大日本帝国の崩壊

やっぱりタクシー業界ってのは難解だ。顧客満足とかカスタマーファーストなんてことよりは、メンツとか沽券とかのおうが大切で、まるでどこかの組織みたいだ。

初乗り運賃を410円にした理由については、NHKなんかでも言われていたように「顧客の囲い込み」で、平たく言うと「タクシーがなくなったら困る人を増やす」っていうことだと思う。

でも本当は「タクシーがなくなったら困る」のは、市民でも観光客でも庶民でも国民でもなくて、結局は「業界の人たち」で、だから「タクシーがなくなったら困る」状況を自らが作り出して、Uberなんていうライドシェアが入り込む隙間を塞いでしまうってのが業界が(というか既得権益者が)考えた手なのだ。

まあ、これまた平たく言うと、パチンコやタバコ、アルコールや麻薬みたいなもんで、中毒患者を作り出せば出すほど、必要とされるようになる、中毒理論なのだ。そのうち「必要悪」とか「なくしたら犯罪が増える」なんて不安を煽る輩が出てくる。(すでに「安全性」なんてワーディングで不安を煽っているんだけれど)

国民なんてのは業界をはじめとする既得権益者に不安を煽られ搾取されるづけるばかりなのだ。

今回の大和自動車交通(株)が破門、ではなくて、除名された件については、大和自動車のタクシーチケットとスマホアプリを東京無線協同組合との間で使えるようにする(「協働」という表現を使っているけれど)ということが、違反(「仁義に欠ける」ってぐらいなもんだろう)ということなんだけれど、結局は組織内の既得権益争いで、「おい、こら、うちのシャバをあらすんじゃねえぞ」なんてこととなのだ(ちょいと違うけれど)。利用者にとってはそんな組織抗争よりも利便性向上のほうが必要に決まっている。

そうそう、縄張り争いで、410円って初乗り運賃値下げについても、結局は「囲い込み」という縄張り争いなのだ。

タクシー業界という組織はそもそも内部抗争が絶えないのに、そこにUberなんて外国マフィアが入って来たので、日本のヤクザのメンツ、いや、日本のタクシーのメンツにかけても、ってことなのだろう。でもそのメンツは利益なのだけれど。

業界主導で物事がはじまると、例えばスマホアプリなんてものもそうだけれど、まずはじめに縄張りありきなので、非常に使いにくいものになる。タクシーチケットもそうだ。

顧客の立場に立てば、今回の大和自動車の「協働」はありがたい。ここ豊橋だって、名鉄のタクシーチケットでは東海交通には乗れなかったり、つばめタクシーチケットでは豊鉄タクシーは乗れなかったり、全国配車アプリは名鉄系だけだし・・・なんてまるでスタバのメニューぐらい解かり難い。

岩盤規制、縄張り争い、国家介入、なんかもう古臭くて吐き気までしてくる。川鍋タクシー王子も、もうすっかりと組長が板についてしまっては、そのシガラミから抜け出すことはできない。そうなると、市場にまかせる、とか、神の手にゆだねる、なんてことのほうが、健全で安全で国家国民のためになると思うのだ。

「東京四社営業委員会に関するお知らせ」に対する当社の見解等について 大和自動車交通株式会社

ちなみに豊橋地区では、四社タクシーチケットは、東海交通、キングタクシーでは使えないようだ。

蓬莱泉 立春朝搾り
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2件のコメント

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    さといもさん、こんにちは。

    タクシー業界は労働集約型なので、広い市場と多い労働力で利益を上げる、そんなイメージでしょうか。ですから、パイの奪い合いなんてことは、シェアなんていったりするんでしょうが、それはどの業界もあるのだろうと思います。

    利益もですが、品質もタクシー運転手次第、業界がやらなければならないことは、集客よりも内部改革だと思ったりもします。

    思想ってよりも、利益、ということのほうが、なんてことも感じます。

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    こんばんは。

    タクシーの縄張りといえば同じ市内においても流し営業をする場合〇〇社はどこからどこまでといったものがあるとは聞いた事はあります。
    実際同じ市内でも行き先を告げたらウチはそっちのほうやってないので他をあたってと言われて断られた事は昔ありました。
    同じ会社でも営業所が違えば営業できる範囲が変わってくるなども。

    他地区の業者が乗り込んでくるくらいなら・・といった考えでつぶれた会社の営業権を取ったり事実上の救済合併といったものはタクシーに限らず割とあるでしょうか。
    雇用の維持や街や業界などのイメージダウン回避などの意味合いも込めて。

    組合に入ってないと駅や空港などに乗り入れる事ができないなんて話もありますし同じ会社の従業員同士で客を取った取らないで喧嘩してるなんて事も。

    異なる陣営と手を組む事をよしとしないのはよくある話ですが客の立場からみればよいとは思いませんしそもそもどの会社がどの陣営に属してるかなんて詳しい方でもないとわからないでしょう。
    労働者側の団体=労働組合も基本上部団体が異なるとことの連携には消極的です。思想的な違いもありますが。

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