竹島への道すがらに佇む古刹、蒲郡市丸山町「永向寺」の文化財と風情ある佇まい
2025年9月15日
蒲郡市丸山町の旧国道23号線沿い、竹島入口交差点近くに静かに佇む南海山 永向寺(えいこうじ)は、浄土宗西山深草派の歴史ある寺院です。車が行き交う大通り沿いにありながら、山門をくぐると豊かな松の木々と静寂に包まれ、古の祈りの空間が広がっています。
運慶作と伝わる愛染明王像と風を染める百體観音堂
永向寺には、格式高い貴重な文化財が大切に受け継がれています。
本堂の脇に安置されている「木造愛染明王坐像」は、愛知県の指定文化財であり、かの天才仏師・運慶の作と伝えられています。もとは京都の石清水八幡宮に祀られていましたが、明治時代に総本山・誓願寺を経て、火難からの疎開と地方での拝観を目的として当寺へ移されたと伝わります。
また、境内の美しい唐門をくぐり左手へと進むと、風さえも柔らかく染めるような優しい薄朱色の観音堂が見えてきます。この百體観音堂の中心には、蒲郡市指定文化財である「青銅造聖観音像(せいどうづくりしょうかんのんぞう)」が静かに鎮座し、その傍らには三十三観音像が整然と並び立っています。

多彩な霊場札所と国道沿いに映える美しき景観
永向寺は、「三河三十三ヶ所観音」「穂の国三十三ヶ所観音」「保内西国三十三観音」の札所としても知られ、古くから多くの巡礼者が足を運んできた信仰の拠点です。
唐門の向かいには十王堂や地蔵堂がひっそりと佇み、境内奥の本堂には優しく人々を見守る本尊の阿弥陀如来が安置されています。境内の中から見上げる景色はもちろんのこと、旧国道側から眺める山門や観音堂、そして天へと聳える松の青々とした枝ぶりは、旅人の目を愉しませる大変美しい景観を描き出しています。
- 寺号 南海山 永向寺
- 本尊 阿弥陀如来
- 宗派 浄土宗西山深草派
- 創建 天正2年(1574年) 照峯恵舜大徳
- 霊場
- 三河三十三か所観音
- 穂の国三十三か所観音
- 保内西国三十三か所観音
蒲郡市丸山町・永向寺の画像









蒲郡市丸山町・永向寺の地図・行き方
参考文献
