービス分野などにも広がっている。モノとサービスの一体化が進み、個人の遊休資産を活用する「シェアリング・エコノミー」などの新業態が登場してきたことなどもあり、対象を拡大する必要があると判断した。
東京五輪をひかえ、「おもてなし」の重要性が説かれ、サービス業の生産性が、衰退一途のこの国の経済の宿願となっている現在、サービス業にも規格化が肝要であることは自明の理。
とんでもない運転手や、とんでもない会社は規格外商品として赤箱行きになる。
あるいは規格外の人々は、それなりの価格でサービスを提供するようになる。それとて自明の理、経済の法則、商法の掟、なのだ。
いやいや、それもだけれど、マナーの悪い運転手はタクシー運賃が安くなるのだ。それがみんなの大好きな市場原理というものだ。
Japan Quality Taxi
運転者登録について – 愛知県タクシー協会
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