ライドシェアの季節

忘年会シーズン。ライドシェアの季節。

ボクたちタクシードライバーにとって一年で一番忙しい季節だ。繁華街は交通空白圏になる。いくらスマホアプリでタクシーが簡単に呼べる時代だと言っても、そのタクシーの空きがない。配車センターに電話しても1時間2時間待ちは良いほうで、繋がらない状況が朝まで続く。ライドシェアを、そんな声が聞こえてくる。

移動できない人たちが寒空の下遭難しそうだ。

タクシーに公共性はあるのか

タクシーから公共性が失われる季節。というか、そもそも公共性なんてものは希薄ではないのか?それどころか利益最優先で公共性なんて持ち合わせていない。そんな経営者や運転手のほうが多い。道に倒れている老人よりは長距離の酔っ払いのほうを大切にするのは至極当然。公共性なんてものは小照の起請文ぐらいの重さでしかない。

公共性どころか道徳とかモラルなんてものまでも売上の前には擦れてしまう。哀しき雲助の血筋。

ライドシェア実現へ向けて

さてさて、新経済連盟が「ライドシェア実現に向けて」というライドシェアを推進しようという提言書 を、経済産業大臣、国土交通大臣、IT政策担当大臣、経済再生担当大臣、規制改革担当大臣に宛てて提出した。
11月30日、ライドシェア推進のための提言 「ライドシェア実現に向けて」 を提出いたしました|トピックス – 新経済連盟

以前に予想したようになったということだ。

白タク、ライドシェアの波は止められない。それならば「反対」ではなくて、ライドシェアドライバーの雇用の法を整備するほうが、合理的であるように思う。

 

そしてボクたち労働者と、そうしてなによりも利用者のことを考えたら、賛成のほうがこれまた合理的であると思う。
Uber 労働組合論(2)

タクシー業界は自己保身のために「反対」する。タクシードライバーは自己利益のために「反対」する。そうして恫喝のように「安全性」を説き利用者に恐怖を植え付ける。まるで霊感商法のようだ。そのうち「事故事故詐欺」なんて噂されるに決まっている。

ボクたちドライバー自身、その霊感商法、もとい、タクシー事業の呪いをかけられている。UberやGoogleのライドシェアドライバー社員のほうが、ちっぽけな中小企業よりは安全で安心に決まっている。老後も田舎に引っ越して、いや、日本中どこへ行っても就職先はある。

労働力不足の先にあるタクシーの危機

なによりも、国家が、この社会が考えなければならない。タクシー運転手の高齢化による交通事故の危険性はさらに高まる。そしてその高齢化するドライバーによる車両供給過剰がさらに「一時的かつ急激な需要増には対応できない」状況を生み、「将来的には、むしろ深刻な労働力不足による労務倒産」によるサービス提供の危機を孕んでいることなのだ。

一部の利己主義者のために、一部の既得権者のために、そうしてもう先のない無策で無能な経営者や管理者、ついでに労働組合のために、ライドシェアが実現できないことは、社会的損失、社会悪なのだ。

ライドシェア実現に向けて
ライドシェアの状況について

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